イチゴに含まれる「栄養」と「健康効果」、そしてイチゴの「選び方」と体に良い「レシピ」をご紹介します。
イチゴは、実は栄養が豊富。
金沢大学名誉教授で薬学博士の太田富久さんによると、イチゴは果物のなかでもトップクラスのビタミンC含有量なんだそうです。
みかんの約2倍。
ビタミンCには抗酸化作用があって、血管や臓器の老化を防いでくれるそうですよ。
(一部情報元:テレビ朝日「林修の今でしょ!講座」2019年1月29日放映)
いちごの栄養と健康効果
ビタミンCの含有量
冒頭でもお伝えしたとおり、イチゴにはビタミンCが豊富に含まれています。
一般的な果物に含まれるビタミンCの含有量を比較すると次のようになります。
レモンやキウイには及びませんが、イチゴにはビタミンCが多く含まれていることがお分かりいただけると思います。
レモンやキウイの皮は食べられないですけど、イチゴはそのまま食べられる。
太田さんによると、手軽に美味しく食べられるという意味では、イチゴがビタミンCを摂るのに最適なんだそうです。
ビタミンCの健康効果
太田さんによると、ビタミンCには抗酸化作用があるそうです。
そして、ビタミンCが不足すると老化が進んでしまうんだとか。
ビタミンCは体内で作ることができないので、食事など外部から摂取するしかないそうですよ。
また、寒い冬には特に積極的にビタミンCを摂った方が良いそうです。
冬には体を温めるためにビタミンB1やビタミンCが多く消費されるので、ビタミンが不足しがち。
冬型ビタミン欠乏症とも言われる「冬バテ」を防ぐためにも、ビタミンCを摂取することが大切なんだそうです。
ビタミンCの摂取量の目安
太田さんによると、健康な15歳以上のビタミンCの摂取量の目安は1日100mg。
ビタミンCは他の食材にも入っているので、毎食デザートにイチゴを3粒ほど食べれば十分補えるそうです。
また、イチゴは低カロリーなので食べ過ぎの心配はあまりしなくていいとのこと。
イチゴは90%が水分。
中粒で6キロカロリーほど、大粒でも10キロカロリーほどしかないそうです。
いちごに含まれるその他の栄養素
太田さんによると、イチゴには、「アントシアニン」という成分と「いちごタンニン」という成分も含まれているそうです。
心臓病対策
アントシアニンには、活性酸素を減らして心臓病のリスクを抑える効果が期待できるとのこと。
そして、練乳や牛乳などの脂質と一緒にイチゴを食べると、アントシアニンの吸収率が2倍から3倍にアップするそうです。
イチゴと練乳の組み合わせって、実は理にかなっていたんですね。
肥満対策
いちごタンニンについてはまだ研究段階のようですが、脂肪をつくるホルモンを抑制する効果が期待されているそうです。
いちごの選び方
「今でしょ講座」によると、イチゴは、糖度が高い方が、ビタミンCも豊富なんだそうです。
イチゴは熟すにつれ糖度が高くなっていき、それに比例してビタミンCの量も増えていくんだとか。
ですから、栄養価の高いイチゴを選ぶには、甘くて美味しいイチゴがどれなのかを見極めればいいようです。
「今でしょ講座」で紹介された、甘いイチゴの見分け方は次の4つです。
- サイズが大きい
- つぶつぶまで赤い
- ヘタが反り返っている
- 先端が広い
サイズが大きい
イチゴは、根元の近くで育ったものほど、赤く大きくなるそうです。
理由は、根元に近いほど栄養が多く運ばれるから。
糖分についても同じことが言えて、根元に近い大きなイチゴほど甘くなりやすいそうです。
つぶつぶまで赤い
いつも食べているイチゴの柔らかくて甘い部分は、実は、果実ではないそうです。
イチゴの果実は、つぶつぶの部分。
あの柔らかくて甘い部分は、果実を守るために発達した花の芯なんだそうです。
意外ですね。
ですから、イチゴが熟しているかどうかを判別するためには、つぶつぶの方を見る必要があるんです。
熟しているイチゴは、つぶつぶまで赤いそうですよ。
ヘタが反り返っている
ヘタの形で鮮度を見分けることができるそうです。
ヘタが反っている方が鮮度が高く、甘くて栄養素も豊富なんだとか。
逆に古くなってくると、ヘタがしおれてくるそうです。
先端が広い
いちごは下の方から熟していくため、より熟している時間の長い先端部分の方が、糖度が高くなるそうです。
そのため、先端が広い方が糖分がたくさん詰まっているとのことです。
また、2019年2月5日放映のTBSテレビ「教えてもらう前と後」では、甘くて美味しいイチゴの見分け方が他にも紹介されていました。
つやのあるイチゴはみずみずしく中まで熟し切っている証。
産毛はイチゴの鮮度を示すバロメーター。
粒々の間が離れているのは、熟して実がパンパンの証。
いちごの洗い方
イチゴの洗い方にも注意が必要なようです。
ヘタを切り落としてから水洗いをするのはNG。
ビタミンCは水溶性なので、ヘタを切り落とすとビタミンCを逃してしまうことになるからです。
太田さんによると、ヘタの部分はビタミンCの蓋。
この蓋を取って水洗いをすると、ビタミンCが半分ほど流れ出してしまうそうです。
「今でしょ講座」で紹介されたイチゴの正しい洗い方は、ヘタを取る前に水で洗い、キッチンペーパーで水気を拭き取るというもの。
作業の順序を変えるだけなので、すぐに実践できますね。
いちごのバルサミコ酢かけ超おすすめ!
続いて、「今でしょ講座」で紹介された「いちごのバルサミコソース添え」のレシピをご紹介します。
とても美味しいので、ぜひ試してください。
太田さんによると、バルサミコ酢は発酵食品なので抗酸化力が強いそうです。
イチゴのビタミンCと合わせると、さらに抗酸化力がアップ。
冬に弱りやすい血管や肌を丈夫にしてくれるそうですよ。
全工程は、後ほど写真をもとに説明します。
いちご | 適量 |
バルサミコ酢 | 適量 |
砂糖 | 適量 |
- バルサミコ酢と砂糖を鍋に入れ、火にかける。混ぜながらとろみがつくまで中火で煮詰める。
- 1をいちごにかけたらできあがり。
写真をもとにレシピを説明します。
【工程1】
まず、バルサミコ酢と砂糖を鍋に入れ、火にかけます。
上の写真は、バルサミコ酢(160ml)・砂糖(大さじ3)で作っています。
私はこれくらいしっかり甘みがあるのが好みですが、それぞれの量はお好みで調整してください。
そして、ヘラで混ぜながら中火で煮詰めます。
とろみが出たら、バルサミコソースの完成です。
煮詰める時間は、量にもよりますが、バルサミコ酢(160ml)くらいだったら7分くらいです。
ちなみに、煮詰め過ぎると、冷ました時に固まってしまいます。
固まってしまったら、水を少し足してレンジで軽くチンして混ぜると、とろっとした液状に戻ります。
ほど良い酸味のある、漆黒色のバルサミコソースができます。
バルサミコの旨味がぎゅっと凝縮していて、とても美味しいです。
このソースは、いちごとの相性がバツグンです。
爽やかでありながらも深みのあるソースの酸味が、いちごの甘みをぐっと引き立ててくれます。
このソースをかけるだけで、いちごのグレードが数ランクアップしますよ。
いちごの美味しい食べ方5品
最後に、イチゴを使ったおすすめレシピを5品ご紹介します。
いろいろな食べ方を試してみてください。
いちごトースト
食パンにのせるものは、イチゴとバターとハチミツと黒こしょう。
お好みで、ミントの葉を散らします。
甘酸っぱいイチゴに、ハチミツのトロッとした甘さがちょうどよく馴染みます。
また、黒こしょうのピリッとした辛さも意外な好相性。
良いアクセントになっています。
超シンプルなレシピですが、飽きのこない味です。
いちごジャム
イチゴをあらかじめ冷凍しておくと、とても簡単にジャムが作れます。
このジャムの特徴は、フレッシュなイチゴの酸味がしっかり残ることです。
ただ甘いだけでなく、風味がとても豊かです。
グラスショートケーキ
カステラをスポンジ代わりにした、可愛らしい一口サイズのショートケーキです。
生のイチゴをトッピング。
また、ホイップクリームにはいちごジャムをブレンドします。
甘さ控えめのクリームが、カステラとよく合います。
いちごサンド
食べやすくて作りやすい、いちごサンドの作り方を紹介しています。
甘さ控えめのさっぱりとした生クリームに、甘酸っぱいいちごがよく合います。
生クリーム特有のしつこさは全くなく、飽きの来ない味なので、いくらでも食べられます。
食べ過ぎ注意な美味しさです。
いちごクッキー
旬のいちごの風味を存分にいかしたクッキーです。
調理のポイントは、いちごを電子レンジで加熱して、あらかじめ水分を飛ばすこと。
水分をしっかりと蒸発させてから焼くことで、いちごの風味をクッキー生地に閉じ込めます。
いちごの甘酸っぱい風味と、バターの濃厚なコク。
サクサクした食感も加わって、とても美味しいスイーツに仕上がります。