ホテルオークラ神戸の総料理長・中田肇シェフが家庭向けに考案した、野菜だけで簡単につくれるブイヨンのレシピをご紹介します。
ブイヨンとは、主にフランス料理で使われるダシ汁のこと。
中田シェフによると、ちょっとしたポイントをおさえるだけで、野菜の旨みがたっぷり詰まった美味しいブイヨンが出来るそうです。
ちなみにホテルオークラのブイヨンは、手間ひまかけてかなり贅沢につくられています。
牛肉・鶏肉・季節の野菜といった大量の食材を、一昼夜煮込んでやっと完成します。
(一部情報元:テレビ朝日「モーニングバード!」2015年1月21日放映)
ブイヨンの作り方
中田シェフが考案したブイヨンの材料は、料理で残った野菜くずだけです。
玉ネギ・ニンジン・キャベツ・大根・カボチャ・セロリ・キノコ類など、用意するものは何でもOKです。
調理のポイントは、火の入れ方にあります。
野菜は水と一緒に冷たい状態の鍋に入れ、そこではじめて火にかけます。水からゆっくり煮込むと、野菜の旨みたっぷりの美味しいブイヨンが出来るそうです。
ちなみに沸騰した湯に野菜を入れると、野菜に含まれるタンパク質が固まってしまうため、旨みが出にくくなるのだそうです。
野菜のくず | 400gくらい |
水 | 800cc |
- 鍋に野菜くずと水を入れる。
- 鍋を強火にかける。沸騰したら中火にして30分煮込む。途中1回アク取りをする。
- ザルで濾したらできあがり。冷蔵庫で5日ほど日持ちする。
材料は野菜だけで、しかもたったの30分でつくれるのがいいですね。
できあがったブイヨンは、ポトフ・カレー・リゾット・スープ・ハヤシライスなど、どんなお料理にも水の代わりとして使えます。ブイヨンを使うと料理の旨みが増し、味わい深くなります。
ちなみにこのブイヨンを使ってポトフをつくる場合は、次のように調理すると美味しく出来るそうです。
- 最初に火の通りにくい野菜をオリーブオイルで炒める。
油が馴染んだら、塩ひとつまみと水(大さじ1)を加え、フタをして蒸し焼きにする。途中水分が無くなったら水(少々)を補い、具材に火を通す。 - 鶏肉・ソーセージ・火が通りやすい野菜・白ワインを加え、鶏肉に火を通す。
- ブイヨンを加え、塩・コショウで味付けしたらできあがり。
水をなるべく使わずに、野菜から出る水分だけで具材すべてに火を通すのがポイントです。ブイヨンは最後に加えます。
ところで先にご紹介したブイヨンは、冷蔵庫で5日ほど日持ちするそうです。
冷凍保存の場合は、香りが抜けてしまうので、2週間ほどで使い切ると良いようです。
ブイヨンをつくるために、日頃から野菜くずをためておくといいですね。