元漁師で水産庁官僚の上田勝彦さんがすすめる、漁師飯のレシピをご紹介します。
宮城の漁師飯、「棒サンマ」です。
塩と酢で味付けするだけで、サンマの濃厚な旨味が楽しめる、美味しいお料理が出来ますよ。
ちなみに上田さんは元漁師で、現在は水産庁の官僚として霞ヶ関にお勤めです。
魚に大変お詳しく、「ウエカツの目からウロコの魚料理」をはじめとした、魚料理の本も執筆しています。
(一部情報元:TV「林修の今でしょ!講座」2016年8月30日放映)
棒サンマの作り方
「棒サンマ」のレシピです。
レシピの全工程は、後ほど写真をもとに説明します。
サンマ | 適量 |
塩 | 適量 |
酢 | 適量 |
- サンマは腹を上にして、肛門の真下から頭のてっぺんの付け根まで斜めに包丁を入れて骨を切り、皮だけを繋げておく。
サンマの頭を手で引っ張り、サンマの胴体の皮を剥がす。
皮をむいたサンマの胴体を流水で洗い、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取る。
(※サンマのさばき方は、下の写真を参考にしてください。) - 両手に塩を馴染ませ、サンマを軽く握るようにして塩をまぶし、キッチンペーパーを敷いたバットにサンマを並べ、1時間ほど冷蔵庫に入れて余分な水分を抜く。
- 2を食べやすい大きさに切り、ボールに入れ、ひたひたくらいの酢を注ぐ。
サンマの表面が白くなったらできあがり。
写真をもとに、レシピを説明します。
棒サンマの作り方
【工程1】
まずサンマの腹を上にして、上の写真のように、肛門の真下から頭のてっぺんの付け根まで、斜めに包丁を入れます。
ただ注意しなければならないのは、包丁で完全にサンマを切り離すのではなく、頭の付け根部分の骨だけを切り、皮は繋げたままにします。
次にサンマの頭の方を手で引っ張り、サンマの胴体の皮をむきます。
サンマの皮を尻尾までむき終わると、上の写真のように、サンマが2つに分かれます。
1つは頭と腹と皮。もう1つは、皮を取った胴体部分です。
「棒サンマ」の調理には、皮をむいた胴体部分だけを使います。
ちなみに残った腹の部分は、塩焼きにすると美味しいですよ。
【工程2】
次に、少し水で濡らした両手に塩を馴染ませ、サンマを軽く握るようにして、塩をまぶします。
そしてキッチンペーパーの上にサンマを並べ、冷蔵庫に1時間入れ、余分な水分を抜きます。
【工程3】
冷蔵庫で1時間寝かせたら、今度は食べやすい大きさに切ってボールに入れ、ひたひたくらいの酢を注ぎ、サンマの表面が白っぽくなるまでしばらく置きます。
15分くらいすると、サンマの表面は白っぽくなります。
ですから15分後にすぐにいただくこともできますし、1時間くらい置いても美味しいと私は思いました。
酢に浸す時間は、お好みで加減してください。
ちなみに残った酢は、すし酢にすると、旨味たっぷりの酢飯ができるそうです。
「棒サンマ」は、刺し身で食べるよりも濃厚なサンマの旨味が楽しめます。
お味の方はとても繊細ですが、一方で骨つきの生サンマにかぶりつくといった漁師飯らしさもあり、とても面白いですよ。