今日はレバーを使ったケバブの作り方です。鶏のレバーを、スパイシーな串焼きにしてみました。
私は以前、中国の西の端、新疆(しんきょう)ウィグル自治区周辺の砂漠地帯を旅行したことがあります。タクラマカン砂漠をバスで一周した体験は、今では私のちょっとした自慢話になっています。
敦煌(とんこう)や庫車(クチャ)といった砂漠の街の遺跡をめぐるのが主な目的でしたが、実は一番記憶に残っているのは、あちこちの街で食べたケバブ(羊の串焼き)なんです。
地元産のビール、新疆啤酒(シンジャンピージュー)片手に味わうケバブは、最高でした。

砂漠のオアシスには、こんな風にしてケバブを焼いている屋台が街中にたくさんあるんです。
あちこちからいい匂いがしてくるので、歩いているだけでも楽しいですよ。
さて、そんな思い出深いケバブですが、残念ながら、私、どういうレシピでつくられているのか知らないんです。
ただ、日本に帰ってきた後、中国人の友人に、「新疆(しんきょう)のケバブには、孜然(ズーラン)というスパイスが使われている」と教えてもらいました。
ズーラン。調べてみると、それはクミンのことでした。なるほど、そうかクミンの味だったんだ!
この時から、クミンの香りを嗅ぐと、新疆ウィグルで食べたケバブのことを思い出します。実際には、現地のスパイスは、もっと複雑な配合がなされているんだとは思いますが、私にとっては、ケバブといえばクミンなんです。
というわけで、ケバブ風のレバーの串焼き。スパイスは、もちろんクミンがメインです。他には、どこの家庭にもありそうな調味料を合わせました。クミン以外は、胡椒と粉唐がらしだけです。
レバーを料理する場合は、どうしても何らかの下処理をしないと臭みが取れませんが、このレシピの場合は、水でさっと洗って、水気をキレイに拭き取るだけでOK。
クミンと胡椒を、レバーにたっぷりと振りかけて、お召し上がり下さい。
- 鶏レバー
- 塩
- クミンパウダー
- 胡椒
- 粉とうがらし
- レバーの下処理
レバーにハツ(心臓)がついている場合は切り離す。ハツの周りについた白っぽい脂肪分を取り除く。ハツをたて2つに切り、レバーも食べやすい大きさにする。ハツの内側にある血のかたまりを流水でさっと洗って取り除く。レバーにも血の塊がある場合は、同様にして取り除く。ハツとレバーについた水気をキッチンペーパーで拭き取る。 - レバーを串に刺す。
- 塩・胡椒・クミンパウダー・とうがらし粉を振りかけて焼く。
ハツ(心臓)がついた鶏レバー。白っぽく見える脂肪分は、きれいに取り除きます。
左がハツ。右がレバー。
ハツをたて2つに切ると、内部に血のかたまりがあります。この血のかたまりは、流水でさっと洗いながら取り除きます。
レバーは、なるべく厚さが均一になるように切ります。さっと水洗いしたら、キッチンペーパーなどで水気をキレイに取り除いてください。
レバーの準備が整いました。
レバーを竹串に刺します。
スパイスは、これくらいたっぷりと振りかけてください。
できあがりです。
旅行で味わったケバブに使われていたお肉は、羊。今日使ったのは、鶏のレバーですけど、意外と合いますよ。
是非、焼きたてのアツアツを召し上がってくださいね。