さっぱりとしたベトナム風の和え物のレシピをご紹介します。
ベトナム料理研究家の伊藤忍さんが考案した「海老とゴーヤのあえ物」です。
ベトナム料理は、隣国のタイの料理などと区別しづらいところがありますが、伊藤さんによると、分かりやすく一言で次のように表現できるそうです。
「ベトナム料理は、甘くて酸っぱくて辛くてしょっぱい。すべてが同居したお料理。」
この和え物は、そんなベトナムらしい賑やかな味が楽しめます。
味付けには「ヌクチャム」というベトナムの万能つけだれを使います。
「ヌクチャム」は、ベトナム料理に欠かせない調味料「ヌクマム」に、レモン汁と砂糖と唐辛子とニンニクを混ぜて作ります。
調理時間は17分です。
(情報元:TVKテレビ「デイリーキッチン」2017年8月4日放映)
エビとゴーヤの和え物の作り方
「海老とゴーヤのあえ物」のレシピです。
レシピの全工程は、後ほど写真をもとに説明します。
ゴーヤ | 中1本 |
ニンジン | 50g |
玉ネギ | 1/4個 |
パクチー(※) | 好みで適量 |
白ゴマ | 大さじ1 |
エビ | 8尾 |
酒 | 大さじ1 |
ヌクマム | 少々 |
コショウ | 少し多め |
ニンニク | 1片 |
サラダ油 | 大さじ1 |
ヌクマム | 大さじ2 |
レモン汁 | 大さじ2 |
砂糖 | 大さじ2 |
湯 | 大さじ2 |
ニンニク | 1/2片 |
赤唐辛子 | 少々 |
※大葉で代用可。
- 【エビの下準備】エビを鍋に入れ、ひたひたの水(分量外)を注ぎ、酒を加える。
鍋を中火にかけ、エビの色が変わるまで茹でて火を止め、そのまま粗熱を取る。
エビの殻をすべて取り、背中から包丁を入れ、半分に切る。ヌクマム(少々)・コショウで下味をつける。 - 【野菜の下準備】ゴーヤは縦半分に切り、タネとワタをスプーンでかき出し、横に薄切りにする。ゴーヤをボールに入れ、塩(少々:分量外)を振って5分置く。
玉ネギは繊維を断つように横に薄切りにし、ニンジンは千切りにする。玉ネギとニンジンをボールに入れ、塩(少々:分量外)を振って5分置く。
ゴーヤと玉ネギとニンジンを流水でさっと洗い、水気を絞る。 - 【ガーリックオイルを作る】みじん切りにしたニンニク(1片分)とサラダ油をフライパンに入れ、弱火で2分炒める。香りが立って軽く色付いたら、ボールに移して粗熱を取る。
- 【ヌクチャムを作る】砂糖と湯をボールに入れ、よく混ぜて砂糖を溶かす。ヌクマムとレモン汁を混ぜる。
食べる直前に、みじん切りにしたニンニク(1/2片分)と輪切りにした赤唐辛子を混ぜる。 - 1・2・3(適量)・4(小さじ2程度)を混ぜ、皿に盛る。白ゴマを振り、パクチーを飾る。
残った4を少し水で薄めて添えたらできあがり。
写真をもとに、レシピを説明します。
エビとゴーヤの和え物の作り方
【工程1】
最初にエビの下準備をします。
(写真はすべてレシピの半量で調理していますが、説明はレシピ通りの分量でします。)
まずエビ(8尾)を鍋に入れ、ひたひたくらいの水(分量外)を注ぎ、酒(大さじ1)を加えます。
そして鍋を中火にかけ、エビの色が変わるまで茹でて火を止め、湯に浸したまま粗熱を取ります。(写真左)
エビが冷めたら殻を尾の先まですべて取り、背中から包丁を入れて半分に切ります。(写真右)
エビを半分に切ったら、ヌクマム(少々)とコショウ(少し多め)で下味をつけます。
エビは味を染み込みやすくするために、厚さを半分にし、少し多めのコショウを振って、臭みを抑えます。
【工程2】
次に野菜の下準備をします。
まずゴーヤを縦半分に切り、タネとワタをスプーンでかき出し、横に薄切りにします。
そしてゴーヤをボールに入れ、塩(少々:分量外)を振って5分置きます。(写真左)
次に玉ネギを繊維を断つように横に薄切りにし、ニンジンを千切りにします。
そして玉ネギとニンジンをボールに入れ、塩(少々:分量外)を振って5分置きます。(写真右)
5分経ったらそれぞれを流水でさっと洗い、水気を絞ります。
ゴーヤは繊維を断つように横に薄切りにし、シャキシャキ感を出します。
【工程3】
続いてガーリックオイルを作ります。
まずニンニク(1片)をみじん切りにしてフライパンに入れ、サラダ油(大さじ1)を注ぎ、ヘラで混ぜながら弱火で2分ほど炒めます。
香りが立って軽く色づいたら(上の写真)、ボールに移して粗熱を取ります。
【工程4】
最後にヌクチャムを作ります。
まず砂糖(大さじ2)と湯(大さじ2)をボールに入れ、よく混ぜて砂糖を溶かします。(写真右下)
続いてこれにヌクマム(大さじ2)とレモン汁(大さじ2)を混ぜます。
そして食べる直前に、みじん切りにしたニンニクと輪切りにした赤唐辛子を混ぜます。
ヌクチャムは、ヌクマム・レモン汁・砂糖・湯を同量ずつ混ぜて作ります。
このヌクチャムは、甘味と酸味と辛味と塩味がちょうど同じくらいに感じられます。
【工程5】
最後にエビ・野菜・ガーリックオイル(適量)・ヌクチャム(小さじ2程度)を混ぜて皿に盛ります。
そして白ゴマを振ってパクチーを飾り、残ったヌクチャムを少し水で薄めて添えたらできあがり。
この和え物は、ベトナムのお料理ではよくあるように、味付けを敢えて完全にはしません。
8割くらいの味付けを済ませて皿に盛り、残りの2割はそれぞれの好みで足すようにします。
この和え物は、甘みと酸みと辛みが効いたクセになる味で、ご飯にも合います。
ゴーヤの苦味とシャキシャキ感、そしてニンニクの風味が良いアクセントになっていて、食欲の無い時でも美味しくいただけそうです。
また色合いがきれいなので、おもてなし料理にもぴったりです。
この和え物には、伊藤さんが考案した「豚肉と卵の煮物」を合わせるのがおすすめですよ。