
乾麺うどんの上手な茹で方をご紹介します。
うどんの専門家、工学院大学の山田昌治教授が考案した、2パターンのうどんの茹で方です。
1パターンめは、糸こんにゃく(しらたき)を加えて茹でる方法です。
うどんと糸こんにゃくを一緒に茹でると、うどんの歯応えと弾力性(コシ)がアップします。
普通に茹でたうどんと「歯応え」や「弾力性」を比較すると、下の表のようになります。
山田教授によると、うどんに糸こんにゃくを入れて茹でると、歯応えが16%良くなり、弾力性が13%アップするそうです。
ちなみに茹で上がったうどんは、こんにゃくと一緒に食べるのがおすすめだそうです。
こんにゃくが混ざっていても違和感はほぼありませんし、うどんを食べる量を減らすことができるので糖質オフにもなります。(うどんは糖質がとても多い食品です。)
もちろん少し手間をかければ、うどんとこんにゃくを分けて、うどんだけを食べることも出来ます。
さて2パターンめにご紹介するうどんの茹で方は、湯の量を最小限にして、フタをして蒸すように調理する方法です。
この方法で調理すると、うどんがモチモチの食感になります。
以上の2パターンはちょっと違った仕上がりになりますので、うどんの好みの茹で方を見つけてみてください。
(レシピ情報元:NHK「あさイチ」2018年1月15日放映)
糸こんにゃくを使ったうどんの茹で方

まずご紹介するのは、糸こんにゃく(しらたき)を使った乾麺うどんの茹で方です。
この方法で茹でると、うどんの歯応えと弾力性が増します。
乾麺うどん | 100g |
糸こんにゃく(しらたき) | 250g |
水 | 2リットル |
※糸こんにゃくの色は白でも黒でもOK。
- 糸こんにゃくと水を鍋に入れ、火にかける。
- 沸騰したら乾麺を加え、外袋に記載された時間通りに茹でたらできあがり。
写真をもとにレシピを説明します。

【工程1】
まず糸こんにゃく(250g)と水(2リットル)を鍋に入れ、火にかけます。
糸こんにゃくは袋から出して水気を切り、そのまま鍋に入れても臭みはほぼ出ませんが、気になる場合は、さっと水洗いしてから使ってください。
糸こんにゃくは火にかける前に加えます。

【工程2】
鍋が沸騰したら、うどんの乾麺(100g)を加え、外袋に記載された時間通りに茹でます。
これで完成です。

ちなみに山田教授のおすすめの食べ方は、うどんにパスタソースをかけるというもの。
私はたらこソースを合わせてみました。
糸こんにゃくが混ざっていても十分美味しいですよ。食感に幅が出て面白いです。パスタソースがよく合います。
またこんにゃくを加えることで糖質の割合を減らすことが出来るので、ダイエットにもおすすめです。
このうどんの食べ方は「ダイエットにお薦めのうどん料理」として別記事でも紹介しました。

ところでこの茹で方のポイントになるのは、糸こんにゃく(しらたき)に含まれる「水酸化カルシウム」です。
上の写真はパッケージですが、糸こんにゃくには、凝固剤として水酸化カルシウムが使われています。
糸こんにゃくを入れてうどんを茹でると、糸こんにゃくに含まれる「水酸化カルシウム」が溶け出し、うどんの成分と結合して麺が丈夫になるので、歯応えや弾力性が増します。
ちなみに糸こんにゃくの代わりに板こんにゃくを使うことも出来ますが、細かく刻まないと効果がないようです。
またこんにゃくの色は、白でも黒でも構いませんが、出来上がりを一緒に食べるのなら、白い方が美味しそうに見えます。
すでにお伝えした通り、うどんにこんにゃくを入れて茹でると、歯応えが16%良くなり、弾力性が13%アップするそうです。
少量の湯を使ったうどんの茹で方

次にご紹介するのは、湯の量を少なくし、蒸すようにしてうどんを茹でる方法です。
この方法で茹でると、うどんがモチモチ食感に仕上がります。
乾麺うどん | 100g |
水 | 500ml |
- 大きめのフライパン(もしくは鍋)に水(500ml)を入れ、沸騰させる。
- 1に乾麺を半分に折って加え、さっと混ぜてフタをし、外袋に記載された時間通りに茹でる。(焦げ付かないように様子を見ながら火加減を調整する。)
- 火を止め、手早く皿に移したらできあがり。
写真をもとにレシピを説明します。

【工程1・2】
まず大きめのフライパン(もしくは鍋)に水(500ml)を入れ、沸騰させます。
ちなみに上の写真は26センチの普通の深さのフライパンを使っていますが、もっと深いかもっと大きいフライパン(もしくは鍋)を使うのがおすすめです。
この後にフタをしてうどんを蒸す工程がありますが、あまり大きくないものを使うと、吹きこぼれやすくなります。
さて湯が沸騰したら、うどんの乾麺(100g)を折って加えます。(上の写真)

そしてさっと混ぜてフタをして、外袋に記載された時間通りに茹でます。
途中で吹きこぼれたり焦げ付いたりしないように、様子を見ながら火加減は調整します。
うどんを茹でることで溶け出すデンプンが、蒸すことによって流出しにくくなるので、モチモチの食感に仕上がります。

【工程3】
出来上がりは湯が殆どなくなりますので、うどんがフライパンに張り付かないうちに、手早く皿に移します。
これで完成です。
この方法でうどんを茹でると、うどん自体に含まれる塩分が少し多く残るので、味付けをちょっと控えめにするといいですよ。
食感はすでにお伝えした通り、モッチリ感が際立ちます。
ところで当サイトでは、山田教授が考案した「うどん(チルド麺)の上手な茹で方」も紹介しています。
うどんを茹でる前にレンジでチンすると、普通に茹でた場合とくらべて、歯応えが1.5倍、弾力性が1.4倍、コシが3.5倍もアップするそうです。リンク先も合わせてご覧ください。
最後に当サイトがすすめる、茹でたうどんをほんのひと手間で美味しく食べられるレシピを3品ご紹介します。
すべてテレビで話題になったレシピです。
茹でたうどんを使ったおすすめレシピ

茹でたうどんをほんのひと手間で美味しく食べられるレシピを3品ご紹介します。
まず最初にご紹介するのは、ゆうこりんことタレントの小倉優子さんが考案した「明太子と長芋の冷やしうどん」(上)です。
このうどんの具材になるのは、明太子と長芋と卵黄。
食欲がない時にも美味しくいただける、夏にぴったりの滋味豊かな冷やしうどんです。調理時間は5分です。
2品めは、冷凍うどんの大手メーカー、テーブルマークが考案した「油そば風うどん」。
油そばの簡単レシピで調理時間は4分です。
うどんに調味料を混ぜ、チャーシューや温泉卵をトッピングしたらできあがりです。
3品めは、料理研究家の藤井恵さんが考案した「牛肉と青ねぎのすき煮うどん」。
すき焼き風の甘辛い味付けが食欲をそそる一品で、5〜10分程度で完成します。
以上3品はチルド麺を使うレシピになっていますが、茹でた乾麺でも作れます。