
山梨県の山中湖の近くにある人気の観光地、「忍野八海(おしのはっかい)」を写真でご紹介します。
忍野八海は、富士山とともに世界遺産に指定されているエリアであり、国指定の天然記念物でもあります。
富士山の雪解け水が湧き出した、美しい湧き水池。
忍野八海には、全部で8つの湧き水池があります。
富士山に積もった白雪は、およそ79年もの長い年月をかけて、この池に湧き出てくると言われています。
透明度の高い湧き水は、神秘的にも見えます。
ここの湧き水は、日本の名水百選にも選ばれています。
忍野八海の八つの池は、7つまでは無料で見られますが、「底抜池」だけは入場料が300かかります。
また、周辺には、駐車場がたくさんありますが、だいたい1日300円程度のところが多いようです。
なお、忍野八海の八つの池を全て見て回るには、所要時間2時間程度が必要です。
菖蒲池

こちらは、忍野八海の駐車場のほど近くにある「菖蒲池」と呼ばれる湧き水池です。
小さな池の周りに菖蒲が自生しているのが特徴で、澄んだ池水の中には、錦鯉が泳いでいます。
池の隣は民家になっていて、周辺には住宅が普通に立ち並んでいるので、周辺の住民の生活に世界遺産の池が自然に溶け込んでいるのが印象的です。
忍野八海の八つの池には、それぞれに伝説があります。
この「菖蒲池」は菖蒲の葉を身に巻いて祈願すると、病が治ると言われています。
鏡池

こちらは、菖蒲池のすぐ近くにある「鏡池」。
逆さ富士が鏡のように写るので、鏡池と呼ばれているそうです。
残念ながらこの日は天気が悪く、富士山が雲に隠れていたので、逆さ富士は見られませんでした。
また、鏡のような池であることから、善悪を見分ける霊力がある池だとを恐れられていたこともあり、かつては、村の中に揉め事があった時に当事者が池の水で身を清めて祈願したという伝説が残っているそうです。
中池

こちらは、忍野八海で最も人気のあるフォトスポット、「中池」です。

この中池は、実は、忍野八海の八つの池には数えられていません。
でも、地中深くから湧き出る透明感のある水と、その中を気持ちよさそうに泳ぐ川魚の群れが感動的なほど美しいです。

水深8メートルにも及ぶエメラルドブルーの湧き水池は必見。
忍野八海を訪れたら、ぜひこの池には立ち寄ってみてください。
湧池

こちらは忍野八海の八つの池の中で、唯一、環境省によって日本の名水百選に選ばれている「湧池」です。
八つの池の中では最も透明度が高いと言われており、昭和58年(1983年)には、この池の水がNASA のスペースシャトルに搭載され、宇宙で人工雪を作る実験に使用されました。
濁池

こちらの池は、他の7つの池とともに澄んだ水をたたえているにもかかわらず、「濁池」と呼ばれています。
昔々、この池の近くを通ったみすぼらしい行者が、一杯の水を求めて断られたことで、池の水が濁ってしまったという伝説があるそうです。
銚子池

こちらはとても小さな池、「銚子池」です
ちょっと変わった伝説があります。
昔々、おならをしてしまった花嫁が恥ずかしさのあまり、銚子を持って身投げしてしまったとか。
現在は、伝説が転じて、縁結びの池になっているそうです。
お釜池

こちらは「お釜池」。
池に住む大ガマガエルが娘を引きずり込み、二度と戻らなかったという伝説が残っているそうです。
底抜池

忍野八海は、8つの池のうちの7つは無料で見学できますが、唯一この「底抜池」だけは有料です。
というのは、この池は「榛の木材資料館」の敷地の中にあるからです。
資料館の入館料は大人一人300円。
「底抜池」は、池に食器や鍋などを落とすと、近くのお釜池に浮かび上がるという伝説があります。
この池は、お釜池と地中深くで繋がっているようです。

ちなみに、この大きな池は、忍野八海の八つの池の一つではありません。

出口池

こちらは、他の7つの池からは少し離れたところにある「出口池」です。
忍野八海の中心地から歩くと、15から20分ほどかかるので、車で移動すると便利です。
この池は、むかし行者が、この池の水で身を清めてから富士山に向かったと言われています。
また池の水を携えると、無事登山できると信じられていたそうです。