「横濱媽祖廟(よこはままそびょう)」は、横浜中華街にあるお参りスポットの1つ。
同じく中華街の中にある「関帝廟」とともにペアで紹介されることが多いのは、祀られている神様が、それぞれ男性と女性だからかもしれません。関帝廟には、三国志で有名な武将の関羽が、横濱媽祖廟には、媽祖(まそ)という女性が祀られています。
女神「媽祖」は、航海の安全を司り、自然災害や疫病などから人々を護ってくれると言われています。
同廟のHPによると、媽祖は、およそ千年前の北宋時代に実在した人物だそうです。不思議なパワーを持つ方だったようですよ。
幼少の頃から才知に長けた媽祖は、「神通力を駆使し、筵(ムシロ)を用いて海を渡り、雲に乗って島を巡回、札の力で悪や災いをしりぞけ、病を癒した」そうです。彼女の力はやがて多くの人に知られることとなり、「天妃」・「天后」・「天上聖母」と敬意を表して呼ばれるようになりました。
横濱媽祖廟の入口には、媽祖について現代風に語ったこんな詩が。
ちなみに作者の進藤彦興(しんどう・ひこおき)さんは、横浜中華街を中心に全国展開している「チャイハネ」というアジアン雑貨屋の経営母体、株式会社アミナコレクションの元社長(現在会長)さんです。
赤・緑・青などの原色をベースに、金色の細かい装飾が施されています。煌びやかな様子は関帝廟とそっくりですが、やはりこちらにはどこか、女性らしい繊細さがあります。
本殿中央には媽祖(天上聖母)が鎮座。その両サイドは、媽祖の守護神と言われている「順風耳」と「千里眼」が脇を固めています。
ちなみに「順風耳」は、遠くの声を聞く耳であらゆる人の声を聞き分け、また「千里眼」は、遠くを見る目であらゆるものを見分けて、それぞれが媽祖様に寄与しているそうです。
本殿に入って参拝する場合は、境内で「線香」と「金紙」を購入します。
参拝の仕方は次の通り。
まずは、外にある5台の香炉に、順番に従い各1本ずつ線香を立てて身を清めます。
本殿に入ったら、神様に「金紙」をお供えして願い事を。終わったら「金紙」は、外の金炉で燃やします。
詳しい参拝方法は、横濱媽祖廟HPを参考にしてください。