
NHKのガッテンで紹介された、小松菜のおひたしのおすすめレシピをご紹介します。
考案したのは、東京・広尾にある日本料理の名店「分とく山」の総料理長・野﨑洋光さんです。
このおひたしは、一般的な小松菜のイメージとは違って、ピリピリとした辛味があるんです。
辛味調味料を加えているわけではなく、低温で調理することで小松菜の辛味を引き出しているのが特徴です。
ほんのりとした辛味と旨味のある、とても美味しいおひたしですよ。
(一部情報元:NHK「ガッテン!」2018年12月5日放映)
小松菜の辛味が出る理由

番組によると、小松菜にはもともと「辛味の元になる成分」が含まれていますが、そのままの状態では辛味はないそうです。
「辛味の元になる成分」が細胞の外に漏れ出し、そこで酵素と反応することで初めて、辛味が生まれるんだとか。
でも、100度近い湯で茹でてしまうと、その酵素が壊れてしまうそうです。
だから普通に茹でた小松菜は辛くないんですね。
酵素に元気に働いてもらうためには、低温で茹でることが大切。
そうすれば、細胞から出てきた「辛味の元になる成分」と無事に合流できるそうですよ。
野﨑さんは、小松菜を含めたアブラナ科のこうした性質について、次のように仰っています。
「アブラナ科は酵素が生きている。その酵素を動かすことによって、小松菜が美味しくなる。」
小松菜のおひたしのレシピ

それでは、ピリッとした辛味のある、美味しい小松菜のおひたしのレシピを紹介します。
全工程は、後ほど写真をもとに説明します。
小松菜 | 1/2袋 |
水 | 1リットル |
差し水 | 300ml |
- 小松菜を洗い、根元に切れ目を入れ、葉と茎の部分に切り分ける。
- 鍋に水(1リットル)を入れ、火にかける。沸騰したら差し水(300ml)を加え、火を止める。
- 2の鍋に小松菜の茎を入れ、2分置く。続いて葉を加え、20秒待ってザルに上げる。
- さっと水を通して冷まし、水気を軽く絞り、食べやすい長さに切る。
お好みでだし醤油やかつお節を合わせていただく。
写真をもとにレシピを説明します。

【工程1】
まず、小松菜(1/2束)を洗い、上の写真のように、根元に1センチくらいの深さの切れ目を入れます。
根元に火が入りやすくするためです。

そして葉と茎の部分に切り分けます。

【工程2】
次に、鍋に水(1リットル)を入れ、火にかけます。

沸騰したら、差し水(300ml)を加え、火を止めます。

【工程3】
火を止めたら、すぐに小松菜の茎を入れ、2分置きます。
沸かした湯に差し水をすると、小松菜を茹でる温度が70度くらいになります。
小松菜を70度くらいの低温で茹でると、酵素が働いて、ピリッとした辛味のある美味しいおひたしができます。

2分経ったら、葉を加え、20秒待ちます。
そして小松菜をザルに上げます。

【工程4】
ザルに上げたら、全体にさっと水を通して冷まします。
余熱を入れずに、食感良く仕上げます。

最後に、水気を軽く絞り、食べやすい長さに切ります。
お好みで、だし醤油やかつお節を合わせていただきます。
低温で短時間で調理することで、辛味だけでなく、旨味もしっかり感じられます。
小松菜のおひたしというと、脇役のイメージがありますが、酵素についてのウンチクとともに夕食に出せば、食卓の主役を張れるかもしれませんよ。
とても美味しいおひたしです。
超おすすめです。

ところで当サイトでは、野崎さんのお料理を他にもいろいろと紹介しています。
その中でも特に人気があるのは「しめさば」と「蒸し鶏」と「きゅうりのぬか漬け」です。
どれも調理が簡単なのに、上品な味わいでとても美味しいです。
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