寝不足を解消して、睡眠の質を上げるにはどうすればいいか。
作業療法士の菅原洋平さんによると、次のことが大切なんだそうです。
起床から4時間以内に光を見て、
6時間後に目を閉じ、
11時間後に姿勢を良くする。
朝昼晩に5分ずつ、この3つのことを習慣化することで、私たちの身体の生体リズムが整い、質の高い睡眠を手に入れられるそうです。
興味がそそられますね。なんだか手軽に始められそうだし。
今日は、菅原洋平さんの著書「あなたの人生を変える睡眠の法則」から、睡眠の質を上げる3つの習慣をご紹介します。
朝の5分間、光を浴びる
私たちの身体にある体内時計は、毎日少しずつ誤差が生じているそうです。
そして、そのズレを修正するのが「光」。
光を浴びることで、体内時計はリズムを調整しているんですね。
菅原洋平さんによると、身体が体内時計を調整できる時間は、起床から4時間までなんだとか。
だから、朝、光を浴びることが大切なんですね。
身体に今は朝だよと、これから1日が始まるよと教えなきゃいけないですものね。
光を浴びるといっても、何か大げさなことをする必要はないようです。
カーテンを開けて、部屋の電気をつけて、窓の外を眺めたり、窓際で過ごしているだけでもいいそうです。
「とりあえず、朝、部屋を明るくする」。
これなら簡単ですよね。
昼の5分間、目を閉じる
私たちの身体は、1日に2回、眠気が起こる仕組みになっているそうです。眠くなるのは、起きてから8時間後と22時間後。
朝6時に起きたとしたら、1回目の睡魔は午後2時に襲ってくることになります。
これを和らげるための方法が、「昼の5分間、目を閉じる」というものです。
脳には、起きているあいだ常に睡眠物質というものが蓄積されていくそうです。睡眠物質は「一定のタイミングで脳を眠らせる物質」のことで、これが溜まれば溜まるほど脳の機能が低下していきます。
この睡眠物質が溜まった状態のことを睡眠負債というそうなんですが、目を閉じることで、この睡眠負債を減らすことができるそうです。
ポイントは、「眠くなる前に目を閉じる」こと。
眠気のピークの前、起床してから6時間後に、目を閉じてあらかじめ睡眠負債を減らしておくことで、午後の脳機能の低下を抑えこもうというものです。
朝6時起床の場合は、昼の12時。お昼ごはんを食べる前ですね。
目を閉じる時間は、理想は10分から15分程度。それが無理な場合は1分から5分でもいいそうです。
夕方の5分間、姿勢を良くする
体温には2種類があるそうです。表面の体温と、身体の深部の体温。
深部の体温が高くなればなるほど身体がよく動くようになり、逆に下がるほど眠くなるそうです。
そして、深部体温が一番高くなるのは起床してから11時間後。6時に起床した場合は17時です。
この深部体温のリズムというのはなかなかズレにくいものだそうで、そのズレにくさを利用するのが「夕方の5分間、姿勢を良くする」という習慣です。
ようするに、毎日決まった時間に運動をして、深部体温が高くなる時間帯を一定に保ちましょうということのようです。
オフィスで簡単にできる運動として、菅原洋平さんは「5分間、椅子に座ったまま背筋を伸ばす」ことを推奨しています。
背筋を伸ばすときのポイントとして、菅原洋平さんは次のように述べています。
背筋を伸ばすときには、意識していただきたいことが2つあります。肩甲骨を下に下げることと、肛門をしっかり締めることです。
書籍「あなたの人生を変える睡眠の法則」には、イラスト入りで背筋の伸ばし方が説明されているので、それを参考にすると分かりやすいですよ。
まとめ
今回ご紹介した3つの方法はどれも手軽に試せるうえに効果が高そうなので、私も早速実践してみようと思います。
「あなたの人生を変える睡眠の法則」には、これらの方法がなぜ有効なのか、その理由がわかりやすく説明されているので、一読されることをオススメします。
睡眠のリズムを自分でコントロールする。その重要性が感じられる本ですよ。