西洋医学と漢方を融合した診察を行なっている、芝大門いまづクリニックの今津嘉宏院長によると、風邪には「温めたスポーツドリンク」が効くそうです。
発熱で体が弱っている時でも、栄養を効率よく補給できる上、ウィルスや細菌の侵入を防ぐことができるからだとか。
今日は「温めたスポーツドリンク」が風邪に効く理由と、おすすめの飲み方をご紹介します。
(一部情報元:「林修の今でしょ!講座」2015年1月13日放映)
温めたスポーツドリンクはなぜ風邪に良いか
今津先生によると「温めたスポーツドリンク」が風邪に良い理由は3つあります。
- 栄養を効率よく補給できる。
- のどに潤いを与えて、口や鼻からのウィルスの侵入を防ぐ。
- 体温を上げて血液の流れを良くすることで、体内のウィルスを撃退しやすくする。
普段は冷たくして飲むスポーツドリンクですが、温めることで3の「体温を上げる効果」もプラスされ、さらに風邪に効く飲み物になるようです。
上の3つの理由について、今津先生は次のように解説されています。
まずスポーツドリンクに含まれる栄養について。
スポーツドリンクには、電解質をはじめビタミン・ブドウ糖(糖分)などの栄養が含まれており、しかも体液に近い成分になっているため、発熱で弱った体に栄養を効率よく補給できるということです。
また「のどに潤いを与える」という効果について。
風邪を引くと汗がいっぱい出るので、水分が不足しがちになります。そうすると、のどや鼻の粘膜が乾きやすくなり、のどにあるせん毛の働きが低下してウィルスなどが侵入しやすくなってしまうそうです。今津先生によると、これが風邪が悪化する原因。
そこでスポーツドリンクで水分を補給します。のどや鼻がカラカラに乾燥している時にスポーツドリンクを飲むと、のどが潤い、ウィルスを外に追い出すせん毛の働きが活発になるそうです。
最後に3の「体温を上げる」効果について。
風邪で熱がある時には冷やした方が良いのではと思いますが、今津先生によると、実はそんな時こそ体を温めた方が風邪が治りやすいそうです。
体温が上がると、血液の流れが良くなります。そうすると、血中にあるウィルスと戦う白血球が体中を活発に駆け巡ることになり、ウィルスを撃退しやすくなるということです。
栄養を補給しつつウィルスを撃退する。
「温かいスポーツドリンク」は、風邪を引いた時に力強い味方になってくれそうですね。
温めたスポーツドリンクの飲み方
ところで「温めたスポーツドリンク」のパワーを十分に活かすには、つくり方や摂取するタイミングを次のように注意すると良いようです。
- 体温よりも温かくする。
- 朝起きた直後に飲む。
スポーツドリンクはどれくらいの温度にすれば良いのでしょうか。
今津先生は、体温よりも温かければOKだとおっしゃっています。
ちなみに八王子クリニックの井藤尚文院長も、風邪の時に「温めたスポーツドリンク」を飲んでいるそうですが、その際には電子レンジで温めているそうです。お好みでけっこう熱くしても効果はあるようですよ。
また「温めたスポーツドリンク」を飲むタイミングは、朝一番がベスト。1日のうち体温が一番下がる朝起きてすぐに摂取するのが効果的だそうです。
そして摂取する量ですが、コップ1杯程度で十分らしいです。今津先生のこれまでのご経験では、コップ1杯の温かいスポーツドリンクを飲むと、体温が0.5度くらい上がるそうです。風邪も早く治るようですよ。
スポーツドリンクを温めて飲む。
簡単ですから覚えておくと、風邪を引いた時に気軽に使えますね。