これは赤飯ではありません。米はうるち米だし、豆は小豆でもササギでもありません。この豆は「十六ささげ」です。
ご存知でない方もいらっしゃると思いますが、「十六ささげ」はインゲン豆に似た野菜。でもさやの長さがまったく異なります。インゲン豆は10センチ前後ですが、「十六ささげ」は30~40センチもあるんです。
愛知県や岐阜県では比較的よく食べられるようですが、私が住む神奈川県のスーパーでは未だかつて見かけたことがありません。
私が使った「十六ささげ」は、母が畑でつくってくれたもの。さやごと乾燥させて中の豆を取り出し、お米と一緒に炊き込んだのが上の豆ごはんです。
十六ささげの豆ごはん
「十六ささげの豆ごはん」は、とても美味しいです。
ごはんの色は、普通の赤飯よりも若干華やかさが足りず茶色いですけど、豆のしっかりとした味がします。
「十六ささげ」を使った豆ごはんのレシピをご紹介します。米は玄米を使い圧力鍋で炊きました。
十六いんげん豆(乾燥) | 1/2カップ |
玄米 | 3カップ |
塩 | 小さじ1 |
豆の煮汁+水 | 700cc |
- 鍋に乾燥豆とその2倍位の水を加え沸騰させ、1分位したら煮こぼす。
- 再度鍋に豆と水を入れ、少し固めに茹でる。冷ます。
- 圧力鍋に、洗った玄米と水気を切った豆と塩を入れ、豆の煮汁に水を補った計700ccの水分を加える。鍋を火にかけ、沸騰してオモリが動いてから25分炊く。
ところで「十六ささげ」の調理法は、今回のように乾燥させず、フレッシュなものをさやごと火を通すのが一般的です。
だったら小豆やササギも、新鮮なさやつきを食べられるのでしょうか?
ふとそんな疑問が浮かんだので、母に聞いてみました。すると、「食べる習慣は無いけど、食べられないことはない。私も食べたことがある。」との回答が返ってきました。
フレッシュな小豆やササギはどんな味なのか、私はとても興味があります。でも母は「味は覚えていない」そうです。おそらくそれほど美味しいものではないのでしょう。
ちなみにフレッシュな「十六ささげ」は、インゲン豆のような味がします。インゲンと同じくらい使い勝手がいいんです。
なぜお店で売られていないのか不思議に思うほど美味しいですよ。
【追記】
「べにや長谷川商店」という豆の専門店には、「十六ささげ」の乾燥豆の扱いがあります。ちなみにこちらのお店は、下のような豆料理のレシピ本も出版されています。