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「直線志向」に支配されてきた日本の国土計画について

投稿日:2010年7月10日 更新日:

歴史学者の綱野善彦さんによると、日本の国土計画は古代より、多様な地形条件を無視するかのような直線志向に支配されてきたということです。著者の椹木さんは、その「直線志向」は現在に至るまで大規模な開発が唱えられる度に繰り返し浮上してきたと言っています。この直線志向と日本とがどこで結びつくのか、私にはいまひとつ理解できません。おそらく近代以降は西欧の思想も色濃く反映されているのでしょう。しかしそれ以前の時代も含めた時には、何がその出所となっているのか考えてしまいます。

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例えば、真っ直ぐ延びる広くて長い道は、単純に視覚的に圧倒されます。その先に壮大な建築物や何か象徴的な建造物が控えていたら、きっとその意味を感じずにはいられないでしょう。そういう意味では、直線志向が支配者の権力を誇示する上で、大変有効なものだと理解出来ます。しかしこれは日本に限ったことではありませんし、またこの話しはそんなに単純なことではないように思います。このことが書かれている綱野さんの著書「日本とはなにか」を今度読んでみようと思います。
この直線志向に支配されているという日本の国土計画は、「人間が生きる風土というディテールを捨象してしまっている」ために問題であると著者は語っています。そして、日本列島をその地理的・気象的・民族的多様性において捉えるために、岡本太郎さんの「曲線志向」を対比させています。太郎さんが「曲げれば芸術だ」という時、私は縄文式土器の入り組んだかたちを連想します。この本の著者は、中沢新一さんの考えをもとに、この「曲げれば芸術だ」という言葉はものごとのある本質をついていると説明しています。最後にその部分を抜粋してみます。

『中沢は、近代の自然科学が、再現可能な自然界の法則性を手にするため、「均質な時間と空間、固い実体性、反復と同一性といった考え方」に固執し、「ズレだとか予断をゆるさない変化」を排除してきたとしたうえで、それとは反対に、ソクラテス以前のギリシャの自然哲学者たちが、国家や法や歴史を批判するために、予期できない渦巻きや乱流に満ちた気象現象に注目していたことを指摘する。そして、ルクレティウスが『物の本質について』のなかで語る「クリナメン」という性質に着目するのだ。
「クリナメン」とは、世界を構成する最小単位である原子が生まれながらに孕んでいる性質で、空間を下方に向って落下するときに、あらかじめ予測できないかたちで軌道を微妙に曲げるというのである。そして、もしこの性質がなかったとしたら、個々の原子は直線上を落下するばかりで、自然界に満ちている創発的な多様性は、けっして生み出されなかったであろうというのである。』

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