やまでら くみこ のレシピ

人気レシピの作り方を分かりやすく紹介します。

”中国政府よ、ヌードはポルノじゃない!!” アイ・ウェイウェイのわいせつ容疑について

投稿日:2011年11月22日 更新日:

 中国人アーティスト、アイ・ウェイウェイ氏に関するたいへん興味深いニュースを、昨日あたりからよく目にします。

 アイ・ウェイウェイ氏は、今年のはじめに脱税の罪で中国当局に拘束され、世界的に大きな話題となりました。彼はこの拘留について、自分が中国政府に対して自由な発言をしてきたことが理由であろうと語っています。つまり”脱税”というのは中国政府の表向きの説明でしかないと言っているわけです。
 しかしながらアイ氏は、政府の要求に従うしかない様子です。今月に入って彼は、この件で、税務局から追徴課税・罰金を約1500万元(約1億8700万円)支払うよう命じられました。そして先週、845万元の保証金を支払ったそうです。

 そんな状況の彼が、今度はわいせつ罪で取り調べを受けているようなんです。
 

 わいせつ罪の対象になっているのは、彼の作品「一匹のトラと8つの乳房(One Tiger, Eight Breasts)」(2010年)。
 この写真には、アイ氏と4人の女性のヌードが写っています。アイ氏の周辺情報によれば、この女性たちはアイ氏のファンで、アイ氏に一緒に写真を撮って欲しいと申し出たそうです。アイ氏はそれに対して皆で裸で撮るというアイデアを持ち出し、彼女達も同意したということです。
 これがわいせつな写真だとは思いませんが、身近にいそうな人達のヌードって、案外ドキッとさせられます。これ以外にも、アイ氏は自身の体も含め裸体をときどき作品に取り入れています。

 しかし今回中国政府は、それを突然ポルノだと主張しはじめました。そのような強引でどう考えてもスマートではない言いがかりをつけてまでも、彼らはどうにかしてアイ氏を罪人にしたいのでしょう。それが彼のファンだけでなく他のアート愛好家も敵にまわすことになるかもしれないと考えることはないのでしょうか?

 さて、彼のサポーターは、中国政府に抗議するため、アイ氏を守るために、こんなサイトを立ち上げました。→「Ai Wei Fans’ Nudity―Listen, Chinese Government: Nudity is not Pornography(アイ・ウェイウェイファンのヌード―中国政府よ聞け、ヌードはポルノじゃない!」
 なんとこのサイトでは、サポーターがそれぞれのやり方で自らのヌードを披露しています。中には集団で撮られたこんな写真もありました。

 このヌード写真作戦はスローガンとともに、今、もの凄い勢いで広がっているそうです。先のスローガンの他にも、「すべてをさらけ出すことを恐れるな!(Don’t be afraid to bare all!) 」とか、「からだは美しいぞ!(The body is beautiful!)」とか、「私は自分の体と自由を愛している!(I love my body and freedom)」とか、分かりやすく力が込められそうな言葉が飛び交っています。

 中にはアイ氏をサポートするという趣旨から外れ、これに便乗してお祭り騒ぎをしている人もいるのかもしれません。でも、アートとは何か?という根本的な疑問を常に内包しているこの動きに、私はとても興味がわきます。そして、命がけで自分の信念をカタチにしているアイ氏には心が動かされます。

 
 私は以前、中国の田舎で看板描きをしていた時に、地元の共産党の検閲を受け、ささやかながらも中国における表現の自由のなさを身を以て体験しました。(10年以上も前のことであって、今はどのような雰囲気なのか分かりません。)ですから私は、アイ氏の問題を少しは近くに感じることができると思っています。しかし私は脱げません・・・。そのかわりに書こうと思います。

参考資料
CNN :Ai Weiwei supporters post nude photos to protest porn allegations

スポンサーリンク

関連記事

「アイ・ウェイウェイは語る」★★★★☆ ”凄い”と表現するくらいしか出来ない、その程合いがリアルだと思います。

 「アイ・ウェイウェイは語る」  H・U・オブリスト/著 坪内祐三/文 尾方邦雄/訳(みすず書房 2011年11月) おススメ度★…

”釈放された中国の美術家アイ・ウエイウエイ氏の異変”について

 Some rights reserved by DigiPub先日書いたアイ・ウエイウエイ氏釈放のニュースについて、ニューズウィ…

no image

中国で感じた表現の自由度について―美術家アイ・ウエイウエイ氏が警察に拘束される。彼の表現はさらに研ぎ澄まされるに違いない。―

中国の美術家アイ・ウエイウエイ(艾未未)氏の行方が分からなくなっているそうです。 ニューヨークタイムスによると、アイ・ウエイウエイ…

中国のアーティスト、アイ・ウエイウエイ氏解放の波紋

中国の美術家アイ・ウエイウエイ氏が、23日木曜日、およそ3ヶ月間の中国当局による拘束の後に解放されました。 彼は集まった記者団やファンに対し…

中国共産党が仕掛けるLove作戦

中国の現代アート界で活躍していて、名前が「アイ」のアーティストといえば、誰? 現代アートに多少なりとも詳しい人であれば、おそらくアイ・ウェイ…

ピックアップ記事

ジャクソン・ポロックのドリッピングを科学する。

ジャクソン・ポロックが描いた「ドリップ・ペインティング」は、一見、子供…

村上隆のゲルニカ。「五百羅漢図」

村上隆さんの大規模な回顧展「Murakami-Ego」が、2月9日から…

コンクリート製「トリュフ」に暮らす(建築家:アントン・ガルシア=アブリル)

天然の岩の内部をくりぬき、そこに窓を設置したかのような構造物。これは、…

ロッククライマーがつくる彫刻  ダグ+マイク・スターンの「ビッグ・バンブー」

写真をご覧ください。木材を積み上げてつくられた、巨大な鳥の巣のような構…

音が描く模様。聞こえない音の視覚的な美しさ by カールステン・ニコライ(Carsten Nicolai)

子どもの頃、私は、雷が大嫌いでした。降りしきる雨の中、突然に光る空、そ…

セザンヌの絵が解き明かす、現代の脳科学

画家セザンヌが生きた19世紀、人間の感覚は、外の世界のありのままの姿を…

刺青から紐解く炭鉱夫の恐怖。山本作兵衛の世界

2011年5月、画家山本作兵衛の絵が、日本で初めて世界記憶遺産に登録さ…

地中美術館の「モネの一室」が素晴らしい。オランジュリー美術館との比較。

「睡蓮」によって大装飾空間をつくり出す。 晩年のモネのそうした構想をも…

杉本博司の護王神社。この神社に直島の神は宿るのか?

瀬戸内国際芸術祭の開催地である直島で、「家プロジェクト」というアートプ…

モノに喋らせる。皿が泳ぐプール。 by セレスト・ブルシエ=ムジュノ(Céleste Boursier-Mougenot)

20世紀のアメリカで活躍した美術家、マルセル・デュシャンは、当時のアー…

サイト内を検索

このブログについて

このブログは、鎌倉在住の主婦が綴るレシピサイトです。

これは皆んなでシェアしないともったいない!と思った事柄を記事にしています。

最近の話題は、こんな感じです。

  1. 人気の簡単料理のレシピ
  2. 夕食やお弁当の節約献立
  3. 忙しくてもラクチンな作り置き
  4. 無理なく続けられるダイエットレシピ
  5. 食材の基本的な調理法や保存方法