やまでら くみこ のレシピ

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「アートの課題2011?僕らはいま一体どこに立っているんだろう?」

投稿日:2011年11月28日 更新日:

 先日、トーキョーワンダーサイト渋谷で行われている「アートの課題2011?僕らはいま一体どこに立っているんだろう?」展を見てきました。

 入口を入って左側の壁には、ビデオ作品が計5つ展示されていました。それぞれが別の作品なのですが、(作者は一部ダブっていました。)こんなふうにビデオ作品が2段掛けになっているのを私は初めて見た気がします。ちょっと大げさですが、ルーブル美術館のギュウギュウに展示された絵を思い出しました。
 それぞれの作品に使われているモニターは皆同じサイズでしたので、何らかの意図があってのことかもしれませんが、正直はじめは、展示スペースケチってるな?と思いました。ただ暫く引いて見ると、意外と良いことに気がつきました。ビデオに映し出される物語の展開が非常に遅い作品が中にはありましたが、他の作品と一緒に見ていると見飽きずに最後まで鑑賞できるんです。でも、こんな鑑賞の仕方を、本当に作者が望んでいたのかは分かりません。

 これらのビデオ作品の中で私が好きだったのは、カンボジア出身のクゥワイ・サムナン(Samnang Khvay)「Samnang’s Buffalo Taxi」(2011)と題された作品です。
 アーティスト本人らしき人が、植物の繊維のようなものでつくった大きなバッファローの角をつけ、町の中をリヤカーを引いて回っている映像が映し出されています。”Taxi”と言ってもこのリヤカーは人を運ぶわけではありません。彼は、町の舗装された道路の脇で無駄に存在している土を丁寧に集め、そのリヤカーに乗せています。一か所で集められる土はささやかですが、だんだんとリヤカーが一杯になってきます。彼はそれを土を本当に必要としている木のもとに持って行きます。その木は根っこがむき出しになっています。
 本当に必要とされているところにはなく、あるところには無駄に存在しているもの、それらの存在を彼は自身のパフォーマンスを通じて見せているのだと思いました。ものすごく暴力的に説明すると、環境破壊がテーマとも言えるのかもしれませんが、彼のこの作品は、もっと日常のどこにでもあるような非合理さを気づかせてくれるように思います。

「アートの課題2011 ?僕らはいま一体どこに立っているんだろう?」

2011年10月14日 〜2011年11月30日 月曜日休館(祝日の場合は翌火曜日)11:00-19:00
トーキョーワンダーサイト渋谷にて

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