やまでら くみこ のレシピ

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83歳の草間彌生から感じる迫力

投稿日:2012年4月20日 更新日:

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 草間彌生の個展「永遠の永遠の永遠」には、2004年以降に制作された絵画が中心に展示されています。最近の草間は、絵を描くことにのみ集中しているそうです。

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若かりし頃の彼女の代表作は、ロンドンのテート・モダンで行われている大回顧展に充てられてしまったのでしょうか。日本には残った作品が展示された、というふうに見えなくもありません。
 しかし、そうであったとしても、結果的には今回のような展覧会で良かったと私は思います。なぜなら、近年の作品で構成された同展は、今年83歳になる草間の依然として衰えを見せない制作意欲の結晶であり、いま一つ元気が足りない日本人に、生きる活力を与えてくれると感じたからです。

 草間は現在、精神病院を住まいとしており、そこから毎日アトリエに通って絵を描いているそうです。彼女は、老境に入った今でも精力的に制作活動を行っています。
 最近の草間は、たった1年半の間に約2メートル四方の絵を100枚も描いています。5?6日間で1枚仕上げている計算になります。驚異的なスピードです。
 ところが、実際の制作風景を映像で見ると、草間は、椅子から立ち上がって移動するのも困難であるようです。そんな彼女を、制作中はあらゆる面で助手がサポートしています。
 草間は、一辺が彼女の身長の倍くらいある大きなキャンヴァスを机の上に寝かせ、その脇に座り、まわりを少しずつ移動しながら絵を描いています。この絵の描き方は、自由がきかない体でも制作を続けていくための彼女なりの方法なのかもしれません。
 「私は死ぬまで、1000枚でも2000枚でも描き続ける。」草間は、はっきりとした口調でそのように語っていました。

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 昨日私はこのブログで、草間の作品は私自身のリアリティーからは遠いと書きました。実物の彼女の作品を前にして、私はやはりそう感じました。残念ながら、心の底から彼女に共感できるとは言い難い。おそらく、私と彼女の間で共有しているものが希薄だからでしょう。
 しかし私は、他の観客の様子をうかがってみて、彼女の存在は大変貴重であると改めて思いました。草間の場合、彼女が表現したものが何であるかなど理解する必要はない。彼女の作品において最も重要なのは、もの凄いパワーがみなぎっていることなのだ。観客は彼女の迫力に心を動かされている。私はそのように感じました。
 草間の作品から元気をもらったと感じた人がいたのではないでしょうか。私はその1人です。現在のような閉塞感がある日本に、草間のような存在は求められていると強く感じました。

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「草間彌生 永遠の永遠の永遠」
2012年4月14日(土)?5月20日(日)
埼玉県立近代美術館にて

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