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書家・華雪のライブパフォーマンス「わたし」

投稿日:2012年5月16日 更新日:

kasetsu

  書道家・華雪(1975年?)が文字を書く姿は、壮絶ともいえるほどに激しいアクションをともなっています。
 今にも紙が引きちぎれそうなほどの力強さ。筆の柄ではなく、筆毛の根本部分をがっちりと握りしめ、渾身の力を紙にぶつけています。

華雪のライブパフォーマンス「わたし」

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 このブログでも何度か取り上げているジャクソン・ポロックは斬新さを求めるがゆえに絵筆の使用を放棄しましたが、彼女は、むしろそれを取り込み、独特な筆づかいを生み出しています。

  この動画に映る華雪の姿は、近寄りがたい雰囲気をまとっています。殺気とすら感じられる緊迫感のなかで、一見、彼女は自分の世界にどっぷり浸かっているようにも見受けられます。華雪が書き散らかしている「わたし」という文字、その「わたし」という文字が、さらに、彼女の世界を固く閉ざされたものであるように感じさせます。

 しかし、本当にそうなのでしょうか。彼女は自分自身である「わたし」しか見ていないのでしょうか。

 私にはそうとは思えません。彼女が書く姿を眺めていると、「わたし」という文字は、単に彼女自身を指しているだけではないように感じてきます。彼女がこのパフォーマンスの中で見せる「わたし」という言葉への執着は、実は、人間だれしもが持っている「わたし」への執着心を浮き彫りにするための表現なのだと思います。彼女の姿を滑稽だと笑う人がいるとしたら、もしかするとそれは自分自身の姿を笑っているのかもしれません。

参考資料:華雪ホームページ 華雪 Kasetsu
       TOKYO SOURSE 華雪
              集英社インタビュー 華雪

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