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禅寺で修行をする現代の絵師、村林由貴

投稿日:2012年5月20日 更新日:

smurabayashi
村林さんの墨絵

 今日は襖絵(ふすまえ)の話しです。襖絵は、本来、額縁に入れられた絵画とは異なり、簡単に持ち運べて何処にでも展示できる類のものではありません。なぜなら、襖絵は、その襖が属する家屋の一部でもあるからです。

 ところが、現存する文化財レベルの襖絵は、保存のために、本来あるべきところから取り外され、別の場所に保管されることがしばしばあります。そして、襖が元々あった場所には、無地の襖や、もとの襖の複製品が代用として充てられるのが一般的な対処法なのだそうです。

 京都の禅寺・退蔵院は、この対処の仕方に問題があると考えました。それでは次世代のアーティストが育たない、と。
 退蔵院には、重要文化財に指定されている襖絵があります。この襖絵がこの度取り外され、別の場所で保護されることになりました。そこで、退蔵院は、京都造形芸術大学と共同で大変画期的な試みを始めました。

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 「退蔵院方丈襖絵プロジェクト」と名付けられたその企ては、取り外された重要文化財の襖絵の代わりとして、現代に生きる新鋭の絵師による襖絵を設置するという、とても斬新なものです。

 すでに昨年3月に、襖絵に挑戦する絵師が決定しています。村林由貴さんという若い女性です。彼女は今、退蔵院に住み込みで、襖絵の制作をしています。
 もともとはアニメから抜け出したような絵を描く彼女ですが、現在は墨絵に挑戦しているそうです。墨絵が初めてとは思えないくらい上手です。

2011年の個展「溢れ出て止まない世界。」
( 村林さんが退蔵院の絵師になる前に描いた絵がご覧いただけます。)

村林さんのインタビュー記事
(村林さんが墨絵を描く様子がご覧いただけます。)

 このプロジェクトのとても面白いところは、絵師となった村林さんが、禅などの修行をしながら襖絵の制作をするところ。実は退蔵院が建立された400年前には、絵師が寺に住み込みで修行しながら制作することは、ごく普通のことだったそうです。
 襖絵が完成するのは来年秋だということです。退蔵院での修養は、彼女の絵にどのような変化を与えるのでしょうか。どんな絵になるのか、大変楽しみです。

参考資料:退蔵院方丈襖絵プロジェクト

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