ミシュランガイドで2つ星を獲得している和食の名店「き久ち」の店主、菊池隆さんが考案した、家庭でもできる美味しい「ぶり大根」のレシピをご紹介します。
ブリは切り身ではなくアラを使い、旨味たっぷりに仕上げます。
また大根は、あらかじめ電子レンジで加熱して、味を染みやすくします。
(一部情報元:TBSテレビ「この差って何ですか?」普通の主婦とプロの差 2015年11月29日放映)
ぶり大根の作り方
「ぶリ大根」のレシピです。
分量は殆どが適量ですが、シンプルなレシピなので、お好みの分量で簡単に作れます。
レシピの全工程は、後ほど写真をもとに詳しく説明します。
ブリのアラ | 適量 |
大根 | 250gくらい |
昆布 | 適量 |
酒 | 適量 |
砂糖 | 適量 |
濃口醤油 | 適量 |
みりん | 適量 |
- ブリのアラはさっと湯通しし、氷水でしめる。
- 大根は厚めに皮をむいて乱切りにし、耐熱ボールに入れ、ラップをして電子レンジ(600w)で5分加熱する。
- 1・2・昆布・酒・砂糖・濃口醤油・水(食材がかぶるくらいの量)を鍋に入れ、アクを取りながら中火で20分煮る。
仕上げにみりんを加えて照りを出し、ひと煮立ちさせる。 - 3を鍋ごと氷水に10分ほど浸していったん冷まし、温め直したらできあがり。
写真をもとにレシピを説明します。
電子レンジを使ったぶり大根の作り方
【工程1】
まず鍋にたっぷりの湯を沸かします。
そしてブリのアラをさっと湯通しします。
ブリは切り身ではなくアラを使います。
ブリの骨から旨味がたくさん出るためです。
アラはさっと湯通しして、臭みを取ってから使います。
さっと湯通ししたアラは、すぐに氷水に浸します。
【工程2】
次に大根(250gくらい)の皮を厚めにむき、乱切りにします。
そして大根を耐熱ボールに入れ、ラップをして電子レンジ(600w)で5分加熱します。
大根は輪切りにするのが最も一般的ですが、乱切りにした方が断面積が増えるので、味が染み込みやすくなります。
また電子レンジで大根をあらかじめ加熱しておくと、味が染みやすくなり、煮込み時間が短縮できます。
ちなみに、大根に味を染みこませる方法としては、隠し包丁を入れたり、茹でたり冷凍したりといったこともよく知られています。
でもこれらのどの方法よりも、電子レンジで加熱する方が大根に効率よく味を染み込ませることが出来るようです。
詳しくは「大根に味をしみこませる方法」をご覧ください。
電子レンジで5分加熱した後は、触って分かるくらい、大根は柔らかくなっています。
【工程3】
続いてブリと大根を煮込みます。
まずブリのアラ・大根・昆布・酒・砂糖・濃口醤油・水(食材がかぶるくらいの量)を鍋に入れ、アクを取りながら、中火で20分加熱します。
20分煮たら、仕上げにみりんを加えて照りを出し、ひと煮立ちさせます。
ちなみに菊池さんは、昆布をけっこうたっぷり使っていました。
【工程4】
煮終えたら、すぐに鍋ごと氷水に10分ほど浸し、急激に冷まします。
一般的に煮物は、いったん冷ますことで味が染みます。
煮終えたらすぐに鍋ごと氷水に浸し、急激に冷やすと、温度差が生まれるため、味がより染みやすくなります。
ちなみに今回私は、肉厚の土鍋を使って調理しましたが、この工程で鍋を急激に冷やすことを考えると、蓄熱性がそれほど高くない薄めの金属の鍋の方が調理に適していると思います。
温め直し、皿に盛りつけたらできあがり。
煮込み時間はたったの20分ですが、味が中までしっかり染みた、美味しいブリ大根が出来ます。
アラの下処理を十分に行ったためか、ブリの臭みはまったくありません。
ブリの上品な旨味が感じられますよ。
ところでぶり大根と言えば、料理研究家の柳澤英子さんの「女ぶりがぐっとあがる!白ぶり大根」や、弱火調理を提唱している水島弘史シェフの「ブリ大根」もおすすめです。
柳澤さんの「白ぶり大根」は、今回ご紹介した菊池さんの「ぶり大根」と同じく、大根をあらかじめレンジでチンするのが特徴です。
水島さんの「ブリ大根」は、ブリを煮ないで作ります。
また当サイトでは、菊池さんの大根を使ったお料理をあと2品紹介しています。
「ふろふき大根」と「大根ステーキ」です。
どちらも今回ご紹介した「ぶり大根」と同じく、大根をあらかじめレンジでチンして味を染みやすくするのが特徴です。
簡単に作れるのでこちらもおすすめです。