和食の一流シェフ 山下春幸さんが考案した、すき焼きのレシピをご紹介します。
「トマト入り すき焼き」です。
このすき焼きは、普通のすき焼きには加えない、3つの変わった食材を使います。
それは、バターとハチミツとトマト。
これらの食材を加えると、特売品の安い牛肉でも美味しいすき焼きが作れると、山下さんはおっしゃいます。
実際に作ってみたところ、バターとハチミツのコクが印象的で、トマトの爽やかな酸味がアクセントになった、食べ応えのあるすき焼きができましたよ。
(一部情報元:TV「バイキング」一流シェフの家鍋 2016年3月9日放映)
「トマト入り すき焼き」の作り方
山下さんのすき焼きのレシピです。
料理のポイントは3つあります。
1つは、牛肉をバターで焼くこと。
ごく一般的なすき焼きは牛脂で焼きますが、山下さんによるとバターを使うと、コクがあり脂っこくないすき焼きが出来ます。
2つめは、割り下にハチミツを加えること。
肉が柔らかくなり、風味が増します。
3つめは、具材にトマトを使うこと。
トマトの旨味が、ダシ汁の代わりになります。
またトマトの酸味が加わることで、すき焼きの甘みに奥行きが出るので、肉の味が引き立ちます。
なおレシピの全工程は、後ほど写真をもとに説明します。
赤身牛薄切り肉 | 400g |
トマト | 2~3個 |
ゴボウ | 2本 |
シイタケ | 5個 |
白ネギ | 2~3本 |
玉ネギ | 中2~3個 |
春菊 | 1/2束 |
無塩バター | 100g |
卵 | 好みで4個 |
濃い口醤油 | 180cc |
本みりん | 100cc |
日本酒 | 80cc |
三温糖 | 160g |
ハチミツ | 20g |
昆布 | 6g |
- トマトは、厚さ2センチのくし切りにする。シイタケは芯を取り、飾り切りする。
ゴボウは厚めのささがきにし、玉ネギは薄切りにする。
白ネギは、表面に3ミリ間隔で斜めの切り込みを入れ、4センチの輪切りにする。
春菊は、食べやすい大きさに切る。 - 鍋を温めバターを溶かし、牛肉の片面だけに、軽く焼き目をつける。
- 2の鍋肌から割り下をゆっくりと加え、煮立たせる。
トマトを加え、煮立ったらゴボウ・シイタケ・白ネギ・玉ネギを加える。
ひと煮立ちさせ、仕上げに春菊をのせたらできあがり。
写真をもとに、レシピを説明します。
「トマト入り すき焼き」を作ってみた
【工程1】
まず、野菜を切ります。
トマトは、厚さ2センチくらいのくし切りに、シイタケは芯を取り、飾り切りにします。
さらに、ゴボウは厚めのささがきにし、玉ネギは薄切りにします。
そして白ネギは、表面に斜めの切り込みを入れ、4センチくらいの輪切りにします。
春菊は、食べやすい大きさに切ります。
また割り下の材料は、事前に混ぜておきます。
なおこの割り下は、三温糖を比較的多めに使うレシピになっています。
【工程2】
次に、牛肉をさっと焼きます。
温めた鍋にバターを引き、牛肉を並べます。
そして片面だけに、軽く焼き目をつけます。
ちなみに上の写真では火加減が確認出来ませんが、山下さんは、南部鉄の鍋を事前にアツアツにして、牛肉をジュッと短時間で焼きあげていました。
【工程3】
牛肉の片面を焼いたら、鍋肌から割り下をゆっくり注ぎ、煮立たせます。
割り下が煮立ったら、トマトを加え、再度沸騰させます。
続いてゴボウ・シイタケ・白ネギ・玉ネギを加え、ひと煮立ちさせます。
野菜はかなりたっぷり入ります。
最後に春菊をのせたらできあがり。
ごく普通のすき焼きのように、卵を絡めていただきます。
全体的には、三温糖とハチミツのコクのある甘みと、バターのコクがとても印象的。
こってりとした、甘みの効いたすき焼きに仕上がります。
その中にトマトの爽やかな酸味がところどころに感じられ、良い感じのアクセントになっています。
安い牛肉を使いましたが、食べ応えのあるすき焼きが出来ましたよ。