
医学博士の白澤卓二さんが考案した「甘酒」のレシピをご紹介します。
白澤さんは、健康と食の関係を探るスペシャリストです。
白澤さんによると「甘酒」は、江戸時代には飲む点滴と考えられていました。
ビタミンとミネラルが豊富なので、体が元気になり、肌や血管を若返らせる効果もあるそうです。
(一部情報元:TBSテレビ「サタデープラス」2016年4月2日放映)
甘酒の作り方

白澤さんの「甘酒」のレシピです。
作り方は、2通りあります。
1週間かけて作るレシピと、ひと晩で完成するレシピです。
材料はどちらも同じです。
なおレシピの全工程は、後ほど写真ともとに説明します。
まずは、1週間かけて作るレシピから。
乾燥麹 | 200g |
湯 | 200cc |
- ほぐした乾燥麹をビンに入れ、60度に温めた湯を注ぎ、しっかり混ぜる。
フタをして、そのまま1週間ほど常温で寝かせたらできあがり。
寝かせている間は、ビンの底に水分がたまりやすいので、1日1回くらい清潔なスプーンでかき混ぜた方が良いと思います。
続いて、ひと晩で完成するレシピをご紹介します。炊飯器を使います。
- ほぐした乾燥麹を耐熱ビンに入れ、60度に温めた湯を注ぎ、しっかり混ぜてフタをする。
- 炊飯器に60度の湯を入れ、1をビンごと浸す。(湯の量は、ビンの中の麹が、湯でほぼ隠れるくらいを目安にする。)
- 炊飯器のフタを開けたまま、ビンとお釜が完全に隠れるように布巾をかぶせ、保温スイッチを押す。そのまま8時間ほど置いたらできあがり。
写真もとにレシピを説明します。
甘酒の作り方

【工程1】
まず、乾燥麹をほぐしてビンに入れます。
そして60度に温めた湯を加え、よく混ぜます。
ちなみにこの工程は、1週間かけて作るレシピも、ひと晩で完成するレシピも同じです。
1週間かけて甘酒を作る場合は、この状態でビンにフタをし、そのまま常温に1週間置くだけです。

【工程2】
ここからは、ひと晩で甘酒を完成させる手順をご紹介します。さらにひと手間かけます。
炊飯器のお釜の上に麹が入ったビンを置き、60度に温めた湯を注ぎます。
湯の量は、ビンの中の麹が隠れるくらいが目安です。

【工程3】
そして炊飯器のフタを開けたまま、お釜の上を布巾で覆い、保温のスイッチを入れ、8時間ほど置きます。
このようにすると、お釜に入れた湯の温度は60度くらいを保ち続けますが、機種によってばらつきもあるかもしれませんので、念のため湯の温度が60度前後であることを、時々確認してみてください。
ちなみに麹は生き物なので、あまり高温になると死んでしまいますし、また逆に低温過ぎると活発に働かなくなります。
麹が甘くなるのは、麹菌の活動のお陰です。
麹菌が活動しやすい60度くらいをしっかり保つことが、美味しい甘酒を作るポイントです。

さて8時間ほど保温し続けると、ビンの中身は、上の写真のように少し黄色っぽくなっています。

出来上がった甘酒の素は、白砂糖に代表される強くて単調な甘みとは違った、深い味わいを伴った自然な甘みがあります。
このまま食べても美味しいですし、またこれを甘みとしておやつにいかすのも、ヘルシーでいいですよ。

白澤さんのおすすめは、この甘酒の素を同量の水か湯で割って飲む方法です。
1回90ccを目安に1日3回食間に飲むと、体に良いそうです。
ところで甘酒には、大きく分けて2種類あります。今回ご紹介したような「米麹の甘酒」と「酒粕の甘酒」です。
白澤さんによると、これらは同じ甘酒でも、健康効果が異なるそうです。
違いをざっくり説明すると「米麹の甘酒」は、疲労回復と美肌に効果的で、「酒粕の甘酒」は、ダイエットと睡眠改善の効果が優れているそうです。
「甘酒の効能」では、白澤さんのお話をもとに、2種類の甘酒の効果の差を説明しましたので、ご興味のある方はリンク先も合わせてご覧ください。
また「酒粕の甘酒の作り方」も紹介しましたので是非ご覧ください。