
料理研究家の有元葉子さんがすすめる、小豆の美味しい食べ方をご紹介します。
有元さんは、ゆでただけの小豆を冷凍し、半解凍してデザートとしていただくのがお好きだそうです。
有元さんは著書「毎日すること。ときどきすること。」の中で、次のように書いています。
冬じゅう、冷凍庫にゆであずきを常備しています。お砂糖も入れず、ただふっくらと柔らかくゆでただけのあずきです。
凍らせておいたのを少し解凍して、しゃりしゃりと氷あずきみたいに食べるのは、冬の温かい部屋の中でのお楽しみ。
食後のデザートにお出ししても喜ばれます。
ゆでただけの小豆を冷凍し、半解凍して氷あずきのように食べる。
ありそうでない、シンプルで斬新なアイデアだと思いました。
ところでこの小豆のデザートは、好みに応じて味付けをいろいろと変えることができるそうです。
有元さんのゆであずきのデザート

有元さんによると、このゆであずきのデザートは、「丹波の大納言」のような上質な小豆を使って作ると、甘みをまったく加えなくても美味しいそうです。

また甘みが欲しい場合は、冷凍した小豆に氷砂糖と和三盆をかけ、そのまま一晩置いて自然に溶かすのがおすすめとか。
実際に作ってみたところ、すっきりとした甘みで小豆の風味が引き立ち、甘く煮た小豆とはまた違った味わいがありました。
他にもメープルシロップをかけたり、またアイスを添えても美味しいようです。
その時々の気分に応じて、味つけを変えられるところが、このデザートの良いところです。
冷凍庫にゆであずきをストックしておけば、食べたい時にいつでもすぐに作れますね。
ところで、有元さんの小豆の煮方も、とても面白いです。
ごく一般的には、小豆は水に浸さずそのまま火にかけるか、水に浸したとしてもせいぜい数時間ですよね。
でも有元さんは、2~3日かけて小豆を戻します。
有元さんの小豆の煮方を、最後に簡単にご紹介します。
有元葉子さんの小豆の煮方

小豆を茹でる時は、一般的には水に浸さずそのまま火にかけますが、有元さんは、たっぷりの水に漬けて2~3日置きます。
毎日水を替えながら、じっくり時間をかけて小豆を戻すと、火の通りが良くなり、またふっくら美味しく煮えるそうです。
そして水に浸した後は、3回ゆでこぼしてアクを取り、こまめに湯を差しながら小豆が煮汁から出ないようにして、弱火で40~50分ほど煮ます。
あとは煮汁ごと小分けにし、冷凍するだけ。
好きな時に半解凍すれば、もう小豆のデザートの完成ですよ。