「きんぴらごぼう」って、オーソドックスな料理にみえて、意外といろんな作り方があるんです。
特に分かれるのがゴボウの下処理。
ゴボウの皮をむくか否か、あるいは、切った後のゴボウを水にさらすか否か。色んなやり方があって、興味深いですね。
ちなみに私は、ゴボウは皮ごと使い、水にはさらしません。
なぜそうしているのかと言えば、理由は簡単。そうした方が、美味しいからなんです。
でも、料理を始めた幼少の頃から、ずっとそうしていたわけではありません。今からもう10年以上も前のことになりますが、マクロビオティックとの出会いがきっかけとなって、野菜を皮ごと料理する方法に目覚めたのです。
マクロビオティックが教えてくれた、皮ごと食べるゴボウの美味しさ
マクロビオティック、ご存知でない方もいらっしゃると思います。簡単に説明すると、玄米菜食を提唱する食事法のことです。
マクロビオティックには、「一物全体」という理念があります。
「一物全体」とは、食材は丸ごと頂くことが理に適っているという意味なんです。例えば、お米は、精米せずに玄米のまま食べる方が健康によい。野菜は皮ごと、魚は骨ごといただく方が理想的だということです。
この「一物全体」を実行してみて、私は、食材を丸ごと食べるというのは、実は美味しい食べ方なんだということが分かりました。
とは言え、あくまでも出来うる限りです。サトイモなんかは今だにシッカリと皮をむいています。マクロビオティックでは、表面の毛だけを包丁の背でこそげ落すというふうに学んだんですけどね。
では、わが家の、ゴボウを皮ごと使った「きんぴらごぼう」のレシピです。
【4人分】
- ゴボウ 1/2本(35g)
- ニンジン 1/2本(20g)
- 油 大さじ1/2
- (a)酒 大さじ1/2
- (b)みりん 大さじ1/2
- (c)水 大さじ1
- しょうゆ 小さじ1
- 黒ゴマ 少々
- とうがらし粉 少々
- ゴボウはよく洗い、皮ごとささがきにする。ニンジンは千切りにする。
- (a)から(c)までの材料すべてを合わせておく。
- フライパンを温め、油を敷く。ゴボウを加える。ゴボウから甘い香りがするまで、中火から弱火でじっくりと炒める。
- ニンジンも加えてサッと炒める。2を回しかけ、汁気が無くなるまで蒸し煮する。
- 最後にしょうゆ・黒ゴマ・とうがらし粉を加える。
ごぼうは、ささがきにします。「ささがき」というのは、ゴボウを、鉛筆を削るような要領で薄くそぎ切りにすることです。
ゴボウを皮ごと使う場合は、まず、ゴボウだけをじっくりと炒めます。焦げないように火を少々弱めます。独特の青臭ささがなくなり、ゴボウの甘い匂いがしてきたら、ニンジンを加えます。
ニンジンを加えて具材をさっと混ぜたら、酒・みりん・水を加えて、汁気がなくなるまで煮ます。
最後に、しょうゆと黒ゴマ、とうがらし粉を加えたら、できあがり。
ゴボウらしい味、また、ニンジンらしい味を堪能できるきんぴらごぼうのレシピです。是非、お試しください。