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世界遺産・タマンアユン寺院の魅力を一挙紹介!行き方や地図なども。

投稿日:2019年1月10日 更新日:


インドネシアのバリ島中部にある、世界遺産のタマンアユン寺院。

バリ島では珍しい木造の寺院で、しかも屋根は昔懐かしい茅葺きかやぶきです。
その茅葺き屋根が何重にも積み重なった、優美なフォルムは必見です。
とても美しい寺院ですよ。

この記事では、私が実際に旅行した体験をもとに、タマンアユン寺院観光に役立つ情報を余すところなくご紹介します。

タマンアユン寺院の魅力


タマンアユン寺院のおすすめポイントは、次の2つです。

  • 茅葺きかやぶき屋根が何層も積み重なった優美な塔
  • 二重に水路で囲まれた珍しいロケーション

このお寺の最大の見どころは、境内中央に密集している10基のメル(塔)。
均整の取れた美しいフォルムと、温かみのある茅葺き屋根がとても印象的です。
加えて、基壇のレリーフはとても繊細で、そこに描かれている神様たちから力強い躍動感を感じます。

またこのお寺は、敷地が二重の水路で囲まれた、珍しい観光スポットでもあります。
この水路は、むかしから周辺地域の水田を潤してきました。
豊かな水資源とともにある美しい寺。
人を惹きつけてやまない優雅さに加え、実生活にも密着してきたこのお寺は、地元の方の厚い信仰を集めてきたに違いありません。


さらにこのお寺の魅力をもう1つ。
タマンアユン寺院は、地元では恋愛の神様と信じられています。
手入れが行き届いた芝生と青々とした熱帯植物が茂る境内は、まるで庭園のようで、デートスポットにもなっています。
カップルで訪れると絆が深まると言われており、縁結びの祈願にもおすすめです。

タマンアユン寺院の基礎知識


タマンアユン寺院が建立されたのは1634年。
この地を治めていたムングウィ王国(Mengwi)の、国寺として建てられました。

何層にも連なる茅葺きの屋根。
タマンアユン寺院の建築様式は、当時の中国の影響を強く受けているそうです。

それでは、まずは、タマンアユン寺院の基本情報からお伝えします。

タマンアユン寺院への行き方

タマンアユン寺院
ウブド
クタ

タナロット寺院までの移動時間(目安)
出発地 時間
ウブドから 40分
クタから 1時間

タマンアユン寺院へは、車のチャーターかツアーで行くのがおすすめです。

チャーターが一番おすすめ

特におすすめなのは車のチャーター。
ドライバーさんが待っていてくれるので、自分のペースで観光できます。
私が利用したときは、ウブド→タマンアユン寺院→タナロット寺院→ウブドというルートで50万ルピアでした。
ゆっくり観光して、全体の所要時間は7時間です。

ツアーは自分のペースで観光したい人には不向き

ツアーは、バリ島を短時間で効率よく観光したい人には便利です。
ただ、ツアーだと自分のペースで動けないので、じっくりと観光したい人にはチャーターの方が向いています。

タクシーは、他の場所も観光する場合には不便

タマンアユン寺院だけを観光するのならタクシーを利用してもいいと思います。
でも、タナロット寺院など、他の場所も含めて観光するのなら、タクシーだと不便です。
移動するたびにその都度タクシーを見つけるのはけっこう面倒くさい。
チャーター、もしくはツアーの方がラクですよ。


タマンアユン寺院の入場料・開園時間


チケットは、橋を渡ってすぐの場所で購入します。
料金や開園時間などは、下の表のとおりです。

タマンアユン寺院の基本情報
入場料 大人 2万ルピア
子供 1万ルピア
開園時間 8時から17時
住所 Jl. Ayodya No.10, Mengwi, Kabupaten Badung, Bali 80351

タマンアユン寺院での服装


タマンアユン寺院は、他のバリのヒンドゥー教寺院と同じく、短パンやミニスカートといった素足を出した格好での入場はできません。

ただ、そうした服装の場合でも、入口で緑色の布を貸してくれますので、それを腰に巻けばOKです。

ちなみに上は、タンクトップのような露出の高い格好でも、咎められることはありません。

タマンアユン寺院の地図

タマンアユン寺院
ヤドニャ博物館


上が、タマンアユン寺院周辺の航空写真です。
タマンアユン寺院が水路に囲まれている様子を、ご覧いただけると思います。

近くにあるのはヤドニャ博物館(Museum Yadnya)。
ヤドニャ博物館についても、後ほど写真付きで解説します。

世界遺産・タマンアユン寺院


タマンアユン寺院は、インドネシアのバリ州の文化的景観として、2012年6月にユネスコの世界遺産に登録されました。

その時に世界遺産に同時に登録された場所は、タマンアユン寺院を含めてバリ島内に全部で5ヶ所です。

  • タマンアユン寺院
  • バトゥール湖
  • ウルン・ダヌ・バトゥール寺院
  • ペクリサン川流域にある棚田の景観
  • バゥカル山保護区にあるジャティルウィの棚田の景観

バリヒンドゥーに基づいた灌漑システム

ユネスコによれば、これら5ヶ所には、共通する文化的価値があるそうです。
その文化的価値のことを、ユネスコは、「トリヒタカラナ哲学の現れとしてのスバック体系」と表現しています。

トリヒタカラナ(Tri Hita Karana)

神と人と自然の調和を説いた、バリ・ヒンドゥーの哲学のこと。

スバック(Subak)

水田などの灌漑システムを司る、バリの伝統的な管理組合のこと。
千年以上前から続いており、バリ島に1,200もあると言われています。

「トリヒタカラナ哲学の現れとしてのスバック体系」とは、「バリヒンドゥーに基づいた、伝統的な灌漑システム」を意味しています。

この記事でご紹介しているタマンアユン寺院も、周辺地域の水田に水を引くための水路に囲まれています。
まさに宗教と人、そして自然が一体となって、そこに存在しています。

タマンアユン寺院を写真で疑似体験

それでは、ここからはタマンアユン寺院の見どころを順を追ってご説明します。

お堀を渡って入り口へ


これはタマン・アユン寺院の入口。

ご覧いただくと分かりますが、寺のまわりには、日本の皇居のようなお堀があります。

このお堀は、周辺地域の水田に水を供給する水路になっています。
タマンアユン寺院が世界遺産になるにあたり大変重要視された、歴史的価値のある水路です。

バリには、海や川に沿うように建てられたお寺はたくさんありますが、このように人工的な水路がある寺は珍しいそうです。


チケットを購入


入口を通過すると、右手にはチケットオフィスがあります。

ここで入場料(大人2万ルピア・子供1万ルピア)を支払います。

そして、短パンなどの足が露出した格好をしている場合には、腰に巻く布が手渡されます。


闘鶏場の跡


チケットオフィスの右手奥には、大きな低い屋根があり、その下は、闘鶏場になっています。

昔ここでは祭礼の際に闘鶏が行われていましたが、現在は使われていません。
人間と鶏の人形から、当時の様子が伺えるだけです。


タマンアユン寺院のトイレ事情


闘鶏場の裏にはトイレがあります。
屋外の参拝客用のトイレなのに、流し台に花が飾られていたのには驚きました。
それだけ大切にされている寺院ということなのかも知れません。


庭園のような境内


さて、チケットオフィスに戻り、今度はそこから北に向かってまっすぐ進みます。

お寺の境内に入って印象的なのは、きれいに手入れされた芝生。
芝生のまわりには、南国の木々が青々と生い茂り、噴水があります。
美しい庭園のようで、のんびりと散歩できます。


聖なる花・プルメリア


こちらは、聖なる花としてバリ・ヒンドゥーで親しまれているプルメリアです。

バリ・ヒンドゥーでは、お祈りのときやお供えものとして、プルメリアの他にも、チュンパカやマリーゴールド、ハイビスカス、ブーゲンビリア、バラなどの花が使われます。

ちなみに、これらの花は、祈りを捧げる神様によって使い分けられています。
白や黄色の花は、シヴァに捧げる花とされています。
赤い花やピンクの花はブラフマン。
黒や紫、ブルーの花は、ヴィシュヌへの祈りをあらわしています。


割れ門をくぐって中へ


2つめの割れ門(candi bentar:チャンディーブンタル)です。
1つめは、寺院の入口にあります。

バリでは、こうした左右対称の門が、いたるところで見られます。
この門をくぐると、邪悪なものが浄化され、清らかになると言われています。


ハイビスカスで飾られたガルーダ


割れ門の両サイドには、神鳥「ガルーダ(Garuḍa)」の可愛らしい石像。
両サイドの耳にかけられた、真っ赤なハイビスカスが印象的。

このお寺の神様は、どれもきれいに花が飾られていて、地元の方の信仰の厚さが伺えます。


中庭へ


ガルーダの割れ門をくぐると、寺院の中庭に出ます。

中庭の中央には、茅葺き屋根の建物(Bale Pengubengan)が建っています。
おそらく宗教儀式に使われるものだと思います。


躍動感のあるレリーフ


その建物の四方には、精緻せいちなレリーフが施されています。
まるで生命が宿っているかのようで、今にも動き出しそうです。


境内を見下ろす鐘楼


茅葺き屋根の建物の西側には、高さ8メートルもの鐘楼しょうろう(クルクル:Bale Kulkul)があります。

この鐘楼を登ると、木製の鐘があり、寺の全景が眺められるそうです。


茅葺きの集会所


東側には、集会所もあります。


災害を防ぐバロン(獅子舞)


集会所には、祭りに使われる獅子舞が安置されていました。

バリの獅子舞はバロン(Barong)と言われ、あらゆる災害を防ぐと言われています。


バロンにもハイビスカス


バロンの顔や背中に施された装飾は、米・豆・とうもろこしといった乾燥させた穀物を寄せ集めて作られています。


聖域へと続く巨大な門


これは、お寺の敷地のちょうど真ん中あたりにある美しい門です。


聖域を守る門番ラクササ


繊細優美な彫りが印象的な「ラクササ」という門番に囲まれ、重く閉ざされた扉。
この木の扉は、重要な儀式の間だけ開かれます。

ここは、このお寺の最も重要な場所への入口です。

荘厳な10基のメル(塔)


門からは直接入れませんが、門に向かって左手に進むと、常時開かれている道があります。

その道をしばらく歩くと、このお寺の最大の見どころ、10基のメル(塔)が見えてきます。

10基の塔は、荘厳な雰囲気を漂わせながら、長方形の小さな敷地の中にひしめき合うように建っています。
敷地のまわりには、周辺地域の水田に水を供給するための水路があります。



塔が建つ小さな敷地の中は、立ち入りが固く禁じられています。

でも、水路の外側をぐるっと一周することで、中の様子をかなりしっかり見学することができます。


メルは聖山「アグン山」を模している


塔はベースが石造り。その上は木造で、屋根は茅葺き。

屋根は一番高いもので11層。
通常は3〜11の奇数層になっており、これらの塔全体が、バリ・ヒンドゥーの聖山「アグン山」を模していると言われています。



ちなみに「アグン山」には、バリ・ヒンドゥーの総本山「ブサキ寺院」がありますが、このお寺でも、ここと同じような石・木・茅葺き屋根でできた塔を見ることができます。

超高温多湿なバリで、茅葺きの屋根なんて大丈夫なのかと思ってしまいますが、ブサキ寺院で出会った現地のガイドさんによると、萱葺き屋根は、20年にいっぺんくらい葺き替えられているそうです。


美しい石像とレリーフ


石彫はどれも保存状態が良くきれいです。

これはガルーダにまたがるヴィシュヌ神。



これもガルーダ。その下はナーガでしょうか。



細部の表情もしっかり残っていて、見応えがあります。


タマンアユンの隣のヤドニャ博物館


最後に、「タマンアユン寺院」の西側の水路の対岸にある、とても小さな博物館、ヤドニャ博物館(Museum Yadnya)を簡単にご紹介します。
博物館の展示は、「タマンアユン寺院」とは直接関係はありませんし、内容も素朴ですが、時間が余ってしまった時には、寄ってみるといいですよ。

ヤドニャ博物館には、オゴオゴで使われる神輿が展示されています。
オゴオゴとは、ヒンドゥー教のサカ暦の大晦日に行われるお祭りのこと。

ちなみにヒンドゥー教にはサカ暦とウク歴という2つの暦があり、より重要視されているサカ歴の新年はニュピ(Nyepi)と言われ、バリ島のすべての人々の一切の外出や労働、電気や火気の使用などが固く禁止されます。

そのニュピの前日のお祭り「オゴオゴ」では、お神輿や人形の山車が街を練り歩きます。
練り歩く理由は、各家庭から出た悪霊をお神輿や山車に乗り移らせるため。
そして、最後にお神輿や山車を海で焼くことで、悪霊が退治され、平和な新年が訪れると信じられています。

タマンアユン寺院とタナロット寺院


タマンアユン寺院から車で30分ほどの距離にある、「タナロット寺院」も観光客に人気です。
タナロット寺院は、海に浮かぶ大岩に建てられており、潮が引いたときにだけ渡れる神秘的な場所。
バリ島随一の夕日スポットとしても知られています。

タマンアユン寺院をまず見学してからタナロット寺院に移動し、ラストに夕日を見るのがおすすめ。
2つの寺院を観光するのにかかる時間は、ウブドからの往復時間を含めて7時間くらいです。

タマンアユン寺院は優美、タナロット寺院はワイルド。
趣がまったく異なるので、比較しながら見ると楽しいですよ。
タナロット寺院については、当サイトの「タナロット寺院の魅力!行き方や夕日の時間などお役立ち情報も。」という記事で詳しく解説しています。
ぜひ旅の参考にしてください。


ところで当サイトでは、インドネシア旅行の経験をもとに、バリ島やジャワ島の観光スポットについて、別記事で詳しく解説しています。
次の記事もあわせてご覧ください。

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