インドの首都デリーのおすすめ観光情報を動画でご紹介します。
デリーは、イスラム教の影響を強く受けてきた街。
12世紀にイスラム教の王朝に征服されて以降、19世紀にムガル帝国が滅びるまでの700年近くの間、イスラム教徒がこの街を治めてきました。
そのため、見どころもイスラム教に関係するものが多いです。
こうしたイスラム教の建築物は、すっきりとした、洗練されたデザインが特徴。
ヒンドゥー教の野生的でエネルギッシュなデザインも魅力ですが、イスラム建築もなかなかのものです。
せっかくインドまで来たのですから、イスラム教とヒンドゥー教、どちらも観光するのがおすすめですよ。
レッド・フォート(ラール・キラー)
こちらはレッド・フォート(Red Fort)です。
ラール・キラー、あるいはデリー城と呼ばれることもあります。
建造されたのは17世紀で、ムガル帝国の第5代皇帝シャー・ジャハンの命で建てられました。
レッド・フォートという名前の通り、赤い壁面が特徴的なお城で、そのサイズも巨大。
実際に現地で見ると、威圧感が半端ないです。
レッド・フォートの入り口「ラーホーリ門」を抜けると、お土産屋さんが軒を連ねていて、アクセサリーや置物などが並んでいます。
ここでは、民衆が皇帝に直に会うこともできたそうです。
敷地内には博物館も建っています。
展示されているのは、イギリスからの独立に関するものです。
奪われた品々は、大英博物館などに持って行かれてしまったそうです。
クトゥブ・ミナール
クトゥブ・ミナール(Qutb Minar)は、13世紀に建てられたモスクの尖塔(ミナレット)です。
高さは約73メートル。
まっすぐに伸びたその姿は、なかなかの存在感を誇ります。
このクトゥブ・ミナール自体も見ものなのですが、その脇にあるモスクも興味深いです。
クトゥブ・ミナールと同時期に建てられたインド最古のモスク。
建設当時は、もともとあったレリーフを漆喰で覆って隠していたそうですが、現在では、漆喰がはがれ、もとの姿が剥き出しになっています。
モスクの回廊の天井を支える柱には、ヒンドゥー教の女神の姿が刻まれているものもあり、そうしたものを眺めていると、異なる文化圏に征服されることの残酷さを、改めて実感します。
ジャマー・マスジット
ジャマー・マスジット(Jama Masjid)は、レッド・フォートの近くにある巨大なモスクで、建造されたのは17世紀です。
小高い場所に建っているため、見晴らしがよく、モスクからデリーの街を一望できます。
また、中庭がとても広いのが特徴で、モスクの門をくぐると、インド人の家族連れなどが思い思いにくつろいでいる様子が印象的です。
なかなか居心地のいい空間なのですが、暑い季節に観光する場合は要注意です。
真夏にはモスクの石畳がヒリヒリするほどの熱さになっていて、そこを靴を脱いで裸足で歩くことになります。
私は以前、5月にこの場所を訪れたことがありますが、気温が40度近くまで上昇した日だったので、床が熱くて歩くだけで一苦労でした。
終わってみれば旅のいい思い出ですが、一応、頭の片隅に置いておくことをおすすめします。
ちなみに、ジャマー・マスジットの周辺も、活気があって面白いエリアです。
イスラム教徒が多くいるエリアなので、ケバブの屋台などもあり、歩いているだけでも楽しめますよ。
インド門
インド門(India Gate)は、第一次世界大戦で戦死した兵士たちの慰霊碑です。
門の高さは42メートル。
壁面には戦争で亡くなった方の名前が刻まれていて、刻まれている名前の数は1万3千にも及ぶそうです。
インド門の先には、2019年に完成した「National War Memorial」があり、そこにも戦死者の方たちの名前が刻まれています。
旅行者にとっては、インドの近現代の歴史に興味を持つきっかけとなる場所だと思います。
以上、デリー観光の見どころについてご紹介しました。
デリーは、アグラやジャイプルのようないわゆる観光地ではありませんが、長い歴史を持つ都市なので、見どころは意外と豊富です。
ただ、渋滞がひどいので、なかなか思うように移動できないこともあるかもしれません。
デリーを観光する際には、あれもこれもと詰め込みすぎずに、余裕のあるスケジュールを組んでおくのがおすすめですよ。
ところで、当サイトでは、現地インドでの経験をもとに、インドの観光スポットやインド料理について別記事で詳しく解説しています。
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