ギーの作り方。インドのバターオイルを簡単に手作りする方法。

ギーの作り方

インドのバターオイル「ギー」を手作りする方法をご紹介します。

インド・スパイス料理研究家の香取薫さんが考案した「ギー」のレシピです。

ギー」とは、牛乳から水分などを取り除いたバターオイルのことで、インドから中近東、アフリカにいたる広範囲な地域でよく使われます。

購入にはアマゾンや楽天といったネット通販が便利ですが、ごく普通のスーパーで見かけることはかなり稀。入手しづらい食材の1つです。

また、100gあたり1000円程度とかなり高価なので、自宅で手作りした方がずっと安上がりです。
香取さんによると、手作りすれば100g200円くらいで済みます。

さて、ギーの作り方はとても簡単です。
バターを鍋で煮詰めるだけ。30分ほどで作れます。

(一部情報元:日本テレビ「スッキリ!」2018年4月24日放映)

ギーの作り方

ギーの作り方

インド・スパイス料理研究家の香取薫さんが考案した「ギー」のレシピです。

材料は、無塩バター(450g)だけ。
出来上がりの重量は420〜430gくらいになります。

材料

420g分:調理時間35分
無塩バター 450g

作り方

  1. バターを鍋に入れ、中火で5分ほどかけてバターを焦がさないように溶かす。
  2. バターが完全に溶けたら、超弱火にして30分ほど煮詰める。(家庭用コンロでは火が強すぎるので、コンロに餅焼き用の網を2〜3枚重ね、その上に鍋をのせると良い。)
  3. バターから出る泡が細かくなり、鍋の底が見えるくらい透明になったら火を止める。
    目の粗いキッチンペーパーで濾したらできあがり。常温で1年保存できる。

写真をもとにレシピを説明します。

ギーの作り方

【工程1】
まず、バター(450g)を鍋に入れ、中火にかけます。


ギーの作り方

そして、5分ほどかけて、バターを焦がさないように溶かします。


ギーの作り方

【工程2】
バターが溶けたら、コンロの上に餅焼き用の網を2〜3枚のせ、火加減を超弱火にします。

【調理のポイント】
家庭用のコンロの弱火では、火加減が強すぎるので、餅焼き用の網を2〜3枚挟んで超弱火にします。

餅焼き用の網が無い場合は、何か他のものを挟んで、鍋に当たる火を弱くしてください。

ちなみに、何も挟まずにコンロの1番の弱火にするだけでは、バターが途中で焦げる可能性が高いです。
バターが少しでも焦げると、出来上がりが淡い黄金色ではなく濃い茶色になってしまいますので(下の写真参照)、何かしら挟んだ方がいいです。


ギーの作り方

そして、超弱火で、焦がさないようにたまに混ぜながら、30分ほど煮詰めます。

ちなみに、上の方に浮いている泡は、バターの中の不純物だそうです。

【調理のポイント】
バターを加熱して、たんぱく質や水分などの不純物を取り除き、油分だけを抽出するとギーが出来ます。

ギーの作り方

30分ほどして泡が細かくなり、上の写真のように鍋の底が見えるくらい透明になったら、火を止めます。


ギーの作り方

最後に、目の粗いキッチンペーパーで濾したら完成です。


ギーの作り方

無事完成したギーは、淡い黄金色をしています。(写真左)

でも、コンロの火が強すぎると、焦げて茶色になってしまいます。(写真左)
工程2でコンロの上に餅焼き用の網などを挟まずに、ただ弱火にしただけでは、写真右のように焦げ茶色になってしまう可能性が高いので、何か挟むのがおすすめです。
そして、超弱火にした上で、まめに様子を見ながら加熱してください。

ただ、焦げて茶色くなったギーも、料理に使うと香ばしさが加わってけっこう美味しいです。
失敗したギーは、フレンチトーストに使うのがおすすめです。


ギーの作り方 スッキリ

ギーは常温で1年保存が効くそうです。
気温が低くなると固まるそうですが、質には問題ないとのことです。

お味の方はさっぱりしていて、もとがバターだったとはとても思えません。
さっぱりしつつもしっかりしたコクがあり、ほんのりとした甘みもあって、とても美味しいです。

香取さんによると、出来上がったギーにティッシュをよじったものを浸し、ライターで火を付けると、バターの中の不純物が完全に無くなっているか確認できるそうです。
ご興味のある方は試してみてください。
ティッシュがきれいにさっと燃えたら、ギーの純度が高い証拠。パチパチ音がしたら、不純物がまだ残っている状態だそうですよ。


ところで、当サイトでは、現地インドでの経験をもとに、インド料理やインドの観光スポットについて別記事で詳しく解説しています。
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