チャイ(Chai)の作り方を、本場インドで撮影した動画とともにご紹介します。
チャイとは、インドでよく飲まれているミルクティーのこと。
たっぷりの砂糖と牛乳を使って、甘くて濃厚な味に仕上げるのが一般的です。
また、スパイスを少量加えることもあり、そうしたものは、マサラチャイ、もしくはマサラティーとも呼ばれます。
下の写真は、インド全土でよく見かけるチャイ屋さんの様子です。
でも実際は、こうしたお店のチャイは、スパイスを一切使っていないシンプルなミルクティーであることが多いです。
スパイスが入っているとしても生姜くらい。
チャイに使われるスパイスの中では、生姜がダントツで人気です。
ちょっと凝ったレストランなどでは、生姜の他に粉末やホールのスパイスを数種使っていることもあります。
比較的よく使われるスパイスは、生姜の他に、シナモン・カルダモン・クローブなどです。
一番手前にあるのは、チャイ用のマサラです。
インドでは、料理に使うスパイスを、季節や家族の体調に合わせて各家庭で変えるのが普通ですが、一方で、こうしたブレンド済みの商品を使って、自宅で手軽にマサラチャイを作ることもあるようです。
さて、この記事では、本場インドのチャイの作り方と合わせて、日本で本格的なチャイを簡単に作る方法をお伝えします。
本場インドのチャイの作り方
まずは、本場インドのチャイ屋さんの様子を撮影した動画をご覧ください。
動画は大きく2つに分かれています。
前半は、北インド(デリー)のチャイ屋の様子。
後半は、南インド(ラーメーシュワラム)のチャイ屋の様子です。
私は、通算で4ヶ月ほどインドに滞在し、ぐるっとインドを一周した経験がありますが、北インドと南インドでは、チャイの作り方が少し違うように感じています。
- 布製の大きな茶こしに紅茶の茶葉をたっぷり入れ、湯をかけて、茶葉を蒸らす。
- 茶こしに湯を注ぎ、濃いめの紅茶を作る。
- 温めた牛乳と砂糖を紅茶に加える。
- 2つのグラスを使って、少し高い位置から交互に2〜3回移し替えて撹拌する。
ちなみに、紅茶とミルクを混ぜ合わせるパフォーマンスは、伝統的なインドコーヒーの淹れ方とよく似ています。
南インドは、コーヒーの生産が盛んで、コーヒー好きが多い地域。
そうしたこともあり、昔ながらのコーヒーの淹れ方がチャイの作り方に影響を与えているのかもしれません。
スパイスに関しては、北と南で大きな違いはありません。
街のチャイ屋では、南北どちらとも、スパイスをまったく使わないことも多いですし、使うとしても生姜くらいです。
生姜以外が入っていることもたまにありますが、市販のチャイ用マサラをパラッと少量加える程度です。
なお、使用する生姜は、生を切り刻んだものだったり、皮だけだったり、ジンジャーパウダーだったり、店主の好みによって様々。
チャイのレシピ
ここからは、インドのチャイを日本で手作りする方法をご紹介します。
すでにお伝えしたとおり、チャイは、スパイスなしでも作れます。
ただ、せっかく異国の飲み物を作るのですから、ここではスパイスを4種類使ったレシピをお伝えします。
レシピでは、ホールスパイスを使っていますが、パウダー状のものを適量使っても構いません。
また、お好みで生姜だけを使ってもいいですし、スパイスをまったく使わなくてもちゃんと美味しく仕上がります。
甘みは、一般的なインドのチャイよりもやや控えめになっているので、飲みやすいですよ。
材料
紅茶茶葉 | 大さじ1※ |
水 | 100ml |
牛乳 | 300ml |
砂糖 | 大さじ2 |
しょうが | スライス2枚 |
シナモン | 3センチ |
カルダモン | 1粒 |
クローブ | 1粒 |
- リプトンティーバックだったら2.5袋くらい
作り方
- カルダモンを使う場合は叩いて潰す。
紅茶茶葉・水・スパイスを小鍋に入れ、沸騰後に弱火で3分煮出す。 - 牛乳を加え、軽く沸騰させてから火を止める。
- 茶こしを使って2をカップに注ぎ、砂糖を混ぜたらできあがり。
写真をもとにレシピを説明します。
紅茶の茶葉は、日本で普通に入手できるもので代用してもOKです。
ちなみに、インドの紅茶はティーポットで蒸らすのではなく、煮出すということを前提にしているため、リーフティーではなく、ダストティー(上の写真)が使われています。
ダストティーは、細かい粒状になっているのが特徴。
色や味が強く出るので、牛乳や砂糖と相性が良く、インド人に好まれています。
【工程1】
まず、紅茶茶葉(大さじ1)・水(100ml)・好みでスパイス(しょうが2枚・シナモン3センチ・カルダモン1粒・クローブ1粒)を小鍋に入れ、沸騰後に弱火で3分煮出します。
カルダモンのホールを使う場合は、あらかじめ軽く叩いてから使うと香りが出やすいです。
ホールのスパイスが無い場合は、粉末状のスパイス(適量)を使ってもOKです。
【工程2】
3分経ったら、牛乳(300ml)を加え、軽く沸騰させてから火を止めます。
【工程3】
最後に、チャイをグラスに注ぎ、砂糖(大さじ2)を混ぜたら完成です。
昔ながらの素焼きのカップを使っているお店もあります。
このレシピは、南インド流のチャイの淹れ方を少しアレンジしたレシピになっています。
2つのグラスを使った格好いいパフォーマンスはありませんが、本場風の濃厚な味わいのチャイができますよ。
本場インドの変わったチャイ
続いて、本場インドの、ちょっと変わったチャイをご紹介します。
南インドのチェンナイのレストランでいただいた、こだわりのチャイです。
実際に飲んでみると、風味が豊かで味わいも濃厚。
私がこれまで飲んだチャイの中で一番美味しいと感じました。
チャイの面白いところは、スパイスによっていくらでもアレンジが可能なところ。
ただのミルクティーの枠には収まらない、自由さが魅力です。
トルコのチャイ
ところで、チャイと呼ばれる紅茶は、実は、トルコにもあります。
トルコの「チャイ(çay)」は、ミルクを一切使わないのが特徴です。
インドと共通するところは、紅茶の茶葉を煮出すところと、砂糖をたっぷり使って甘く仕上げるのがポピュラーなところ。
リンク先では、トルコチャイについて詳しく解説しています。
合わせて参考にしてください。
また、当サイトでは、現地インドでの経験をもとに、インド料理やインドの観光スポットについて別記事で詳しく解説しています。
次の記事もあわせてご覧ください。
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