みたらし団子の美味しい作り方をご紹介します。
とても簡単に作れるレシピになっていて、上新粉と白玉粉を半々の割合で混ぜることで、柔らかくて食べやすい食感に仕上げます。
団子のたれは、醤油や砂糖を使った定番の甘辛い味付け。
ほど良いとろみがあって団子に絡みやすく、深みのある甘みに包まれて、お団子の味がいい感じに引き立ちます。
みたらし団子を手作りするのなら、このレシピが断然おすすめですよ。

記事の後半では、下鴨神社名物の元祖みたらし団子についても解説します。
材料
上新粉 | 75g |
白玉粉 | 75g |
砂糖 | 15g |
水 | 120ml |
醤油 | 大さじ1と1/3 |
みりん | 大さじ1 |
砂糖 | 50g |
水 | 50ml+大さじ2 |
片栗粉 | 小さじ2と1/2 |
お団子の作り方

最初に、団子の生地を作ります。
手順は、まず、上新粉(75g)と白玉粉(75g)と砂糖(15g)をボールに入れて、水(120ml)の8割くらいの量を加えます。
お団子の生地に砂糖を適度に加えると、ほんのりとした甘みが付くだけでなく、冷めても柔らかい食感を保ちやすいうえに、保存性も高まります。

そして、ヘラを使って全体をざっくりと混ぜます。

ヘラで混ぜたら、残りの水を少しずつ加えて様子を見ながら、なめらかになるまで手でこねて、生地をまとめます。
水が足りない時は少し足す
水をすべて加えてもまとまらない場合は、少し足してみてください。
ただ、あまり水を多く加えすぎるのはNG。
生地がだれて丸い形に整えにくくなってしまいます。
白玉粉のツブツブがなくなってなめらかになり、1つにまとまればOKです。
生地は水でこねる
上新粉をこねる際には、でんぷんの一部を糊化させてねばりを出してまとめやすくするために、熱湯を使うのが一般的です。
一方で、白玉粉は粘りがでやすいため、お湯を使わずに水でこねることが多いです。
今回のレシピは、上新粉と白玉粉を同量ブレンドしているため、水でこねても、十分に粘りが出ます。
ちなみに、熱湯やぬるま湯を使ってこねたとしても、仕上がりの違いはほとんどありません。

団子の生地ができたら、4等分し、それぞれをさらに4等分して、合計16個に分けます。
そして、1個ずつ手で丸め、ラップの上にのせます。
ラップにのせるとくっつかない
丸めた団子は、そのまま皿などにのせると、くっついて剥がしにくくなります。

ラップの代わりにクッキングシートを使っても便利です。

次に、鍋にたっぷりの湯を沸かし、丸めた団子をそっと入れ、弱めの中火で茹でます。
茹で時間は、お団子が湯に浮いてきてから計り始めて、2〜3分が目安です。


茹で上がったら、網杓子ですくって取り出して、冷水に浸して冷まします。

そして、ザルに上げて水気を切ります。
たれの作り方

続いて、たれを作ります。
醤油(大さじ1と1/3)・みりん(大さじ1)・砂糖(50g)・水(50ml)を小鍋に入れて火にかけ、沸騰してきたら、ヘラで混ぜて砂糖を溶かします。

砂糖が溶けたら、片栗粉(小さじ2と1/2)と水(大さじ2)をよく溶いてから加えます。

そして、すぐにヘラでよく混ぜて、とろみを付けます。
これで、みたらし団子のタレができました。

続いて、お団子を4個ずつ竹串に刺します。
串に刺さないのもアリ
お団子を串に刺すと、仕上がりがみたらし団子らしくなります。
でも、自宅で食べるだけだから見栄えは二の次でいいという場合は、串を使わずに、そのままたれをかけて食べてもいいです。
お団子の焼き方(お好みで)
串に刺したお団子は、そのままたれを付けて食べることができます。
でも、お好みで焼き網やフライパンで少し焦げ目を付けると、香ばしさが加わって、また違った美味しさを楽しめます。

焼き網で焼く場合は、まず、焼き網自体をあらかじめ強火にかけて、十分に温めます。
そして、団子の串の部分を手で持って、しばらく網の上にかざして団子の表面を少し乾燥させてから、網の上にのせます。
さっと焼き目を付けたら、ひっくり返して、裏面にも軽く焼き目を付けます。
網にくっつきにくくする方法
団子をいったん網にのせたら、焦げ目が付くまでは動かさない方がいいです。
焦げ目が付くまで焼けてくると、たとえ網にくっついていたとしても、剥がれやすくなります。
なお、網にくっつきにくくするために油を塗るというアイデアもありますが、私は、あまり効果がないと思っています。
焼きやすくするためには、まず、網をしっかり温めておくこと、そして、お団子の表面を軽く乾燥させることが大事です。
フライパンだと簡単に焼ける
焼き網を使うと、短時間で美味しそうな焼き目が付きます。
でも、焼き網なんて持っていないという場合や、焼き網で焼くのは面倒という場合は、フライパンを使った焼き方を試してみてください。

フライパンで団子を焼く場合は、まず、フライパンを中火にかけて、十分に温めます。
そして、団子をのせて、2〜3分くらいの焼き時間を目安にして、両面に焼き目を付けます。
フライパンで焼くと、焦げ目がやや小さめになりますけど、香ばしさが少し加わるだけでも、みたらし団子の風味がとても良くなります。

串刺しにしたお団子に、たれをかけたら完成です。
お団子を食感良く仕上げたい場合は、今回のように、上新粉と白玉粉を半々で使うのがおすすめです。
上新粉だけで作ると食感がかたすぎますし、白玉粉だけで作るとフニャッとした食感になってしまいます。
それぞれを同量づつ加えることで、ほどよい弾力があるお団子に仕上がります。
みたらし団子の王道レシピ。
醤油ベースの甘辛いたれもよく絡み、とても美味しくいただけますよ。
みたらし団子の保存方法
なお、残った団子は、たれをかけずにラップに包んで冷蔵庫に入れれば、5日くらいは日持ちします。
食べる時には、レンジで軽く温めると、もとの柔らかい食感に戻ります。
みたらし団子発祥の地、京都下鴨神社

最後に、みたらし団子の起源について解説します。
みたらし団子発祥の地は、京都の下鴨神社にあります。
下鴨神社は、京都最古の神社であり、世界遺産にも登録されている、格式高い神社。


こちらは、社殿の脇にある、御手洗池と呼ばれる浅くて小さな池。
「みたらし(御手洗)団子」という名前の由来は、この池にあります。
この池は川に繋がっており、その川の水は常に流れているわけではありませんが、土用が近づくとこんこんと水が湧き出てくるのだとか。
その現象は、京の七不思議の一つに数えられているそうで、水が湧き出る際の「泡」を形どったのが、みたらし団子のはじまりと言われています。
この言い伝えは、現地の案内板にも記載されています。

池の上に建つお社は、井上社(別名:御手洗社)と呼ばれており、人々の罪穢れを祓い、心身を清浄にしてくれる神様として知られています。

また、7月の土用の丑の日に行われる「みたらし祭」の際には、御手洗池に足を浸し、無病息災を祈願する場所でもあります。

みたらし団子というのは、もともとは、これらのお祭りの際に神様にお供えする供物として受け継がれてきたものだそうです。
以前は、タレもかかっていないシンプルなお団子だったようですが、それが大正の時代に商品化され、現在のような形になりました。

上の写真は同店のみたらし団子ですが、黒糖を使ったタレがたっぷりとかかっているのが特徴的です。
みたらし団子発祥のお店ということもあり、観光客からの人気は高いです。
お団子の刺し方の意味
なお、串の先頭にお団子が1つ刺さっており、そこから少し離れて、お団子が4つ連なっていますが、これは、京都のみたらし団子の伝統的なスタイルです。
この刺し方の由来には、2つの説があります。
1つは、後醍醐天皇が御手洗池で水をすくおうとした際に、1つ大きな泡が出て、続いて4つの泡が出てきたため、これを模しているという説。
もう1つは、先頭のお団子が人間の頭、残りが四肢を表していて、みたらし団子全体が人間の身体を模しているという説です。
お団子を5つ刺すにはそれなりの長さの串が必要なので、みたらし団子を手作りする場合は少し真似しづらいですけど、雑学として、こうした歴史や背景を知っておくのもいいですよ。
ちなみに、京都を発祥としたみたらし団子は、周辺の山間部でも、昔からよく食べられています。

京都のは味付けが甘めですけど、飛騨高山のみたらし団子は、醤油のしょっぱさの方が際立っていて、甘さはかなり控えめ。
タレはさらっとしています。
地域によって、みたらし団子の味付けもさまざまです。
以上、みたらし団子のおすすめの作り方とみたらし団子の発祥についてお伝えしました。

意外なほど簡単に作れるので、ぜひ手作りしてみてください。
ところで当サイトでは、京都の郷土料理について、別記事で詳しく解説しています。
次の記事もあわせて参考にしてください。