お月見団子のレシピと飾り方、そしてその食べ方を解説します。
お月見と言えば十五夜ですが、中秋の名月とも呼ばれる十五夜は、1年で最も美しい満月が見られる日とされています。
お月見団子の由来
十五夜のお月見になぜお団子を作るのか?
それは、神様にお供えするためです。
月を神様に見立てて食べ物を捧げ、今年の収穫に感謝しつつ、翌年の豊作を祈る行事。
お月見にはもともと、里芋の収穫を祝う意味が込められていました。
その頃の十五夜には里芋が捧げられていましたが、時代の流れとともに、里芋を模したお団子が供えられるようになりました。
ちなみに、お供えしたお団子をいつ食べるかというと、お月見が済んでからです。
月は神様であり、お供え物には神様の祝福がありますから、そんなお団子を食べればきっと幸せになれると思います。
お月見団子は、地方によって味や形に少しずつ違いがあり、関東では真っ白い丸いお団子が主流ですが、関西では、楕円形のお団子にあんこが巻いてあることが多いです。
このように地域色の強いお料理ではありますが、この記事では、最も一般的で簡単な作り方をご紹介します。
また、記事の後半では、お団子の並べ方や積み方、お月見団子をアレンジした美味しい食べ方などもお伝えします。
お月見団子の作り方
「お月見団子」のレシピです。
材料
だんご粉 | 160g |
砂糖 | 16g |
水 | 130ml |
なお、「だんご粉」がない場合は、「上新粉」と「白玉粉」で代用することもできます。
その場合は、次の分量で作ると、どちらも同程度の食感に仕上がります。
160g
110g
50g
また、「白玉粉」の量を増やすと、柔らかいお団子を作ることができます。
その場合は、次の分量に変更します。
120g
40g
80g
80g
どの材料を使っても、砂糖と水の分量を変更する必要はありませんし、作り方も同じです。
まず、粉類と砂糖をボールに入れ、水を分量の8割ほど加えます。
お団子の生地に砂糖を適度に加えると、比較的、時間が経っても柔らかい食感をキープすることができます。
そして、ヘラでざっくりと混ぜます。
続いて、残りの水を少しずつ加えながら、ひとまとめになるまで手でこねて、なめらかな団子生地にします。
そして、団子生地を15等分し、それぞれを手の平で丸めます。
お月見団子の数や大きさ
お団子の数は、十五夜なら15個、十三夜なら13個が一般的です。
お団子のサイズは、どちらの場合も、だいたい直径3センチくらいに仕上がります。
これくらいの少し大きめのサイズの方が、見栄えがしていいです。
ちなみに、「十三夜」は、「十五夜」の1ヶ月ほど後に行われるお月見の行事で、1年のうちで二番目に月が美しい日とされています。
次に、鍋にたっぷりの湯を沸かし、団子を1つずつそっと入れます。
しばらくして団子が浮き上がってきたら、そこから3〜4分ほど茹でます。
茹で上がったら、網杓子などですくって取り出し、冷水にひたします。
ザルに上げ、水気を切ったら完成です。
このお団子は、砂糖を適度に加えているので、ほのかな甘みがあります。
完成したお団子に少し手を加えることでより美味しくいただけるので、おすすめの食べ方については、のちほどご紹介します。
お月見団子の飾り方
ここからは、でき上がったお団子の積み方を解説します。
十五夜のお月見団子は、合計15個を積み上げるようにして飾ることが多いです。
並べ方にはいくつかパターンがありますが、上の写真のように積む方法がポピュラーです。
手順は、まず、一番下に9個のお団子を敷きます。
3×3で正方形になるように9個並べてください。
次に、9個並べたお団子のちょうどへこんだ部分に、4個のお団子をのせます。
最後に、残ったお団子を2個のせたら完成です。
お団子をのせる台
お団子を乗せるものは、お盆やお皿などでもいいですけど、「三方」というお供え物用の白木の台を使うのが、昔ながらのやり方です。
三方に半紙を敷いて、その上にお団子を乗せます。
三方にはいろいろなサイズのものがありますが、お団子だけをのせるのであれば、5号くらいの小さめのサイズがおすすめです。
お団子以外のお供え物
昔ながらの十五夜祭は、縁側に台を設けて、里芋・さつまいも・団子・柿・豆・栗・おはぎ(ぼたもち)などを白木の三方に盛って、すすきなどの秋の七草を飾ります。
秋の七草は、「すすき」「萩」「くず」「なでしこ」「おみなえし」「ふじばかま」「ききょう」ですが、現在ではすすきを飾るのが一般的です。
お月見団子の食べ方
お月見をし終えたあとのお供え団子は、いろいろなおかずやおやつにアレンジすることができます。
- 団子汁
- みたらし団子
- あんこときなこ団子
- 醤油海苔団子
お月見団子を食事として食べるのなら、団子汁を作るのがおすすめです。
お供えした里芋やさつまいもを加えて、さらに豚肉などもプラスして具だくさんにすると、お月見パーティーにもぴったりのメニューになります。
また、スイーツとして食べるのなら、みたらし団子にしたり、あんこやきなこを添えるだけでも美味しいです。
みたらしだれの作り方は、別記事「みたらし団子のレシピ」を参考にしてください。
もし甘いのが苦手という場合は、醤油を付けて焼き海苔を添え、さっぱりと食べるのもいいですよ。
なお、長時間お供えしてかたくなったお団子は、レンジの「温めモード」で軽く加熱すると、柔らかいお団子に戻ります。
汁物などに加える場合は、かたいまま鍋に入れてさっと煮れば、柔らかく食べやすくなります。
残ったお月見団子は、カピカピに乾燥していないものであれば、市販の串団子と同じように、冷凍保存することもできます。
日持ちは1ヶ月ほどです。
解凍する際には、冷蔵庫か常温に移すなどして自然解凍してもいいですし、レンジの解凍モードを利用してもOK。
このお月見団子は、冷凍&解凍しても、食感がほとんど変わりません。
最後に、お月見に関する豆知識を一つ。
名月と言えば、9月(旧暦の8月15日)の十五夜と、10月(旧暦の9月13日)の十三夜の二夜の満月をさします。
昔から、十五夜の月だけを観て十三夜の月を観ないことは、「片見月」もしくは「片月見」と呼ばれており、縁起が悪いこととされています。
ですから、十五夜の月を観たら、ぜひ、その1ヶ月後の十三夜の月も観ることをおすすめします。
以上、お月見団子のレシピと飾り方、そしてその食べ方についてお伝えしました。
できあがったお団子は、料理やスイーツの材料として有効に活用できるので、ぜひお試しください。
このお料理についてのご感想などをお寄せください。
サイト運営の参考にさせていただきます。
頂いたコメントには、2〜3日以内にメールアドレス宛に回答いたします。(詳細)
メールアドレスの入力ミスにご注意ください。
なお、頂いたコメント及びその後のメール等でのやり取りは、この欄でご紹介させていただく場合がございます。