熊本スイーツの定番!いきなり団子のレシピ。さつまいも&あんこが好相性

投稿日:2021年8月12日 更新日:

いきなり団子

レシピ動画

熊本スイーツの定番!いきなり団子

熊本を代表する人気の郷土菓子、「いきなり団子」の作り方をご紹介します。

輪切りにしたさつまいもとあんこを具材にした、シンプルでありながら味わい深い、お団子のレシピです。

「いきなり団子」という、インパクト強めなこのネーミング。
余分な時間をかけずにいきなり作れることが、名前の由来となっています。

いきなり団子のルーツ

一言で「いきなり団子」と言っても、その作り方は時代の流れとともに変化しています。

もともとは、さつまいもを輪切りにして小麦粉と塩と水で作った生地で包むだけの、とても素朴なお料理でした。
主原料であるさつまいもと小麦粉は、米が高価だった時代に、その代用品として食されていた経緯があります。
ですから、「いきなり団子」も、主食の代わりや、農繁期の手軽な軽食として食べられていました。

しかし、現在では、さつまいもの他にあんこも加わり、また、生地についても、小麦粉をベースにしつつ米粉も混ぜることで、冷めてもかたくなりにくくするのが主流となっています。

JR熊本駅のいきなり団子
さらには、熊本市内では、皮が鮮やかな色で着色されていたり、あるいは、さつまいもを潰して味付けをしているなど、様々な種類のアレンジが加えられているものも売られています。

いきなり団子のシンプルレシピ

そうした中で、今回ご紹介するのは、あんことお米の粉を使った現代版のシンプルな「いきなり団子」のレシピです。

生地は、薄力粉に、白玉粉(もち米の粉)を混ぜて作ります。
白玉粉の代わりに団子の粉を混ぜるのもアリですが、うるち米ともち米を両方使った団子の粉よりも、もち米だけを使った白玉粉の方が、より柔らかくて食べやすい食感に仕上がります。

お味の方は、適度な甘みになっていて、あんこのしっかりとした甘みと、さつまいもの自然な甘みがいい具合に混ざり合い、飽きのこない味を楽しめます。

熊本県の南阿蘇
なお、この記事は、いきなり団子の素朴な風情がよく似合う、熊本県随一の観光エリア、南阿蘇よりお伝えします。

材料

4個分:調理時間30分
さつまいも 1センチ幅の輪切り4枚 ※1
あんこ ※2 60g
薄力粉 小さじ1
皮の生地
薄力粉 30g
白玉粉 30g
小さじ1/6
50〜60ml
  1. 皮をむいて直径5センチ程度の大きさ。
  2. 水っぽくないあんこがおすすめ。

作り方

小麦粉と白玉粉と塩と水をボウルに入れる
小麦粉と白玉粉を水でまとめる

まず、薄力粉(30g)・白玉粉(30g)・塩(小さじ1/6)をボールに入れ、水(50〜60ml)を少しずつ加えながら手で混ぜます。

生地はあまり柔らかくしすぎると扱いにくくなるので、全体が1つにまとまるまで、水を少しずつ加えながら混ぜていきます。


いきなり団子の生地を作る
生地が1つにまとまって、白玉粉の粒々が残っておらず、なおかつ、耳たぶくらいの柔らかさになったら、生地の完成です。

生地を少し置くと扱いやすくなる

生地を30分寝かせる
ここで、時間がある場合は、生地が入ったボールにラップをして30分ほど置くと、生地が馴染んで手でのばしやすくなるので、さつまいもを包みやすくなります。

さつまいもを輪切りにする
さつまいも水にさらす

次に、さつまいも(1センチ幅輪切り4枚)の皮をむき、たっぷりの水に5分ほどさらします。

さつまいもは、皮をむいた状態で直径5センチくらいの大きさのものを使います。


さつまいもの水気を取って小麦粉をまぶす
さつまいもの上にあんこを乗せる

そして、キッチンペーパーでさつまいもの水気を拭き取り、全体に薄力粉(小さじ1)をまぶします。
さらに、それぞれのさつまいもに、あんこ(合計60g)を15gずつのせ、平たくのばします。

あんこの簡単な量り方

あんこをさつまいもにのせる作業は、「さつまいもを量りに1個ずつのせて、その都度重さをゼロにセットした後に、あんこを15gのせる」という工程を繰り返していくと、ラクチンです。

さつまいもに粉をまぶす

なお、さつまいもをそのまま生地で包んで蒸すと、さつまいもから水分が出て生地の内部が水っぽくなってしまいます。
そのため、あらかじめキッチンペーパーで水気を拭き取ったうえで、薄力粉をまぶして使います。

補足すると、熊本県の昔ながらの「いきなり団子」は、輪切りにしたさつまいもを数時間〜半日ほど干して表面を乾燥させてから使うことで、生地の中が水っぽくならないように工夫していたようです。

参考:あんこの作り方


生地を4等分して平たい円形にする
生地の縁を伸ばす

生地を4等分して、両手で押し付けて平たい円形にし、指でフチをのばします。


生地の上にあんことさつまいもをのせる
さつまいもを皮で包む

続いて、先ほどのさつまいもを、あんこの側を下にして生地にのせます。
そして、生地で包みます。


いきなり団子の形を円形に整える
いきなり団子の下にクッキングシートを敷く

形を整え、7センチ角くらいの大きさに切ったクッキングシートの上に1個ずつのせます。

クッキングシートがない場合は、アルミホイルでもいいですし、蒸し器の上に濡れ布巾を敷いて団子をのせてもいいです。


蒸気が上がった蒸し器にいきなり団子を入れる
蒸し器でいきなり団子を蒸す

最後に、蒸気が上がった蒸し器に入れ、竹串がすっと通るようになるまで18〜20分蒸したら完成です。

火加減は強火〜強めの中火くらいで調整して、蒸し器から常に蒸気が上がった状態をキープしながら蒸してみてください。

なお、写真はセイロを使っていますが、金属製の蒸し器でもいいですし、普通の鍋に蒸し板を敷いて蒸してももちろんOKです。


蒸し上がったいきなり団子

蒸し上がりは、あんこの色が薄っすらと透けて見えます。

本場のいきなり団子は、これくらい生地が薄いのが特徴です。


いきなり団子

やはり、あんこの存在は偉大で、しっかりとした甘みが加わることで、お団子の味がピシッと引き締まります。
さつまいもの控えめな甘みと合わさって、それぞれの味が引き立ちます。

昔ながらの素朴な「いきなり団子」にも良さはありますが、おやつとして食べるのなら、現代風のあんこを使ったレシピがおすすめですよ。

かたくなった場合の食べ方

なお、「いきなり団子」は、蒸したてをいただくのが一番美味しい食べ方ですが、すぐに食べない場合は、温かいうちにラップをしておくと半日〜1日くらいは柔らかい食感をキープできます。

1日以上置く場合は、冷蔵保存をしてください。
日持ちは4〜5日ほど。
食べる際には、全体を軽く水で濡らしてラップで包み、レンジで温めると、柔らかい食感が蘇ります。


ところで当サイトでは、熊本の郷土料理や熊本の観光スポットについて、別記事で詳しく解説しています。
次の記事もあわせて参考にしてください。

著者
やまでら くみこ

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