白菜漬けの漬け方・作り方。昔ながらが一番旨い!絶品漬け物レシピ。

白菜漬け(白菜の漬け物)

レシピ動画

昔ながらが一番旨い!絶品白菜漬け

白菜の旨味が濃く感じられる、美味しい白菜漬けのレシピをご紹介します。

干して2度漬けが一番旨い

白菜の塩漬けを作る際には、余分な水分を取り除くことがとても大切です。
白菜には多くの水分が含まれているため、その点を意識しないと、水っぽい仕上がりになってしまいます。

そこでおすすめなのが、昔ながらの漬け方を取り入れること。
具体的には、白菜を干したうえで、「下漬け」と「本漬け」の2回に分けて漬けます。

この作り方だと少し手間がかかりますが、干さずに漬けたものや、二度漬けしていないものとくらべると、仕上がりの差は歴然です。
干してから二度漬けすると、旨味が濃く感じられる、とても美味しい白菜漬物が作れます。

塩気控えめで食べやすい

なお、昔ながらの作り方とは言え、塩気は市販品と同じくらい控えめになっています。

とても食べやすいので、一株丸ごと漬けても、あっと言う間になくなりますよ。

材料

調理時間20分/置く時間3日
白菜 1株
下漬け:白菜の2.5%
本漬け:白菜の0.5%
昆布 8センチ角1枚
赤唐辛子 1本

白菜を切る

まず、白菜を4等分します。

スーパーに並んでいる1/4株の白菜は、断面が平らに切り分けられていますが、白菜漬けを作る際は、すこし切り方が異なります。
包丁で根元に切れ目をいれて、途中から手で裂くのがポイントです。

白菜に切れ目を入れる
切れ目を入れる
白菜を半分に裂く
半分に裂く
白菜を更に半分に裂く
更に半分に裂く
1/4に裂いた白菜
完成
    白菜(1株)の汚れた外葉を取り除き、お尻の方に十字の切れ目を入れます。
    切れ目に親指を入れて、手を使って白菜を半分に裂きます。
    それをさらに同じように半分ずつに裂きます。

葉がバラバラにならない

白菜をこのように手で裂くと、葉がすべて芯と繋がった状態で4等分にすることができるため、漬けている間に葉がバラバラにこぼれ落ちることがなく、白菜がきれいに漬かります。

1/4株の白菜
一方で、スーパーの白菜(右側)は、断面が平らになるように、刃物でザクッと切られています。

そのため、白菜の葉が途中で切れて、こま切れになってしまいます。


効率の良い切り方ではありますが、白菜漬けを作る場合は、スーパーと同じ方法で切るのはおすすめしません。

白菜を干す

白菜を干す

白菜を切ったら、汚れた部分をきれいに洗います。
そして、水気をキッチンペーパーなどできれいに拭き取り、2〜3時間天日干しします。

天日干しできない場合は、4〜5時間ほど、陰干しもしくは室内干しにしてもいいです。

白菜を干す理由

白菜は水分をとても多く含んでいて、9割ほどが水分と言われています。
白菜をあらかじめ少し干してから使うと、漬物の仕上がりが水っぽくなく、旨味と甘みがしっかり感じられる仕上がりになります。

白菜を干す場所と時間が確保できるのであれば、2〜3時間かけて昔ながらの天日干しをすると、効率よく水分を飛ばせますし、白菜の甘みも出やすいと私は思います。
屋外がムリであれば、室内の日がよく当たる窓際に2〜3時間置いてもいいです。

太陽の光に当てられない場合は、時間を少しのばして、4〜5時間かけて日陰干ししたり室内に置いたりすると、同様の効果が得られます。

洗ったらきれいに拭く

なお、白菜が汚れている場合は干す前に洗う必要がありますが、水洗いしたら、布巾やキッチンペーパーなどで水気をきれいに拭き取ってから干してください。
そうしないと、白菜自体の水分を効率よく蒸発させることができないので、干す意味がなくなります。

白菜を下漬けする

白菜の重さをはかる

白菜を干したら、白菜の重さをはかり、重量の2.5%の塩を用意します。

1/4株ずつはかるでOK

家庭用のはかりは、最大1kgまでしか測れないものが多いです。
そんな場合は、1/4株ずつの重さをはかって、それらすべてを合計して総重量を出してみてください。

塩の量の計算方法

塩の量は、白菜の重量の2.5%です。

たとえば、白菜1株が合計で2,400gだったとすると、塩の量は、白菜の重量に0.025をかけると出ます。

2,400g × 0.025 = 60g


白菜に塩を振る

続いて、白菜の葉と葉の間を広げ、根元の部分を中心に塩を振ります。

葉よりも根元の方が塩が染みにくいので、根元部分に多くの塩を振り、なおかつ、葉にも塩が行き渡るようにします。

塩を均等に振る

また、白菜には沢山の葉がついていますが、それら1枚1枚に、なるべく均等に塩を振るのも大切です。
全体に適当にバラバラ振るだけだと、漬けた時に水が上がりにくく、失敗することもあります。


白菜を保存容器に詰める

次に、熱湯消毒した保存容器に、隙間がなるべく生じないように白菜をぎゅっと詰め、なおかつ、できるだけ表面を平らにします。

上の写真のように、白菜の根元が互い違いになるように容器に入れると、隙間ができにくいです。

容器について

白菜丸々1株が入る容器がない場合は、大きなボールや鍋でも構いません。
大きなボールや鍋もない場合は、半量ずつに分けて漬けるという方法もあります。

なお、容器には塩気のあるものを中に数日間入れっぱなしにするので、アルミニウム以外の素材を使うと安心です。

ビニール袋を容器代わりにするのはNG

また、下漬けの段階から、ジップロックなどの保存袋やビニール袋などで漬けるのは、おすすめしません。
しっかりと重しをして漬けないと、白菜の水分が出にくく、水っぽい仕上がりになるためです。

ただ、下漬けのあとに行う本漬けだったら、白菜の水分があらかた出切ったあとなので、保存袋を活用して漬けるのもアリです。


詰めた白菜に落し蓋をする

白菜を詰めたら、容器の大きさよりもひと回りくらい小さい落しぶたをします。

落しぶたがない場合は、普通のお皿で代用してもいいです。
白菜がなるべく隠れるくらいの大きさにすると、白菜全体に重さがかかるので、効率よく漬けることができます。


白菜に重しをのせる

そして、落しぶたの上に、白菜の総重量の2倍程度の重しをして、白菜の水分がひたひたくらいに上がるまで、冷暗所に一晩〜1日置きます。
ほこりなどが入らないように、重しの上に新聞紙や布などをかぶせておくと安心です。

重しについて

重しの重さについては、たとえば白菜の重量が2.5kgだったとしたら、その2倍の5kg程度にします。

重しは、身のまわりにある使えそうなものを使ってください。
使いやすいものは、ペットボトルや缶詰などです。
1.5リットルのペットボトルは1.5kgくらいですし、缶詰1缶は500gくらいです。

水が上がらない時の対処法

白菜に重しをしたら、一晩経ったあたりで水が上がっているか確認してみてください。

もし、そこで水が上がっていなくても、慌てる必要はありません。

水が上がっていなかったら、重しをどかして、もう一度、白菜を隙間なくしっかり詰め直し、表面をなるべく平らにならします。
そして、重しを少し増やして、あと半日ほど置いてみてください。

干して塩を振った白菜は、すぐにしんなりするわけではないので、下漬けの時にはどうしても容器と白菜の間に隙間ができやすい状態です。
白菜を隙間なく容器に詰め直せば、水はちゃんと上がってきます。

水がちゃんと上がったら、あとは失敗することはほとんどありません。
白菜漬けは、この段階でほぼ完成していると言ってもいいです。


水分が上がった白菜

こちらが、白菜から水分が出て、ひたひたくらいに水が上がっている様子です。

最長でも1日で水を上げる

白菜に重しをした後は、最長でも1日くらいで、この状態まで持っていってください。
水が上がっていない状態で2日以上放置すると、白菜が傷みはじめて失敗してしまいます。

本漬け

ここからは本漬けのやり方を解説します。

二度漬けで旨味凝縮

白菜漬けを作る際には、下漬けと本漬けの2回に分けて塩漬けするのがおすすめです。

下漬けして白菜の水分をあらかた排出したあとに、本漬けで昆布の旨味や唐辛子の風味を加えると、白菜の味が濃く感じられる風味の良い漬物に仕上がります。

白菜を保存容器から取り出す

下漬けの水が無事上がったら、重しを取り除き、白菜と白菜から出た汁を容器からすべて取り出します。


白菜の水気を絞る

白菜の水気を手で軽く絞り、白菜から出た水分をすべて捨てます。


水気を切った白菜に塩をする

白菜の重さをはかり、白菜の総重量の0.5%の塩を用意します。
そして、白菜全体に万遍なく振ります。

白菜一枚一枚に塩をする必要はありませんが、なるべく内部にも塩が行き渡るようにまぶしてください。

塩の量の計算方法

たとえば、白菜1株分が2,200gだったとすると、塩の量は、白菜の重量に0.005をかけると計算できます。

2,200g × 0.005 = 11g


白菜を保存容器に戻す

隙間ができないように保存容器にもう一度詰めて、昆布(8センチ角1枚)を3等分したものと、赤唐辛子(1本)を半分に切って種を取ったものを、白菜の間に挟みます。

昆布と赤唐辛子は、白菜の上に置くのではなく、白菜の間に挟むようにして入れてください。
そうすると、白菜に風味が馴染みやすくなります。

風味付けに使える食材

白菜漬けの風味付けに使われる食材としては、昆布と唐辛子がとても人気がありますが、お好みで、生柚子の皮・柿やりんごやみかんの干した皮などを少し加えても美味しいです。


白菜を漬ける

昆布と唐辛子を入れたら、白菜の総重量の2倍程度の重しをして2日ほど置きます。


水分が上がった白菜漬け

2日ほど置いている間に、水分がひたひたくらいに上がったら、白菜が水分に浸った状態をキープできる程度に、重しを少し軽くします。
重しを少し軽くすると、一緒に漬けた昆布や唐辛子の風味がより全体に行き渡りやすくなります。

水が上がらない場合は、逆に、重しを少し増やして様子をみてください。


漬け終わった白菜漬け

トータルで2日ほど本漬けしたら完成です。

白菜漬けの保存と日持ち

白菜漬けを保存する

本漬けが終わったら、白菜を保存袋に入れて、袋の中の空気を抜いて白菜が完全に水分に浸った状態で、冷蔵庫に入れます。
この白菜漬けは、冷蔵保存で1ヶ月ほど日持ちします。

白菜漬けを食べる時は、その都度、食べ切れる分だけ袋から取り出して、軽く水気を絞って食べやすい長さに切ります。
残った白菜漬けは、袋に入れたまま冷蔵庫にしまっておくと長持ちします。
なお、一緒に漬けた昆布は、細く刻めば、白菜と一緒に美味しく食べられます。


白菜漬け(白菜の漬物)

この白菜漬けは、あらかじめ白菜を干して、なおかつ、下漬けした後に軽く水分を絞っているので、仕上がりが水っぽくなりません。
白菜の旨みがしっかりと感じられるので、シンプルでありながら深みのある味を楽しめます。

昔ながらの手法で漬けた、王道の白菜漬け。
漬ける時間はある程度かかりますが、作業自体はかなり簡単です。

とても美味しく仕上がるので、ぜひお試しください。

作り置きOK!

日持ち:冷蔵保存で1ヶ月

コメント

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  • Uta様(2023年12月23日)

    去年と今年。
    祖母の味を真似したくて、去年はこちらのレシピと、電話で祖母の指示を仰ぎながら作りました。祖母は今月亡くなりました。居なくなってしまったけど、だからこそ今年もこの味が食べたく、数日前からこちらのレシピでまた作らせてもらいました。思い出を大切に浮かべながらつくりました。本格的で、祖母の味にそっくりです。やまでらさん、有難うございます。

    • やまでら くみこ(2023年12月25日)

      おばあさまとの思い出を重ねて白菜漬けを味わっていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
      これからも先人の知恵が詰まった昔ながらのレシピをたくさん紹介していきたいと思います。
      どうもありがとうございます。

  • イシ様(2023年11月11日)

    下漬で発生した水は捨ててよろしいでしょうか?つまり本漬け時にその水は再利用しないと解してよろしいでしょうか?

    • やまでら くみこ(2023年11月11日)

      はい、おっしゃる通りです。
      下漬けが終わったら、白菜と白菜から出た汁を容器からすべて取り出します。
      そして、白菜の水気を軽く絞り、白菜から出た水分をすべて捨てて、塩をまぶして本漬けします😀

  • もすけ様(2023年10月23日)

    漬け容器は何リットルくらいがよろしいでしょうか。白菜の大きさにもよると思いますが、掲載されている写真の容器は何リットルのものを使われているか教えてください。参考にしたいと思います。

    • やまでら くみこ(2023年10月25日)

      写真の容器は、久松の切立蓋付の4号(7.2L)です。
      この容器を使うと、白菜1株がかなり余裕で漬けられます

  • だだん様(2023年5月31日)

    5月なのに丸の白菜が売ってたので、思い切って買ってみました。除湿部屋干しと冷蔵庫で漬けたところ、とても美味しく出来ました。冷蔵庫を白菜専用にするのは大仕事でしたが、王道のレシピでやって良かった!! 手前味噌ならぬ、手前白菜です(笑)

    • やまでら くみこ(2023年5月31日)

      白菜漬けを作ってくださってどうもありがとうございます。
      美味しく作れたとのことで、とても嬉しいです。

      蒸し暑い季節でも、除湿機能と冷蔵庫を活用することで白菜漬けが作れるのですね!
      私は5月に白菜漬けを作ったことがないので、たいへん参考になります。
      教えていただいてありがとうございます。

  • 川内様(2023年5月24日)

    洗って食べるのですか?

    • やまでら くみこ(2023年5月24日)

      この白菜漬けは、基本的には洗う必要はありません。
      水洗いしない方が白菜自体の味を楽しめるので、水気を軽く絞ってそのまま食べるのがおすすめです。
      ただ、もし薄味がお好みなら、さっと水洗いして水気を絞ってから食べるのもありです。

      • 川内様(2023年5月25日)

        ありがとうございました

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