グランドバザール(Grand Bazaar)とは、トルコのイスタンブールの旧市街中心部に位置する巨大な市場のこと。
イスラム世界の熱気と喧噪を味わうのにぴったりな、イスタンブール観光の超定番スポットです。
トルコ語では、カパル・チャルシュ(屋根付き市場)という呼び名で親しまれており、オスマン帝国黎明期から550年以上にわたって人々を惹きつけてきました。
この場所は、とにかく広いです。
面積は約3ヘクタール。
東京ドームの3分の2の広さの土地に、60を超える通路が走っており、それに沿って4,000軒以上の商店が立ち並んでいます。
商品の種類も多様で、貴金属や絨毯、皮製品やランプなど、トルコを代表する品々がところ狭しと並んでいます。
エキゾチックな色使いの品も多く、見ているだけでテンションアップです。
- トルコランプ
- コーヒーポットとカップ
値札が付いていない商品も多いですし、またふっかけられることも大いにありえますが、店員との掛け合いも旅の醍醐味の一つ。
臆せず値引き交渉するのも楽しいですよ。
ちなみに、トルコの定番土産の種類とそれぞれの特徴については、別記事で詳しく紹介しています。
そちらも合わせてご覧ください。
それでは、グランドバザール観光に役立つおすすめ情報を現地からお伝えします。
グランドバザールの基本情報
グランドバザールの営業時間やお休みなどの情報は次のとおりです。
営業時間 | 8:30〜19:00 |
---|---|
定休日 | 日曜日 |
その他の休み | 砂糖祭、犠牲祭、建国記念日(10月29日)などのトルコの祝日 |
行き方 | トルコ・イスタンブールの旧市街内 |
グランドバザールは、イスタンブールの旧市街の中にあり、イスタンブールの他の見どころからも近いです。
例えば、トプカプ宮殿からは徒歩15分、アヤ・ソフィアからなら徒歩10分。
観光ルートに気軽に組み込めます。
グランドバザールの歴史
- イチ・ベデステン
- サンダル・ベデステニ
グランドバザールは、550年以上の歴史を持つ巨大マーケットです。
グランドバザールの元となる専門店街(ベデステン)の建築が始まったのは15世紀の半ば(1455年)。
オスマン帝国がビザンツ帝国を討ち滅ぼし、イスタンブール(コンスタンティノープル)を手に入れた直後です。
ビザンツ帝国の時代からこの界隈は大きな商店街として賑わっていたそうですが、オスマン帝国の皇帝(メフメット二世)が、この地をさらに発展させるために専門店街を造らせました。
それが、イチ・ベデステン(ic Bedesten)とサンダル・ベデステニ(Sandal Bedesteni)の2つです。
その後、その2つを中心として何度も増築。
17世紀の末頃までには屋根で覆われた姿になりました。
オスマン帝国全盛期のイスタンブールと言えば、東西の貿易の要衝でしたから、当然、グランドバザールとその周辺もかなりの活気を帯びていたそうです。
現在のような観光客を主なターゲットとしたマーケットではなく、まさに、イスタンブールの商業の中心。
当時のグランドバザールの姿を想像しながら市場内を歩くのも、楽しいものです。
ちなみに、15世紀に建てられた2つのベデスデンの位置は、下の地図を参考にしてください。
左側がイチ・ベデステン、右側がサンダル・ベデステニです。
どちらも、グランドバザール内にあります。
グランドバザールの地図
グランドバザールの中には通路が60本以上走っていて、また、入り口が21ヶ所もあるので、迷いやすいです。
ですから、グランドバザール内は、地図を活用するのがおすすめです。
グランドバザールの地図は、グランドバザール商人協会(Kapalıçarşı Esnafları Derneği)のサイトから見ることができます。
画像データが公開されているので、あらかじめスマホにダウンロードしておくと便利です。
グランドバザール内のお店は、業種ごとにある程度密集しています。
先ほどの地図は、密集エリアが色分け表示されているので、それを頼りにお目当ての土産を探すことができます。
Gold(金製品)
Carpet(絨毯)
Denimwear(衣類)
Copper(銅製品)
Fablic(布類)
Souvenirs(雑貨)
Leather(皮製品)
Antiques(骨董品)
Silver(銀製品)
上の地図には載っていませんが、グランドバザールの中には両替所もたくさんあります。
また、クレジットカードを使える店も多いので、突然の出費にも対応しやすいです。
グランドバザールのお土産
次に、グランドバザールで見つけた魅力的なお土産を写真とともに紹介します。
ナザール・ボンジュウ
ナザール・ボンジュウ(Nazar Boncugu)は、トルコのお守りです。
青・白・紺で描かれた目玉模様が災いを遠ざけると言われています。
チャイ・ポット
こちらはチャイ(紅茶)用のポットです。
上下二段に分かれているのが特徴で、上段で茶葉を蒸らし、下段に入っているお湯を好みで継ぎ足します。
トルココーヒー・カップ
トルココーヒーのカップです。
小ぶりなサイズの可愛らしいカップ。
チャイ用のグラスも並べられています。
ハマム用の石鹸
石鹸はかさばらないので、日本に持ち帰るのも苦になりません。
一口に石鹸と言っても種類は豊富で、オリーブで作られた天然物など、面白そうなものがたくさん並んでいます。
スカーフ
女性用のスカーフ。
モスクの参拝用として1枚持っておくと便利です。
モザイク柄の陶器
こちらは、モザイク柄のお皿やタイル。
リビングのインテリアにもぴったりです。
トルコランプ
トルコランプは、やはり美しいです。
部屋に飾れば、半端ない存在感を発揮します。
持ち帰るのは一苦労だと思いますが、チャレンジする価値はあるかもしれません。
トルコ絨毯
こちらは、トルコ絨毯です。
もうこのサイズになると、手荷物として持ち帰るのはムリですが、空輸することもできます。
本格的なトルコ絨毯が欲しい方は、「ヘレケ(Hereke)」という文字が刻まれたものを選ぶといいです。
ヘレケを名乗ることが認められた絨毯は、ハンドメイドで作られていて、結び目が多くてしっかりしているのが特徴。
トルコ絨毯はデザインも質も素晴らしものが多いと個人的には思いますが、高価なものになると、玄関マットくらいの大きさで数十万するので、じっくり吟味して選ぶといいです。
水たばこ用のパイプ
イスタンブールでは水たばこを吸っている方をちょくちょく見かけます。
上の写真は、水たばこ用のパイプ。
私を含めて吸い方すら分からない人が大半だと思いますが、旅の記念に写真に収めておくのもアリです。
スパイス&茶葉
スパイスやハーブティーも充実しています。
商品の種類が豊富で、見ているだけでも楽しいです。
トルコのスイーツ
グランドバザールでは、ロクムのお店もよく見かけます。
ロクムとは、砂糖とデンプンとナッツで作る定番のスイーツ。
甘いので、ストレートのチャイやトルココーヒーとよく合いますよ。
グランドバザールのおすすめスポット
続いて、グランドバザールのおすすめスポットをご紹介します。
老舗カフェ「シャルク・カフヴェシ」
こちらは、1959年創業の老舗カフェ「シャルク・カフヴェシ(Sark Kahvesi)」です。
居心地がいいので、多くのお客さんで賑わっています。
歩き疲れたときの休憩場所としておすすめです。
- トルココーヒー
- チャイ
傾いたキオスク
こちらは、グランドバザールの通路内に建つ「傾いたキオスク」です。
英語では「Free Standing Kiosk」、「Oriental Kiosk」と呼ばれています。
小さな可愛らしい外観で、実際に現地で見てみると、たしかに傾いています。
建築されたのは17世紀。
もともとはカフェだったそうですが、現在では宝石店になっています。
ハン(商館)
グランドバザールの中には「ハン」と呼ばれる商館が複数建っています。
ハンは、細い通路を抜けた先に建っていて、中央には中庭、その周りを複数の商店が囲んでいます。
中庭には屋根がないので、グランドバザールの中から来ると、ちょっと新鮮な感じ。
いくつかのハンに訪れてみるとそれぞれ違いがあって面白いです。
以上、イスタンブールのグランドバザールについてお伝えしました。
グランドバザールは、買う人も買わない人も楽しめる、超定番観光スポット。
トルコに来たからには、ぜひ立ち寄ってみてください。
ところで当サイトでは、現地トルコでの経験をもとに、トルコの観光スポットやトルコ料理について、別記事で詳しく解説しています。
次の記事もあわせてご覧ください。
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