ドルマバフチェ宮殿の魅力。イスタンブールの宮殿ならここが一番!

ドルマバフチェ宮殿


ドルマバフチェ宮殿(Dolmabahçe Palace)は、トルコのイスタンブールの新市街に立つ、きらびやかで美しい宮殿です。

建築されたのは1856年。
オスマン帝国の末期です。

スルタンが暮らした華やかな宮殿

宮殿の完成後、当時のスルタン(皇帝)はトプカプ宮殿からこの地に移り住み、その後、合計6代にわたってこの宮殿で暮らしました。
家族や女性たちが住むハレムも、もちろん併設されています。

オスマン帝国の年間税収の4分の1をつぎ込んで造られたという、超豪華な宮殿。
巨大な建築物に足を踏み入れると、そこには、金色に輝くド派手な装飾が一面に広がっています。

初代大統領が官邸として使用
オスマン帝国崩壊後は、トルコ共和国の建国の父 ムスタファ・ケマル・アタテュルクの大統領官邸として使用されました。

アタテュルクが亡くなったのは、この宮殿内の一室。
そして、その部屋の時計の針は、亡くなった9時5分を指したまま止められています。

なお、現在のドルマバフチェ宮殿は、トルコ共和国の迎賓館としても利用されているほか、一般の観光客にも開放されています。

この記事では、ドルマバフチェ宮殿の魅力をお伝えします。


ドルマバフチェ宮殿の基本情報

ドルマバフチェ宮殿

まずは、ドルマバフチェ宮殿の入場料や開園時間などの基本情報についてお伝えします。

開園時間 9:00〜16:00
定休日
その他の休日 1月1日、犠牲祭初日など
入場料 最新の料金はこちらで確認。
記事投稿時点では日本円換算で100リラ。
公式サイト http://www.millisaraylar.gov.tr
行き方 トルコ・イスタンブールの新市街内

ドルマバフチェ宮殿の敷地面積は約4万5千平方メートル。
東京ドーム1個分(約4万7千平方メートル)に迫る広さです。

全て見学するには2時間くらい必要

宮殿内は、男性用の区画「セラムルク(Selamlik)」と、女性用の区画「ハレム(Harem)」に分かれています。
オスマン帝国時代には、セラムルクでは政治的なことが行われ、ハレムではスルタンとその家族たちが暮らしていました。

部屋数は、合計で285室。
とてもたくさんの人間が、ここで暮らしていたことが分かります。

広いので、すべてを見学すると、2時間くらいかかります。

ドルマバフチェ宮殿の予約方法

ドルマバフチェ宮殿のチケットは、事前に予約しておくこともできます。
宮殿に1日に入場できる人数は制限されているので、心配な場合は予約をしておくのもありです。

ただし、予約は必須ではありません。
当サイトが実際に予約なしで訪れたところ、開園してすぐの時間だったこともあり、特に並ぶこともなく、すんなりとチケットを購入できました。

なお、当サイトでは試していませんが、チケットの予約は、公式サイト内のe-Reservationでできるようです。

ドルマバフチェ宮殿の内観

続いて、ドルマバフチェ宮殿の内部の様子をお伝えします。

写真とともにご紹介したいところですが、残念ながら、宮殿内部は写真撮影が禁止。
そこで今回は、twitterの画像とともにご紹介します。


クリスタル階段


こちらは、豪華絢爛な階段スペースです。
見上げるほど高い天井と、きらびやかな装飾。
中央には、巨大なシャンデリアが飾られています。

宮殿内にはシャンデリアがいくつもありますが、その中で、このシャンデリアが最大です。
天井の曇りガラスから差し込む日の光に照らされて、キラキラと輝いています。

また、階段の造りも笑ってしまうほど豪華で、手すりを支える柱がすべてクリスタルで出来ています。

これぞまさに宮殿。
インパクトが半端ないです。


儀式の間


こちらは、「儀式の間」。
高さ36メートルのドーム状の空間です。

中央に飾られた、ビクトリア女王から送られたというシャンデリアが圧倒的な存在感を誇ります。


twitterには、儀式の間を撮影した動画もアップされています。
照明は暗めですが、部屋の雰囲気はお分かりいただけると思います。


宗教的な儀式が行われたホール


https://twitter.com/millisaraylar/statuses/1131098918685745153

この場所は、ズルベチェイン・ホール(Zülvecheyn Salonu)と呼ばれるホールで、主に宗教的な儀式が行われていたそうです。
天井や壁面が白色と金色をベースに装飾されていて、洗練された雰囲気を感じます。



図書室


宮殿内には図書室もあります。
書籍や新聞などの総数は1万4千点。
アブデュルメジト2世の蔵書が保管されています。

アブデュルメジト2世は、イスラム世界の指導者「カリフ」として承認された、歴史上最後の人物。
オスマン家の血を引く彼は、オスマン帝国解体直後の1922年に「カリフ」として選出されましたが、翌年に誕生したトルコ共和国が政教分離を採用したことから、わずか1年半ほどでその地位を追われてしまいました。


ハレム


宮殿の奥にはハレムがあります。

ドルマバフチェ宮殿は細長い造りをしていて、オスマン帝国時代には、手前側は、男性が出入りするセラムルクとして利用され、奥は、女性たちが暮らすハレムとして利用されていました。

上の写真は、ハレム内の2階部分にある、「青の間」と呼ばれるホールです。


こちらは、ハレムの天井部分。
中央にあるのは、フランスのバカラ製のシャンデリアです。


アタテュルクの執務室


トルコ共和国の初代大統領 ムスタファ・ケマル・アタテュルクの執務室は、宮殿の2階にあります。
南側に面した、居心地の良い執務室。
窓の外にはボスポラス海峡が広がっています。



アタテュルクが亡くなった部屋

アタテュルクは、執務室の隣の部屋で亡くなりました。

アタテュルクは、トルコの近代化の道筋を作ったトルコ国民の英雄。
ベッドにはトルコの国旗がかけられており、ベッドの脇に置かれた時計は、死亡時刻の9時5分で止まっています。

ちなみに、「アタテュルク」という呼び名は、名前ではなく称号です。
この言葉の意味は「トルコ人の父」というもの。

彼への尊敬をこめて、トルコ議会が、生前にこの称号を贈ったそうです。


ドルマバフチェ宮殿のカフェ
ここまで、ぐるっと観光してだいたい2時間くらいです。
開園時間の9時に合わせて訪れれば、お昼前には十分見終わります。
見学し終えたら、敷地内のカフェで一休みするのもいいと思います。

ドルマバフチェ宮殿を一言で表現すると、豪華絢爛。
イスタンブールの宮殿と言えば、ドルマバフチェ宮殿とトプカプ宮殿の2つが有名ですが、比較すると、華やかさではドルマバフチェ宮殿の方が圧倒的に上です。

きらびやかな装飾が至る所に施されており、しかもトプカプ宮殿よりも新しいので、保存状態も良好です。
イスタンブールに訪れたからには、ぜひドルマバフチェ宮殿を観光してください。

ところで当サイトでは、現地トルコでの経験をもとに、トルコの観光スポットやトルコ料理について、別記事で詳しく解説しています。
次の記事もあわせてご覧ください。

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