
「ローストポーク」の超おすすめレシピをご紹介します。
料理研究家の有元葉子さんが考案した、ご馳走感のある一品です。
有元さんはこの「ローストポーク」について、「時間が美味しくしてくれる料理」とおっしゃっています。
当サイトでは、忙しい方でも無理なく作れる時短料理を中心にお伝えしていますが、少し余裕がある時には、そんな「時間が美味しくしてくれる料理」を作ってみるのも有意義だと思います。
ちなみに時間は少しかかりますが、手間はほとんどかかりません。実際に調理する時間は、ほんの10分程度です。
このローストポークは、1kgもある豚のかたまり肉を、オーブンで3〜4時間かけて低温でじっくり焼き上げます。
ゆっくり時間をかけて豚肉に火を通すと、ほろほろっと崩れるほど柔らかく、中がしっとりジューシーなローストポークが出来ますよ。
(一部情報元:NHK「きょうの料理」谷原章介のTimeless Kitchin 2017年12月21日放映)
ローストポークの作り方

「ローストポーク」のレシピです。
このローストポークの調理には、フタごとオーブンに入れられる鍋が必要です。
レシピの全工程は、後ほど写真をもとに説明します。
豚肩ロース塊肉 | 1kg |
にんにく | 5〜6かけ |
塩(粒の大きいもの)※ | 20〜30g |
オリーブオイル | 少々 |
ローズマリー(生) | 2〜3本 |
ローリエ(生) | 4〜5枚 |
アリッサ・辛子醤油・柚子胡椒など | 好みで適量 |
※塩は肉の重量の2〜3%を使用する。
- 豚肉にナイフを刺して等間隔に5〜6か所穴をあけ、にんにくの尖った方を下にして穴に入れ、肉にねじ込む。豚肉の表面全体に塩・オリーブオイルの順に手で揉み込む。
- オーブン用の鍋(有元さんは無水鍋を使用)をコンロで熱し、1の両面に軽く焼き色をつける。
ローズマリーとローリエを豚肉の上にのせ、フタをして、140度に温めたオーブンで3〜4時間焼く。 - 焼きあがった豚肉を鍋のフタにのせ、今度はオーブン(の上火)を250〜300度に温め、豚肉を入れてこんがりと焼き色を付ける。(フライパンで焼いてもOK。)
- 3を繊維に沿って食べやすい大きさに裂き、皿に盛ったらできあがり。
お好みでアリッサや辛子醤油や柚子胡椒などをつけていただく。
写真をもとにレシピを説明します。
ローストポークの作り方

【工程1】
まず豚肩ロースかたまり肉(1kg)にナイフを刺して、等間隔に5〜6か所穴をあけます。(写真上)
そしてにんにく(5〜6個)の尖った方を下にして穴に入れ、肉にねじ込みます。(写真下)
ちなみに上の写真は、分かりやすいようににんにくの頭を少し見せていますが、有元さんは、肉の中に埋もれて見えなくなるくらい、にんにくを奥の方にねじ込んでいました。

豚肉の中ににんにくを埋めたら、今度は表面全体に塩(20〜30g)を手で揉み込み、さらに手で肉をマッサージするようにして、オリーブオイル(少々)を揉み込むます。
オリーブオイルは、肉全体が薄くコーティングされるくらいの量を使います。

【工程2】
続いてオーブン用の鍋をコンロで熱し、豚肉の両面に軽く焼き色をつけます。
焼き色は、薄っすらと付くくらいで良いようです。上の写真を参考にしてください。
「オーブン用の鍋」は、フタごとオーブンに入れられる鍋だったらどんなものでも構いませんが、有元さんは無水鍋を使っていました。
ちなみにこの無水鍋は、有元さんの料理本の表紙にもなっています。
鍋の大きさは、豚肉がぴったり入るくらいがベストとのことなので、上の無水鍋を使ってレシピ通りの分量で作る場合は、ガス火用の20センチがぴったりです。
上の写真も、20センチの無水鍋を使って調理しています。

豚肉に薄っすらと焼き色が付いたら、ローズマリー(2〜3本)とローリエ(4〜5枚)をのせます。
ちなみに私は、ローズマリーとローリエを上のレシピよりも少し多めに使いました。
情報元のテレビ番組の実演では、有元さんはレシピよりも少し多く使っていたので、私も同じくらいの量で試しました。
ハーブはほのかに香る程度なので、上の写真くらい使っても、嫌味な感じはまったくなく、美味しく仕上がりましたよ。
量はお好みで加減してください。
ローズマリーとローリエはどちらも生を使います。
ローリエの生はあまりスーパーでは見かけませんが、有名デパートの野菜売り場だったら、取り寄せてくれるところもあります。

ローズマリーとローリエをのせたら、鍋のフタをします。(上の写真)
そして鍋ごと140度に温めたオーブンに入れ、3〜4時間焼きます。
ちなみに豚肉をオーブンで焼いている間は、有元さんは、お掃除をしたりお茶を飲んだりしてのんびりしながら、焼きあがった豚肉に何を付けて食べようか考えるそうですよ。
有元さんのおすすめの食べ方は、後ほどご紹介します。

焼き上がりは豚肉から肉汁が出ます。
有元さんによると、この肉汁は豚肉の旨味が凝縮さた上質なブイヨンなので、スープなどに使うのがおすすめだそうです。
肉汁を容器に移して冷蔵庫で冷やし、表面に固まった脂を取り除いてから使うと良いそうです。

【工程3】
最後に豚肉を鍋のフタ(オーブンに入れられる皿で代用可)にのせます。(上の写真)
そしてこの状態で、オーブン(の上火)を250〜300度に温めたところに入れ、表面にこんがりと焼き色を付けます。
フライパンで焼いても良いそうです。

【工程4】
豚肉を繊維に沿って食べやすい大きさに裂き、皿に盛ったらできあがり。
お好みで、アリッサや辛子醤油や柚子胡椒などをつけていただきます。
ちなみに「アリッサ(HARISSA)」とは、唐辛子をペースト状にしたモロッコの調味料です。
アリッサ以外にも、からし醤油・わさび醤油・醤油・柚子胡椒が合うそうです。
豚肉の塩気はやや控えめで、好みの調味料を添えていただくようになっています。

ほろほろっと崩れるほど柔らかく、中はしっとりジューシーな、ご馳走感のあるポークソテーが出来ます。
ところどころに埋め込まれたにんにくはとろっとした食感で、良いアクセントになります。とても美味しいですよ。
このローストポークは、豪華でボリュームがあるので、パーティー料理におすすめです。
ちなみに有元さんは、お客様をお迎えする時に、このローストポークをよく作るそうです。
おもてなし料理は、難しいものを作ると疲れてしまって二度とやりたくなくなるので、このローストポークのような、お客様と一緒にくつろげて手間のかからないお料理がいいと、有元さんはおっしゃっていましたよ。