管理栄養士の村上祥子さんが考案した、「にんたまジャム」の作り方と、それを使った料理のレシピをご紹介します。
「にんたまジャム」とは、ニンニクと玉ネギで作ったペースト状の調味料のこと。
加熱調理されているので、ニンニクや玉ネギのくさみはなく、むしろリンゴジャムのような優しい甘みが感じられます。
料理に活かすと、旨みがプラスされるだけでなく、減塩にもなり、また砂糖の代わりにもなります。
味噌汁や納豆に加えたり、パンに塗ったり、またヨーグルトや紅茶に加えたりと、幅広く使えて便利ですよ。
さらに栄養面では、ニンニクと玉ネギに含まれるにおい成分「硫化アリル」が含まれていることで、疲労回復・体温上昇・免疫力アップなどの効果が期待できるそうです。
村上さんによると、実際に「にんたまジャム」を毎日スプーン1杯食べ続けたことで、疲れにくくなったとか、風邪をひきにくくなったとか、また冷え性が治ったといった方が大勢いらっしゃるようです。
(一部情報元:TBSテレビ「あさチャン!」 2015年4月23日・4月30日放映)
にんたまジャムの作り方
管理栄養士の村上祥子さんが考案した、「にんたまジャム」の作り方です。
「にんたまジャム」は、材料を電子レンジで加熱するだけで簡単に作れます。
材料
玉ネギ | 大2個(500g) |
ニンニク | 大1個(100g) |
レモン汁 | 大さじ2(30g) |
砂糖 | 60g |
水 | 100ml |
作り方
- 玉ネギとニンニクの皮をむく。玉ネギは4等分する。玉ネギ・ニンニク・水を耐熱皿に入れ、ラップをして電子レンジ(600w)で14分加熱する。
- 1・砂糖・レモン汁をミキサーに入れ、なめらかになるまで撹拌する。
- 2を再び耐熱皿に移し、今度はラップをせずに電子レンジ(600w)で8分加熱したらできあがり。
- 保存する場合は、アツアツの状態の3を密閉容器に入れ、しっかりとフタをする。常温で3~4日、冷蔵で1か月ほど日持ちする。
レシピ通りに作ってみましたので、途中経過を含めてどのような感じに仕上がるのか、簡単にお伝えします。
まず、材料すべてをならべてみました。
玉ネギとニンニクは、レシピに記載された個数ではなく、重さの方に忠実に用意しました。
ニンニクは少し小さめだったので、2個で100g(レシピの分量)でした。
なお、わが家には白砂糖がないので、ブラウンシュガーを使いました。
玉ネギとニンニクの皮をむき、玉ネギを4等分します。
これに水を加えてラップをかけ、電子レンジ(600w)で14分加熱します。
加熱後は、このようになります。
加熱した玉ネギ・ニンニク・水をミキサーに入れ、さらに砂糖・レモン汁を加えて、なめらかになるまで撹拌します。
材料すべてが柔らかいので、すぐになめらかなペースト状になります。
さらにこれを、今度はラップをせずに、電子レンジ(600w)で8分加熱します。
水分が若干飛んで、色が濃くなりました。
これで完成です。
できあがった「にんたまジャム」は、熱いうちに、密閉容器に移してフタをします。
「にんたまジャム」の味は、すでにお伝えした通り、リンゴジャムそっくりです。
そのままジャムとしてパンに塗っても、まったく違和感はありません。
玉ネギやニンニクの臭みは完全に無くなっているため、子供でも食べやすい味ですよ。
にんにくが苦手な場合
ただ、それでもどうしてもニンニクが苦手という方は、ニンニクを同量のショウガで代用した「じんたまジャム」を作ると良いようです。
村上さんのおすすめです。
ショウガには、免疫力アップ・血行促進・アンチエイジングの効果が期待できる成分が入っているため、それを活かした「じんたまジャム」もとても体に良いようです。
にんたまジャムのレシピ・使い方
ところで、「にんたまジャム」は、においが殆どないため、いろいろな料理に活かせます。
村上さんによると、料理のコクを出すばかりでなく、減塩にもなるので、塩分を控えたい方にもおすすめとか。
また自然な甘みが砂糖の代わりにもなるので、ダイエットにも良さそうです。
にんたまジャムのドレッシング
「にんたまジャム」の使い方の一例として、村上さんが考案した、ドレッシングのレシピを紹介します。
作り方は、下の材料すべてを混ぜるだけです。
材料
にんたまジャム | 大さじ4 |
だし汁 | 100ml |
オリーブオイル | 大さじ1 |
塩 | 小さじ1/2 |
コショウ | 少々 |
酢 | 大さじ1 |
実際に作ってみたところ、優しい甘みがある、何にでも合いそうなドレッシングができました。
ズボラな私は、ダシ汁を作らずに、めんつゆを水で少し薄めて使いました。
めんつゆに塩気があるので、別途加える塩の量は、レシピより少し減らしました。
めんつゆでも、十分美味しくできましたよ。
洋風ダシを使って作っても、美味しいと思います。
にんたまジャムの麻婆豆腐
また、「にんたまジャム」があれば、材料を混ぜて電子レンジでチンするだけで、味わい深い「麻婆豆腐」もすぐにつくれるそうです。
村上さんが考案した、麻婆豆腐のレシピもご紹介します。
材料
にんたまジャム | 大さじ2 |
豚ひき肉 | 100g |
木綿豆腐 | 200g |
熱湯 | 1/2カップ |
コショウ | 少々 |
醤油 | 大さじ2 |
豆板醤 | 小さじ1 |
ごま油 | 小さじ1 |
かたくり粉 | 小さじ1 |
作り方は、豆腐以外の材料すべてをボールに入れてよく混ぜ、最後に豆腐を加えて電子レンジで加熱するだけです。
刻んだニンニクやショウガを入れなくても、コクと風味が出るそうですよ。
実際に作ってみたところ、驚くほど簡単に麻婆豆腐ができました。
長ネギ・玉ネギ・ニンニク・ショウガなど、生の野菜は一切加えていませんが、にんたまジャムのコクと旨みが加わっているので、物足りなさは感じません。
でもやはり、少し手間をかけてこれらの野菜を加えると、より美味しくなる気がします。
にんたまジャムのスープ
こちらは、朝食にぴったりのスープ。
忙しい朝でも5分程度で作れる、野菜たっぷりの「にんたまジャムチャウダー」です。
材料
にんたまジャム | 大さじ2 |
ミックスベジタブル | 200g |
水 | 1カップ |
チキンコンソメ | 小さじ1/2 |
塩・コショウ | 少々 |
牛乳 | 1カップ |
パセリ | 少々 |
水溶き片栗粉 | 片栗粉小さじ2を、水大さじ1で溶いたもの |
作り方
- にんたまジャム・ミックスベジタブル・水・チキンコンソメを鍋に入れて加熱する。
- 塩・コショウで調味し、水溶き片栗粉を加えてとろみをつける。さらに牛乳を加えて温める。
- 器に注ぎ、パセリを散らしたらできあがり。
彩りがとてもきれいなスープです。
実際に作ってみたところ、優しい甘みが感じられる美味しいスープができました。
にんたまジャムのコクと旨みが、牛乳ベースのスープによく合うと思いました。
具材が野菜だけとは思えないほど、食べ応えがありますよ。
「にんたまジャム」を料理に活かす方法は他にもいろいろあります。
たとえば、チャーハンにちょい足ししたり、砂糖の代わりに玉子焼きに加えたり、アジのたたきに添えたり、ステーキのソースにしても美味しいようです。
また、カップ麺のちょい足しに使うのもおすすめだとか。
冷蔵庫にストックしておくと、美味しい料理が手軽に作れて便利ですね。