横浜中華街の人気カフェ「悟空茶荘」。本格的な中国茶が楽しめる、ゆったりとしたカフェです。

投稿日:2014年8月23日 更新日:

悟空茶荘

横浜中華街にある人気カフェ「悟空茶荘」で、中国茶をいただきました。

こちらのお店は中国茶の種類がとても豊富。中国茶は日本茶と違って、一杯分の茶葉で5~6煎ものお茶が楽しめます。こちらのお店で中国茶を注文すると、テーブルごとに設置された小コンロの上にお湯の入ったポットをのせてくれます。アツアツのお湯をその都度注ぎながら、お茶を最後の一煎までとことん堪能できるんです。

横浜中華街でひと休みしたい時には、ゆったりできますからおすすめですよ。

悟空茶荘

「悟空茶荘」は、横浜中華街の「関帝廟通り」から細い道に折れたところにあります。関帝廟がある十字路を、関帝廟とは反対の方向に進むとすぐに見えてきます。

悟空茶荘

店内は1階が雑貨店、2階がカフェになっています。

1階は何といっても中国茶の品揃えが豊富。また中国茶用の本格的な茶器やお皿なども販売されています。2階のカフェで実際に使われている茶器やお菓子などもありますよ。

私がこちらに伺ったのは休日の15時ごろ。ちょうどおやつ時でした。1階の雑貨店はお客さんがちらほらでしたが、2階のカフェは予想通りの満席。そのため30分ほど待ちました。
でもここだったら、待ちながら1階でショッピングも楽しめます。

悟空茶荘

これが2階のカフェの様子。ひとむかし前の中国のお茶屋さんを彷彿とさせます。その当時にタイムスリップしてしまったかのような、ゆったりとした時の流れ。とても穏やかな雰囲気です。

こちらのカフェには、中国風のご飯ものやサンドウィッチといった食事メニューもありますが、人気があるのはやはり、中国茶とスイーツ。中国茶は、スタンダードな緑茶から花茶・青茶・黒茶など数十種類が楽しめます。またスイーツもほとんどが中国風。パフェやアイスクリーム・パイ・クッキーがあります。ドライフルーツも人気です。

悟空茶荘

中国茶を注文すると、お湯の入ったポットが出てきます。テーブルに設置されたコンロの上にのせると、常にアツアツのお湯でお茶を入れることができます。

この日私は連れと2人で、「高級 白芽奇蘭(はくがきらん)800円」という青茶をシェアしました。青茶はウーロン茶の仲間。メニューの説明文にはこう記されていました。

「1997年イタリア・ミラノ国際博覧会で金賞を受賞したお茶。強さに秘めた優しさを感じるお茶。なぜか男性に好まれやすい。」

「金賞」と「強さに秘めた優しさ」に魅かれてこのお茶を選びました。

悟空茶荘

さて、さっそく出てきたのは中国茶器の数々。シンプルにマグカップでお茶をいただくという選択肢もありましたが、せっかく中国茶の専門店に来たのだから、やはり本格的な道具を使って飲んでみることにしました。

手前左にあるのが「茶杯」。中国風の小さな湯のみ茶碗です。そのとなりにあるのが「聞香杯」。聞き慣れない名前ですよね。私もこの日初めて知ったのですが、この円柱形の器は、お茶を飲むためにあるわけではありません。お茶の香りを楽しむための器です。これにお茶を注いだらすぐに出し、空になった器の残香を楽しみます。

中央にある茶色い急須は「茶壷」と言います。そのとなりにあるのは、お茶を銘々に配る際に使う「茶海」。左奥には茶葉が入った器「茶荷」。右奥にあるのは連れが使う「茶杯」です。

悟空茶荘

中国茶の本格的な入れ方は、お店の方が教えてくれます。
※詳しい手順は、お店のHPにあるこちらの記事をご覧ください。

大ざっぱに説明すると、まずはすべての茶器に湯を入れて温めます。温まったら湯を捨てます。
次に急須に茶葉を入れて湯でさっと洗います。使った湯は流します。
これでやっとお茶を入れる下準備ができました。

悟空茶荘

1煎目は、急須に湯を注ぎフタをして、さらにその上から湯をかけて茶葉をしっかりと蒸らします。上の写真はちょうど蒸らしている最中。ちなみに2煎目以降はこの過程を省きます。

しばらくそのまま置いたら、急須から直接湯のみにお茶を注ぐのではなく、いったん「茶海」という白い器に移します。そこから湯のみに注ぎます。
そうそう、1煎目は「聞香杯」でお茶の香りを楽しむのも忘れずに。

このようにして中国茶は同じ茶葉でさらに4~5煎いただくことができます。

悟空茶荘

美しい黄金色のお茶が入りました。
香り高いとても上品な味わいのお茶でした。

悟空茶荘

中国茶を注文すると、お茶うけにドライフルーツ&ナッツがついてきます。ドライフルーツは、お馴染みのマンゴーと珍しいミカンの組み合わせ。その脇には、お砂糖がコーティングされたクルミが添えられています。

悟空茶荘

せっかくですからパフェも注文しちゃいました。
これは「敦煌デザート(525円)」というパフェです。

敦煌(とんこう)とは中国西部の砂漠地帯にある街の名前ですが、このパフェは特に敦煌らしいわけではありません。アジアっぽい食材が使われたパフェです。
バニラアイスクリームの上にサクランボを包み込むようにしてのっているのはライチです。

悟空茶荘

さらにバニラアイスクリームの下には、タピオカ・仙草ゼリー・あずきといったアジア風の食材が潜んでいました。甘さ控えめでさっぱりとしたパフェです。

ところで、こちらでお茶を飲みながらふと思ったことがあります。それは、中国の茶器は、ゆったりとした時間の流れを感じるために、敢えて小さく作られているのではないか?ということ。お茶をちょっとずつ時間をかけていただくっていいものですね。しかもアツアツのお湯を少しずつ注ぎながらですから、最後の一煎まで美味しい。とても充実した時間を過ごすことができました。

横浜中華街で歩き疲れたら「悟空茶荘」でひとやすみ。おすすめですよ。