冷凍よりも冷蔵!たけのこの保存方法。水煮で保存するのが基本

たけのこの保存方法
たけのこの冷凍保存
たけのこの冷蔵保存

たけのこ(筍)の保存方法を解説します。

たけのこは、掘ってから時間が経過すればするほど、アクがどんどん強くなります。
そのため、たけのこを保存する際には、すみやかに下茹で(アク抜き)して、茹でたけのこ(水煮)にしてから冷蔵すると、美味しく食べられます。

長期保存したい場合は、冷凍することも一応可能です。
ただ、冷凍すると、食感が柔らかく筋っぽく変化して、スカスカになってしまいます。
砂糖をまぶしたり出汁に浸したりして冷凍すると食感の変化を少し抑えられますが、冷凍前の美味しさにはかないません。

たけのこの保存方法を、冷蔵保存冷凍保存たけのこご飯の保存の順にお伝えします。

たけのこの冷蔵保存

たけのこを水か茹で汁につけて密閉して冷蔵保存する
基本の冷蔵
生たけのこを冷蔵保存する
生のまま冷蔵

冷蔵の手順(常温保存はNG)

    ① 基本の冷蔵
  1. 生たけのこを入手したら、すみやかに下茹で(アク抜き)して、茹でたけのこ(水煮)にする。
  2. 茹でたけのこ(又は市販の水煮)を保存袋か容器に入れ、たけのこが浸かるくらいの量の水(又は茹で汁)を加える。
    密閉して冷蔵庫に入れる。
    日持ちは10日。
    10日の間は、水(又は茹で汁)を替えない方が良い。

【補足】
基本の冷蔵保存のコツ
ラップで包むのはNG
水と茹で汁の違い
水(又は茹で汁)を替えない

    ② 生のまま冷蔵
  1. 生たけのこの根元の断面にラップをかぶせる。
    全体を紙類で包み、ビニール袋で密閉する。
    穂先を上に向けて冷蔵庫の野菜室に入れると、少し長持ちする。
    日持ちは1〜2日。
    (常温保存は、傷みやすいのでおすすめしない。)

たけのこの冷凍保存

薄く切ったたけのこに砂糖をまぶす
砂糖をまぶす
薄く切ったたけのこをだし醤油にひたす
だし醤油に浸す

冷凍の手順(生の冷凍はNG)

① 砂糖をまぶす【こちらの方がおすすめ】
  1. 茹でたけのこ(又は市販の水煮)を小さく薄く切り、砂糖を万遍なくまぶす。
    砂糖の量は、たけのこ20gに対して小さじ1/3が目安。
  2. 保存袋に入れ、袋の中の空気を抜いて冷凍庫に入れる。
    日持ちは1ヶ月。
  3. 凍ったまま加熱調理するか、解凍してから使う。
    解凍方法は、冷蔵庫や常温に移して自然解凍か、レンジの解凍モードを使う。
② だし醤油に浸す
  1. 茹でたけのこ(又は市販の水煮)を小さく薄く切り、保存袋に入れる。
  2. だし醤油(もしくはめんつゆ)を好みの濃度にして、保存袋に加える。
    袋の中の空気を抜いて、冷凍庫に入れる。
    日持ちは1ヶ月。
  3. 凍ったまま加熱調理するか、解凍してから使う。
    解凍方法は、冷蔵庫や常温に移して自然解凍か、レンジの解凍モードを使う。

【補足】
たけのこの冷凍のコツ
砂糖をまぶす理由
砂糖の量と冷凍後の使い道
食感の変化抑制効果は、だし醤油<砂糖

たけのこご飯の保存方法

たけのこご飯の冷凍方法
たけのこご飯

こちらは、たけのこご飯の保存方法です。
たけのこご飯についても、冷凍よりも冷蔵して保存する方が美味しく食べられます。

筍ご飯の保存の手順

    ① 冷蔵で食べ切るがおすすめ
  1. たけのこご飯をラップでぴったりと包み、保存袋に入れて、冷蔵保存する。
    日持ちは1〜2日。
    ② 長期保存は冷凍もアリ
  1. たけのこご飯をラップでぴったりと包み、保存袋に入れ、冷凍する。
    日持ちは1ヶ月。
    食べる時には、凍ったままレンジで温める。

補足:たけのこご飯の保存のコツ

保存方法の補足説明

基本の冷蔵保存のコツ

たけのこは、常温で保存すると傷みやすいので、冷蔵庫に入れるのが基本です。
また、生たけのこは、時間が経つとアク(えぐみや苦味)が強く感じられるようになるため、なるべく早めに茹でてアク抜きしてから保存するようにします。

茹でたたけのこを上手に冷蔵保存するコツは、水(もしくは茹で汁)に完全にひたして冷蔵庫に入れることです。
ゆでたけのこ(水煮)は、乾燥にとても弱いためです。

ラップで包むのはNG

食品を冷蔵保存する際にはラップで包むのが一般的ですが、たけのこ(水煮)に関しては、ラップはおすすめしません。

ラップで包んで冷蔵庫に入れたたけのこ
ゆでたけのこをラップで包んで冷蔵庫に入れると、1〜2日置くだけで、このように表面が乾燥して白くなってしまいます。

市販の水煮の場合は、自宅で茹でたたけのこよりもずっとマシですけど、乾燥しやすいことに変わりはありません。

水と茹で汁の違い

ゆでたけのこを水に浸けたところと茹で汁に浸けたところ
たけのこを「水」に浸けるか、それとも、たけのこを茹でたあとの「茹で汁」に浸けるかは、お好みです。

たけのこは、一般的には、米ぬかや米の研ぎ汁を使って茹でますが、茹で上がったあとにこうした茹で汁に浸しておくと、甘みのあるぬかの風味が適度に加わって、たけのこえぐみや苦味をより感じにくくなります。

ただ、人によっては、ぬか臭いと感じることもあるので、気になる場合は、水に浸す方が無難です。

水(又は茹で汁)を替えない

ゆでたけのこを10日間冷蔵保存している間は、水(又は茹で汁)を替えずにそのままにするのがおすすめです。

水を毎日替えることをすすめるサイトもありますが、あまり替えすぎると、たけのこの味が薄まります。
私が試したところでは、水を替えなくても2週間ほど傷むことはなかったので参考にしてください。

味が薄まらないように、なるべく水の量を少なくしたいという場合は、保存袋を使います。
保存袋だったら、中の空気をしっかりと抜けば、タッパーなどの保存容器に入れる場合とくらべて、水の量をずっと少なく抑えることができます。

たけのこの冷凍のコツ

茹でたけのこは、あらかじめ砂糖をまぶしたり、だし醤油に浸したりして冷凍すると、食感の変化を感じにくくなります。
中でも、冷凍による食感の変化を一番感じにくくなるのは、砂糖をまぶす方法です。

また、茹でたけのこに砂糖をまぶすことに抵抗がある場合は、だし醤油に浸す方法を試してみてください。
砂糖を使う方法とくらべると、食感の変化が少し分かりやすくなりますが、何もしないでそのまま冷凍するよりは良いです。

なお、たけのこを生のまま冷凍するのはNGです。
アク抜きをしないで冷凍するとエグミが強いためです。

砂糖をまぶす理由

薄く切ったたけのこに砂糖をまぶす
冷凍&解凍したたけのこの食感がスカスカに感じられるのは、細胞の中に氷の塊ができて、それが溶けることで空洞になるためです。

そこで、砂糖の出番です。
砂糖には高い保水効果があるため、たけのこにまぶしてから冷凍すると、たけのこに含まれる水分を砂糖がしっかりと抱え込んでくれます。
そのため、解凍した時に水分が流出しにくくなり、細胞の中に空洞ができるのを抑えられるので、食感の劣化を感じにくくなるというわけです。

たけのこを薄く切る
なお、たけのこを小さく薄く切ることも、とても大事です。
厚めに大きく切ると、たとえ砂糖をまぶして冷凍したとしても、食感の変化を感じやすくなります。

砂糖の量と冷凍後の使い道

砂糖の量は、甘味がほんのりと感じられるくらいは必要です。
ですから、この方法で冷凍したたけのこは、炒めものや煮物など、砂糖の甘味がしっくりくるようなお料理に使うと良いです。

食感の変化抑制効果は、だし醤油 < 砂糖

だし醤油は、食感の変化を抑える効果については、砂糖には及びません。

でも、たけのこは和風の味ととても相性が良いので、だし醤油の味が加わっても、まったく違和感なく料理に使えます。
そのまま加熱調理して煮物にしてもいいですし、炒め物や和え物などにも加工しやすいです。

なお、ここでご紹介した方法では、ゆでたけのこにだし醤油を加えた状態で冷凍していますが、お好みで、たけのこの煮物を作り、それを煮汁ごと冷凍してもOKです。

たけのこご飯の保存のコツ

たけのこご飯を美味しく食べるには、できたて、もしくは作ったその日に食べ切るのが一番です。
とは言え、残ってしまった場合は、保存ももちろん可能です。

具材が一切入っていない「普通のご飯」の場合は、一般的には、冷蔵するよりも早めに冷凍してしまった方が、味も食感も落ちにくいです。
でも、たけのこご飯に関しては、そうとも言い切れません。
それは、冷凍することで、たけのこの食感がやや柔らかくなってしまうためです。
たけのこご飯に使うたけのこはあらかじめ小さく切っているので、大きく切ったたけのこよりは食感の変化が分かりにくいですけど、それでも、ある程度劣化します。

そのため、残ったたけのこご飯を1〜2日くらいで食べ切るのであれば、冷凍ではなく、冷蔵する方がおすすめです。

以上、たけのこの保存についてお伝えしました。

たけのこは早めに食べるのが一番ですけど、保存する場合は、茹でてから冷蔵するのが基本です。
長期保存したい場合は冷凍も一応できますが、食感はある程度劣化します。
砂糖をまぶすかだし醤油に浸した状態で冷凍すると、だいぶマシになります。

ぜひ参考にしてください。

コメント

このお料理についてのご感想などをお寄せください。
サイト運営の参考にさせていただきます。
頂いたコメントには、2〜3日以内にメールアドレス宛に回答いたします。(詳細
メールアドレスの入力ミスにご注意ください。
なお、頂いたコメント及びその後のメール等でのやり取りは、この欄でご紹介させていただく場合がございます。

関連レシピ