鯛のかぶと煮の基本レシピ|鯛の頭をふっくら煮付けるコツを丁寧に解説

鯛かぶと煮(鯛の頭の煮付け)


鯛のかぶと煮は、鯛の頭を甘辛い煮汁でじっくり煮付けた、旨味たっぷりの和食の定番料理です。
この記事では、魚屋さんでよく見かける鯛の頭(半割れ)を使い、家庭でも簡単に再現できる基本レシピを丁寧にご紹介します。
ふっくら仕上げる煮方のコツをはじめ、下処理のポイントや煮崩れを防ぐ工夫、落とし蓋の使い方まで、初心者の方でも実践しやすいよう、わかりやすくご説明しています。

鯛のかぶと煮とは?

「かぶと煮」とは、魚の頭部(かぶと)を甘辛く煮付けた料理のことで、特に鯛やブリなどの高級魚で作られることが多いです。
鯛の頭は旨味・脂・ゼラチン質が豊富で、上手に調理すれば、やさしく上品な味わいが楽しめます。

材料

2人分:調理時間25分(下処理時間を除く)
鯛の頭(かぶと) 1尾分(約300〜350g、半割れ2枚)
大さじ1
生姜(薄切り) 1片分(10〜12g)
砂糖 大さじ1
みりん 50ml
80ml
醤油 40ml
120ml
  • 鯛のアラ(カマや中骨など)を加えて、鯛の頭と合わせて300〜350g程度になるようにしても構いません。


鯛のかぶと煮の下処理のコツ

うろこと血合いをしっかり取り除く

鯛の頭のうろこをうろこ取りで取り除く
うろこを取る
鯛の頭の血合いを竹串で取り除く
血合いを取る
  1. ① 鯛の頭(1尾分:約300〜350g)は、うろこ取り(又は包丁の背)で丁寧にうろこを取り除きます。
    特にほほ・頭頂部・目のまわりは、残りやすいので念入りにチェックします。
  2. ② エラがついていればキッチンバサミなどで切り取ります。
    内側の血合い(濃い赤い部分)や内臓の残りも、指や竹串などを使って丁寧にかき出して取り除きます。
    軽く水洗いし、全体の水気をキッチンペーパーで拭き取ります。
うろこ・エラ・内臓・血合いは、残っていると臭みのもとになるので、きっちり取り除きます。

塩をふって臭みを抜く

鯛の頭に塩をまんべんなくふる
塩をふる
鯛の頭にふった塩を洗い流す
洗い流す
  1. ③ 塩(大さじ1)をまんべんなくふって10〜15分ほど置きます。
    ぬめりや臭みの元となる水分が浮き出てくるので、時間が経ったら流水で洗い流し、しっかり水気を拭き取ります。
鯛の頭には独特の生臭さが残りやすいので、塩をふって水分と臭みを引き出すのが大切な下処理です。


湯通ししてぬめりを除く

鯛の頭を鍋に入れて湯通しする
湯通しする
湯通しした鯛の頭を冷水に取る
冷水に取る
  1. ④ 鍋にたっぷりの湯を沸かし、鯛の頭を20秒ほど湯にくぐらせて湯通し(湯霜ゆしも)します。
    皮が白くなったら冷水に取り、ぬめりや血合い汚れを手で優しくこすって取り除き、水気を切ります。

煮崩れを防いできれいに仕上げるコツ

鯛の頭は皮を上にして並べる

鯛の頭をフライパンに並べて調味料を加えて煮る

  1. ⑤ 鯛が重ならないよう、なるべくきっちり並べられるサイズの鍋またはフライパンを用意します。
    フライパンを使う場合は、内径22〜24cm程度のものがちょうどよく並べやすくおすすめです。
  2. ⑥ 生姜(薄切り:1片分)・砂糖(大さじ1)・みりん(50ml)・酒(80ml)・醤油(40ml)・水(120ml)を鍋に入れて火にかけます。
    煮立ったら火をやや弱め、鯛の頭を切断面を下にして、皮側が上になるように丁寧に並べます。

煮立てたら落とし蓋をして煮る

アルミホイルの落し蓋をして鯛の頭を煮る

  1. ⑦ 沸騰したら落とし蓋をして、弱めの中火で10〜15分ほど煮ます。


煮汁をかけながら照りを出す

煮汁をかけながら鯛の頭を煮る

  1. ⑧ 煮汁が2/3程度に減ったら、落とし蓋を外します。
    煮汁をすくって表面にまんべんなくかけながら、さらに1〜2分煮詰めて照りを出します。
    煮汁に軽くとろみが付いたら火を止めます。
    火にかける時間は、合計で12〜17分が目安です。

鯛のかぶと煮の完成!

鯛かぶと煮(鯛の頭の煮付け)

  1. ⑨ 火を止めたら、鯛の頭を器に盛り付けます。
    皮が剥がれやすいため、皮側を上にしてそっと移すと美しく仕上がります。
    鍋に残った煮汁を上からかけ、お好みで白髪ねぎを添えたら完成です。

鯛のかぶと煮は、丁寧な下処理とやさしい火加減で、家庭でも専門店のような本格的な味わいに仕上がります。
鯛の頭は旨味が濃く、煮汁との相性も抜群。
冷めてもおいしいので、作り置きやおもてなしにもおすすめです。

ぜひ今回のレシピを参考に、ご自宅で「鯛の頭の煮付け」に挑戦してみてください。
仕上げに季節の白髪ねぎや木の芽を添えると、見た目もぐっと華やかになりますよ。

よくある質問(FAQ)

鯛の頭が小さい場合、アラを足しても大丈夫ですか?

はい、問題ありません。
鯛の頭が300gに満たない場合は、鯛のカマや中骨などのアラを100gほど加えても、同じ煮汁量で十分対応できます。
ただし、アラの部位や量によっては煮汁がやや薄く感じられることもあるため、気になる場合は少し煮詰め気味に仕上げるのがおすすめです。

鯛の頭の皮が煮崩れしやすいのですが、何か防ぐ方法はありますか?

皮を上にして並べること、煮立てすぎず弱めの中火で火を入れることが大切です。
また、皮が剥がれやすい目の周りなどは、あらかじめ包丁で小さく切れ込みを入れておくと、縮みによる裂けを防ぐことができます。
さらに、落とし蓋にクッキングシートを使うと皮が貼りつきにくく、煮崩れを防ぎやすいという利点もあります。

鯛のかぶと煮は冷凍保存できますか?

冷凍保存も可能ですが、解凍後は皮がはがれやすく、食感もやや落ちます。
そのため、冷蔵で保存し、2日以内に食べ切るのがおすすめです。
どうしても冷凍する場合は、煮汁ごと密閉容器に入れ、自然解凍してから温め直してください。

煮汁に白濁や泡が出てしまいます。失敗でしょうか?

白濁や泡は、鯛の脂やゼラチン質が煮汁に溶け出したものです。
味には影響ありませんが、気になる場合はアクと一緒にすくい取り、火加減をやや弱めに調整してください。
煮詰めすぎると煮汁の濃度が上がり、さらに白濁しやすくなります。

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