いかに含まれる栄養と効果効能について解説します。
いかの栄養面での特徴としては、次の3つが挙げられます。
- タウリンが豊富に含まれる。
⇒肝臓の働きを活発にする。 - 低カロリー・低脂肪・高タンパク。
⇒ダイエット中の方にもぴったり。 - DHA・EPAが含まれる。
いかの栄養価
タウリン
イカにはタウリンが豊富に含まれています。
タウリンは、肝臓の働きを活発にするなど、身体の健康を維持するのに役立つ成分。
含有量の多い食材としては、イカやタコや貝類などが挙げられます。
厚生労働省によると、タウリンには次のような効果があるとされています。(※1)
- コレステロールを減らす。
- 心臓や肝臓の機能を高める。
- 視力の回復。
- インスリン分泌促進。
- 高血圧の予防など。
このタウリンは、熱に弱く、水に溶けやすいという性質があるので、イカを調理する際には注意が必要です。
たとえばイカを炒めるのであれば、サッと火を通す程度にとどめると、それだけタウリンが失われにくくなります。
また、鍋やスープにする場合は、汁ごと飲み干すことで、タウリンをムダなく摂ることができます。
低カロリー
イカは、カロリーが低いです。
生のするめいかのカロリーは、100gあたり83kcal。
たとえば、生のさんまは318kcalなので、それと比べるとかなり低めです。
また、ヘルシーな食材として注目されている鶏ささみと比較しても、イカの方が低カロリーとなっています。
カロリー (kcal) |
|
---|---|
さんま | 318 |
鶏ささみ | 109 |
するめいか | 83 |
低脂肪
加えて、イカは脂肪も低いです。
生のするめいかに含まれる脂質は、100gあたり0.8g。
この数字は、鶏ささみと同じです。
高たんぱく
さらに、イカには、たんぱく質が十分に含まれています。
生のするめいかの場合、含まれるたんぱく質は、100gあたり17.9g。
鶏ささみには少し及びませんが、先ほどの生さんまと同程度となっています。
低カロリーで低脂肪で高タンパク。
こうした点から、イカは、ダイエットにもぴったりの食材と言えます。
たんぱく質 (g) |
|
---|---|
鶏ささみ | 23.9 |
さんま | 18.1 |
するめいか | 17.9 |
EPA・DHA
イカには、ほかの魚介類と同様にEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)が含まれています。
水産庁によると、これらの成分には、次の健康効果が期待できます。(※2)
- 血栓予防
- 抗炎症作用
- 高血圧予防等
- 脳の発達促進
- 認知症予防
- 視力低下予防
- 動脈硬化の予防改善
- 抗がん作用等
含まれるEPAとDHAの量は、マグロやサバなどには及びませんが、イカを食べることでもこれらの成分を十分に摂取することができます。
EPA (mg) |
DHA (mg) |
|
---|---|---|
くろまぐろ (脂身) |
1,400 | 3,200 |
まさば | 690 | 970 |
するめいか | 310 | 450 |
イカの栄養を逃さないレシピ
続いて、イカの栄養を逃さない調理法についてお伝えします。
刺身で食べると栄養を逃さない
先ほど、タウリンは熱に弱く水に溶けやすいとお伝えしましたが、タウリンだけでなく、EPAとDHAも熱に弱い成分です。
そのため、これらの栄養成分を逃さないためには、生のままイカを食べるのが手っ取り早いです。
加熱するなら短時間
ただ、そうは言っても、毎回お刺身だと飽きてしまいますし、加熱調理したイカもやはり美味しいものです。
イカを加熱するのであれば、加熱時間を短めにするのがおすすめです。
たとえば、ほかの具材と一緒に炒め物をつくるなら、先にイカだけを軽く炒め、いったん取り出して、ほかの具材を炒めてから最後に再びイカを加えると加熱しすぎを防げます。
そうすることで、栄養が損なわれにくいですし、イカの食感がかたくならないというメリットもあります。
当サイトでは、この手順に沿った炒め物のレシピを2パターン紹介しているので、リンク先のレシピをぜひ参考にしてください。
- イカとキャベツ炒め
- イカとほうれん草炒め
また、イカで煮物をつくる場合も、同様に、加熱しすぎないことが大切です。
ほかの具材に先に火を通してから、終盤でイカを加える。
※1 e-ヘルスネット
※2 平成29年度水産白書