福島県の郷土料理、「いかにんじん」の簡単で美味しい作り方をご紹介します。
いかにんじんとは、するめ(あたりめ)とにんじんを細く切って、みりんや醤油などに漬け込んだシンプルなお料理のこと。
北海道の松前漬けの原型という説もありますが、昆布を使わないのでとろみがなく、さっぱりといただけるのが特徴です。
もともと冬の保存食として作られてきた経緯があり、地元福島では、お正月料理としても親しまれてきました。
さて、これからお伝えするのは、火を一切使わずに、漬けるだけで作れる超簡単なレシピです。
お味の方は本格的で、醤油が全体に染み込むことで具材の味が良く馴染み、するめの深い旨みとともに、とても美味しくいただけます。
ご飯との相性が抜群ですし、日本酒のおつまみにもぴったりです。
材料
人参 | 1本(200g) |
するめ(あたりめ)※ | 20g |
赤唐辛子 | 1/2本 |
みりん | 大さじ1 |
醤油 | 大さじ2 |
- するめとあたりめは同じもの。細切りを使うと便利。詳しくは記事の後半を参照。
作り方
まず、人参(1本:200g)の皮をむいて千切りにして、するめ(20g)を細切りにして食べやすい長さに切り、赤唐辛子(1/2本)を小口切りにします。
次に、人参とするめと赤唐辛子を保存袋に入れ、みりん(大さじ1)と醤油(大さじ2)を加えます。
袋の中の空気をしっかり抜いて口を閉じ、1時間ほど置いたら完成です。
1時間で食べ始めることができますが、時間に余裕がある場合は冷蔵庫に一晩くらい置くと、味がより馴染んで美味しくなります。
いかにんじんの日持ち
なお、このお料理は、時間を置くことで味が染みやすくなるので、作り置きにも向いています。
賞味期限は、上の写真のように密閉したうえで、冷蔵保存で2週間程度と考えてください。
人参とするめを一緒に漬けることで、しっかりとした旨みが加わって、華のある味に仕上がります。
細く切った人参とするめは、どちらもしんなりとしていて柔らかく、パクパクと軽快に箸が進みますよ。
いかにんじんの材料について
最後に、いかにんじんに使う食材について、もう少し詳しく解説します。
するめで作るのが美味しい
使用するいかは、松前漬け用に売られている「細切りのするめ」が一番使いやすいです。
ただ、「丸ごとのするめ」を細切りにして使ってもいいですし、「するめそうめん」を使っても構いません。
「丸ごとのするめ」を使う場合は、包丁ではなくキッチンバサミで切ると、比較的ラクに細切りにできます。
ちなみに、するめとあたりめは、同じものなので、どちらを選んでもOKです。
「するめ」と「あたりめ」は、名前が違うだけで、同じものを指します。
するめの「する」という部分が、「博打でお金をする(失う)」や「泥棒が財布をする(盗む)」などのネガティブなイメージを想起させて縁起が悪いことから、「する」を「あたり」に換えて、「あたりめ」と呼ぶようになっただけです。
さきいかはNG
一方で、同じイカの燻製でも、さきいかは使わない方がいいです。
さきいかは、干したイカをさらに炙って割いたもので、するめとは別物です。
さきいかを使うと、食感が人参とあまり合わないうえに、風味が乏しいので、美味しくできません。
是非、するめ(あたりめ)で作ってみてください。
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