水島弘史シェフの餃子のレシピ。低温調理法をもちいた作り方。

投稿日:2016年8月20日 更新日:

水島弘史の餃子 弱火調理法

フレンチの水島弘史シェフが考案した、弱火調理法で作る「餃子」のレシピをご紹介します。

たった2つのポイントをおさえるだけで、ジューシーな餡ともっちりとした皮が特徴の美味しい餃子が出来るそうです。

(一部情報元:テレビ朝日「林修の今でしょ!講座」2015年9月8日放映、TBSテレビ「中居正広のキンスマスペシャル」2016年8月19日放映)

弱火調理で作る餃子

餃子

水島さんによると、家庭における餃子作りで、おさえておきたいポイントは2つあります。

美味しい餃子を作る2つのポイント
  1. 餡は手でこねない。
  2. 10cc程度の少量の水を使い、弱火で焼く。

上から順番に、調理の手順や理由などを説明します。
(レシピは後ほどご紹介します。)

餡は手でこねない

餃子の餡は、手でこねるのが最も一般的です。

でも水島さんによると、これはNG。
手を使ってしまうと、肉に熱が伝わってしまうため、ジューシーな仕上がりになりません。
実は30度くらいで、肉には早くも、火が通り始めてしまいます。

ところが一方で、肉をこねること自体は、美味しい餃子を作る上で必要不可欠。
餡のジューシーさを出すには、肉をしっかりと結着させることが、とても大切です。
結着していない肉は、肉汁が出てしまい、パサパサになりがちです。

そこで水島さんがすすめるのは、手ではなく、すりこぎ棒を使って肉をこねること。
手で直接肉に触れるわけではないので、肉の温度は上がりません。

具体的には、肉に塩だけを加え、すりこぎ棒で潰すようにして肉に圧力を加えます。
そして、あたかも1枚の肉に戻ったかのように、肉同士をくっつけます。

なお、この肉のこね方は、つくねやハンバーグにも応用が効きます。

10cc程度の少量の水を使い、弱火で焼く

餃子というと、たっぷりの水を加えて一気に蒸し焼きするイメージがあります。

でもこれも、水島さんによるとNG。
家庭のあまり強くない火力で餃子を作る場合、水をたくさん加え過ぎると、皮がベチャベチャになってしまいます。

そこで水は、大さじ1程度に絞ります。
そして水は、まだ冷たい状態のフライパンに、油と一緒に入れます。

フライパンに油と水を入れ、そこに餃子を並べます。この状態で始めて点火。
餃子を蒸し上げてから、焦げ目は最後につけます。
餃子が必要以上に焦げにくいのも、水を先に加えるメリットです。

また餃子を蒸し上げる時の火力は、弱火にします。
強火で火を通すと、肉が急激に縮み、旨味や水分が出てしまいます。

少量の水を加えて弱火で火を通すと、皮はモッチリ、餡はジューシーに仕上がります。

以上のポイントを踏まえて、水島さんの餃子のレシピをまとめると、次のようになります。

水島流餃子の作り方

餃子

水島さんが考案した餃子のレシピです。

材料【10個分:調理時間25分】
豚ひき肉 80g
キャベツ 70g
ニラ 10g
おろしショウガ 4g
おろしニンニク 2g
塩(肉用) 0.6g
塩(野菜用) 1g
コショウ 適量
醤油 3g
ゴマ油 少々
サラダ油 適量
10g(10cc)
餃子の皮 10枚
作り方
  1. 豚肉と塩(肉用)をボールに入れ、すりこぎ棒で潰すようにして肉をこねる。
  2. 別のボールに細かく刻んだキャベツとニラ・おろしショウガ・おろしニンニク・塩(野菜用)・コショウ・醤油・ゴマ油を入れ、菜箸でよく混ぜ、1のボールに加えてヘラで混ぜる。最後に手を使って少しだけこねて、全体をまとめる。
  3. 2を10等分し、餃子の皮で包む。
  4. 冷たい状態のフライパンに、サラダ油(大さじ1程度)と水を入れ、餃子を並べる。
    フライパンにフタをして点火し、弱火で10分ほど加熱する。
    最後にサラダ油をフライパンのフチから少量回しかけ、30秒くらい強火にし、焼き色をつけてカリッとさせたらできあがり。

ちなみに塩の量は、肉用と野菜用が分かれていますが、それらを合わせると、材料すべての重量の0.8%になります。
水島さんによると、この塩の量(0.8%)は、人間の体内の塩分濃度(0.8~0.9%)と同じで、人間の脳が本能的に美味しいと感じる塩加減です。

また工程2で野菜を肉に加えたら、最後に手を使って3~4回ほどこねます。
体温をちょっとだけ加えると、肉の結着が強くなります。

上のレシピ通りに作ると、ジューシーな餡ともっちりとした皮が特徴の、美味しい餃子が出来るそうです。

関連レシピ