こんにゃくの味しみを良くする方法。3パターンまとめ。

味が染みないこんにゃくに味を染み込ませる方法

こんにゃくに味を染み込ませる簡単な方法を3パターンご紹介します。

こんにゃくと言えば、おでんや温かい煮物がとても美味しいものですが、コトコト長時間煮てもなかなか味が染みないと思ったことはありませんか。
時間をかけて煮込めば何とかなるような気がしますが、実はこんにゃくは、火を入れれば入れるほど硬くなるので、味が染みにくくなってしまいます。

こんにゃくに味を染みさせるには、あらかじめ砂糖を揉み込むといいですよ。
このひと手間をかけるだけで、味がぐっと入りやすくなります。
薄切りのこんにゃくだったら、3分煮るだけで中まで味が染みます。
ちなみにこの方法は、煮物だけでなく炒め物や和え物などにも使えます。

また食感が少し変わりますが、こんにゃくを冷凍するという手もあります。

そして味を染み込ませるのではなく、味が絡みやすくなる工夫をするという方法もあります。
こんにゃくはツルンとしていて調味料が絡みにくいですけど、切り方や味付けなどを工夫すると美味しくいただけます。

以上の3パターンの方法を料理の一例と合わせてお伝えします。

砂糖を揉み込むと味が染みやすくなる

まず最初にご紹介するのは「砂糖を揉み込む」方法です。

こんにゃくにあらかじめ砂糖を揉み込むと、味が染みやすくなります。

材料
コンニャク 適量
砂糖 コンニャク100gにつき5g
手順
  1. コンニャクを適当な大きさに切る
  2. 1と砂糖をポリ袋に入れ、2〜3分よく揉む。
    コンニャクの水気を切ったらできあがり。

砂糖をしばらく揉み込むと、こんにゃくから水分が出てきます。
水分を切ったコンニャクは、くさみは殆どありませんが、コンニャクがもともと苦手な方は、キッチンペーパーなどでしっかり水気を拭き取るといいですよ。
コンニャクのにおいがより気にならなくなります。

【調理のポイント】
こんにゃくに砂糖を揉み込むと、浸透圧で中の水分が抜けるので、臭みが取れます。

また水分が抜けたところに隙間ができるので、味が染みやすくなります。

砂糖を揉み込んだ後は、コンニャクが脱水されて隙間が出来ている状態ですので、水洗いはしない方が良いと思います。
水洗いをすると、せっかく出来た隙間が、水で埋まってしまいます。
コンニャクは水洗いせずに、水気を切ったらそのまま何らかの味付けをするのがおすすめです。

ちなみに砂糖を塩に代えても同じ効果はありますが、ほのかな塩気がつくので、味付けの自由が効かないという欠点があります。

次にこの砂糖を揉み込む方法を使った料理の一例として「こんにゃくの醤油づけ」と「こんにゃくの煮物」と「こんにゃくコーヒーゼリー」のレシピをご紹介します。

こんにゃくの醤油漬け

こんにゃくの醤油漬け

こんにゃく専門店「丹野こんにゃく店」の丹野益夫さんのレシピ。

この醤油漬けを美味しく作るポイントは、あらかじめこんにゃくに砂糖を揉み込むことです。
このひと手間をかけるだけで、くさみがまったくない、中まで味がしっかりしみた味わい深いこんにゃくのおかずが出来ます。
ちなみにこのお料理は、加熱は一切しません。
詳しいレシピは、上のメニュー名のリンク先をご覧ください。

そのまま食べても美味しいですし、煮物や炒め物にも使い回せるので、作り置きすると便利です。

こんにゃくの煮物

こんにゃくの煮物

こんにゃくの煮物は、冒頭でご紹介したの要領でこんにゃくに砂糖を揉み込めば、薄切りのこんにゃくだったら3分煮るだけで、味が中まで染みます。

また先にご紹介した「こんにゃくの醤油漬け」をそのまま煮物に使うという簡単な手もあります。
「こんにゃくの醤油漬け」を他の具材と合わせ、軽く温めたら完成です。
おでんのこんにゃくは、この方法で作るのがおすすめです。
こんにゃくを漬け込む醤油をだし醤油に代えても、もちろん美味しいですよ。

冷凍すると味が染みやすくなる

次にご紹介する方法は「冷凍する」です。
こんにゃくを冷凍すると、味が染みやすくなります。

手順は次の通りです。

材料
コンニャク 適量
手順
  1. こんにゃくを流水で洗い、5ミリくらいの厚さに切る。
    金属製のバットに重ならないように並べ、ラップをして冷凍庫に2時間入れる。
  2. 1を流水で解凍し、キッチンペーパーで水気を拭き取る。


【工程1】
まずコンニャクを流水で洗い、5ミリくらいの厚さに切ります。

ちなみにこれくらいの大きさに切るのが理想(冷凍時間2時間に合う)ですが、調理に向いた短冊切りや細切りといった切り方でもOKです。

こんにゃくを切ったら金属製バットに重ならないように並べ(上の写真)、ラップをして冷凍庫に2時間入れます。

金属製のバットを使う理由は、急速冷凍するためです。金属の上にのせると速く冷えます。

【調理のポイント】
こんにゃくを2時間かけて少し凍らせると、中の水分が抜けるので味が染みやすくなり、弾力が増します。

ちなみにこんにゃくを1日かけて完全に凍らせると「凍みこんにゃく」になります。
最近は「氷こんにゃく」と呼ばれることもあり、水分がさらに抜けて肉っぽい食感になるので人気があります。
上のレシピのように2時間だけ凍らせると、こんにゃくっぽい食感が少し残ります。



【工程2】
こんにゃくを2時間冷凍したら、流水で解凍し、キッチンペーパーで水気を拭き取ります。(上の写真)

これで完成です。


次にこの冷凍する方法を使った料理の一例として「クラゲ風酢の物」と「氷こんにゃくの唐揚げ」のレシピをご紹介します。

クラゲ風酢の物

クラゲ風酢の物

こんにゃく専門店「丹野こんにゃく店」の丹野益夫さんのレシピ。

白い板こんにゃくをくらげに見立てた酢の物で、こんにゃくをあらかじめ冷凍して、味を染みやすくします。

出来上がりをしばらく置いて味を馴染ませる工程があるので、作り置きおかずに向いています。

お味の方は、ゴマ油の風味をいかした中華風で、箸休めにぴったりです。

氷こんにゃくの唐揚げ

こんにゃくの唐揚げ

コンから

こんにゃく研究家の橋爪佐和子さんのレシピ。

氷こんにゃくを使った唐揚げのレシピです。

氷こんにゃくは、こんにゃくを1日ほどかけて冷凍したものです。
こんにゃくを凍らせると、お肉のような食感になります。

鶏の唐揚げと比べると食感はややしっかりめですが、よく噛んで食べると味わい深く、食後の満足感もあります。

お味の方は唐揚げそのものなので、こんにゃく料理とは言え、けっこうウケます。

味が絡みやすくなる工夫をする

最後にこんにゃくに味を絡みやすくする方法をご紹介します。

「とろみをつける」ことと「切り方を工夫する」ことと「濃い味付けをする」ことです。

ツルンとした食感のこんにゃくは、もともと味が絡みくいのですが、ちょっとした工夫をすると、味が馴染んで美味しくなります。

こんにゃく青椒肉絲

こんにゃくチンジャオロース

こんにゃくロウスー

家事えもんこと、タレントの松橋周太呂さんのレシピ。

このお料理は、こんにゃくに味を染み込ませる工夫は特にしていませんが、味を絡みやすくするために、切り方に気を遣っています。
このお料理のこんにゃくは、フォークで切ります。
具体的には、コンニャクにフォークを刺し、そのまま引いて薄切りにし、薄切りにしたものをさらに同じようにして細切りにします。
こんにゃくをフォークで切ると、包丁を使った時とくらべて切断面の形が複雑になるので、味が絡みやすくなります。

また味付けを少し濃いめにして少しとろみをつけて、食べ応えを出しています。
こんにゃくでかなりかさ増ししたお料理ですが、少し甘めのコッテリとした味付けなので、満足感があります。

こんにゃくステーキ

こんにゃくステーキ

こんにゃくステーキ

タレントのグッチ裕三さんのレシピ。

このこんにゃくステーキは、表面に格子状の切り込みを入れるので、バター醤油が絡みやすいです。

10分程度の調理時間で、コッテリとした食べ応えのあるステーキが出来ます。

以上、こんにゃくに味を染み込ませる方法3パターンでした。

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