しらたき(糸こんにゃく)の下処理の方法4パターンをご紹介します。
しらたきは、料理に使う前にあらかじめアク抜きをすると、独特の臭みを取ることができるうえに、味が染みやすくなり、食感も良くなります。
アク抜き不要のしらたきでも、臭みが気になる場合は、こうした下ごしらえをするのがおすすめです。
ご紹介するのは次の4パターンです。
- 下茹でする
- 煎る
- 下茹でして煎る
- 砂糖で揉む
まず、これら4パターンの違いを簡単にお伝えします。
しらたきの下処理で最もよく知られているのは、おそらく「下茹でする」だと思います。
しらたきを下茹ですると、余分な水分や臭いが抜けて味が染みやすくなり、食感も良くなります。
「煎る」は、しらたきの臭みがそれほど気にならない方にぴったりの簡単な方法です。
しらたきは、ただ「煎る」だけでも臭みが和らぎますし、味染みや歯応えも良くなります。
「下茹でして煎る」は、しらたきの下処理として最もおすすめの方法です。
茹でただけや煎っただけよりも臭みがしっかり取れ、味染みや食感もさらに良くなります。
また、あまり知られていない方法ですが、しらたきを「砂糖で揉む」と、火を一切使わずにしらたきの臭みが取れ、味染みを良くすることも出来ます。
食感も、火を使った方法ほど際立つわけではありませんが、良くなります。
しらたきを生で食べたい時には「砂糖で揉む」がおすすめです。
4パターンのうちで最も生のしらたきの特徴を残したみずみずしい仕上がりになります。
4パターンとも違いが少しずつありますが、どれも効果はあります。いろいろ試してみてください。
具体的な手順と合わせて、それぞれの方法をいかした料理の一例も挙げましたので参考にしてください。
下茹でする
まずご紹介するのは、最もポピュラーな下処理の仕方「下茹でする」方法です。
しらたきをあらかじめさっと茹でると、余分な水分と臭みが抜け、味染みや食感が良くなります。
しらたき | 適量 |
- しらたきはさっと洗い、好みで食べやすい長さに切る。
- 鍋に湯(しらたきがかぶるくらい)を沸かし、しらたきを30秒ほど茹でる。ザルに上げて水気を切ったらできあがり。
次に、下茹でしたしらたきを使った料理の一例をご紹介します。
エビと白滝炒め
調理時間:15分
使用する食材:しらたき・エビ・ごぼう・にんじん・いんげん等
このお料理は、しらたきを下茹でしてから使います。
茹で時間は30秒。
茹でたあとに、しらたきを具材と一緒にさっと炒めると、味染みもさらに良くなります。
野菜のシャキシャキ感がアクセントになった、飽きの来ない上品な味わいの一品です。
和食の名店「賛否両論」の店主、笠原将弘さんのレシピ
煎る
次にご紹介するしらたきの下処理の仕方は「煎る」です。
しらたきを煎ると、余分な水分が抜けて味が染みやすくなり、歯応えが良くなります。
また、ただ煎るだけでも、しらたきの臭いが和らぎます。
しらたき | 適量 |
- しらたきはさっと洗い、好みで食べやすい長さに切る。
- 熱したフライパンに1を入れ、強めの中火で1〜2分乾煎りしたらできあがり。
下茹でして煎る
3つめにご紹介するのは「下茹でして煎る」方法です。
これまでご紹介してきた「下茹でする」と「煎る」を組み合わせた最強の下処理の仕方です。
この方法は、4パターンの下処理の中で最も時間がかかりますが、(とは言え調理時間はたったの3分)最もおすすめです。
しらたき | 適量 |
- しらたきはさっと洗い、好みで食べやすい長さに切る。
- 鍋に湯(しらたきがかぶるくらい)を沸かし、しらたきを30秒ほど茹で、ザルに上げる。
- 熱したフライパンに2を入れ、強めの中火で1〜2分乾煎りしたらできあがり。
次に、下茹でして煎ったしらたきの調理の例を2品ご紹介します。
しらたき焼きそば
調理時間:12分
使用する食材:しらたき・豚ひき肉・きゃべつ・しめじ・長ねぎ・ニラ等
このお料理は、しらたきをあらかじめ下茹でして乾煎りしてから使います。
具材の旨味がしらたきにしっかり染みた、食べ応えのあるしらたき焼きそばが出来ますよ。
ダイエットメニューとしてお弁当や常備菜にもおすすめです。
料理研究家の脇雅世さんのレシピ
明太クリームパスタ
調理時間:10分
使用する食材:しらたき・にんじん・えのき・辛子明太子・クリームチーズ等
このしらたきパスタも、下茹でして乾煎りしたしらたきを使います。
しらたきをパスタに見立てたお料理は、ダイエットメニューとしてとても人気がありますが、しらたきの柔らかい食感が物足りないと感じてしまうことも多いと思います。
でもこのパスタは、しらたきをあらかじめ下茹でして乾煎りすることで歯応えを出している上に、にんじんとえのきをたっぷり加え、野菜のシャキシャキ感で全体的な食感を底上げしているので、本物のパスタと同じくらい食べ応えがあります。
お味の方も濃厚なコクと旨味があり、とても美味しいです。
料理研究家の脇雅世さんのレシピ
砂糖で揉む
最後にご紹介するしらたきの下処理の方法は「砂糖で揉む」です。
あまり知られていない方法かもしれませんが、これまでご紹介してきた3パターンとは違って火を一切使いませんし、効果も実はけっこう高いです。
しらたきを生のまま食べたい時は、この方法が1番みずみずしく仕上がるのでおすすめです。
臭みもちゃんと取れますし、味染みも良くなります。
ただ、食感は、「下茹でする」や「煎る」の方が少し良いと個人的には思います。
しらたき | 適量 |
砂糖 | しらたき100gにつき5g |
- しらたきを流水で洗い、食べやすい長さに切る。
- 1と砂糖をポリ袋に入れ、2〜3分よく揉む。
水分が出てきたら流水でさっと洗い、キッチンペーパーで水気を拭き取ったらできあがり。
しらたきに砂糖を揉み込むと、浸透圧で中の水分が抜けるので、臭みが取れ、弾力が増してのどごしが良くなります。
また、水分が抜けたところに隙間ができるので、味が染みやすくなります。
ちなみに、砂糖を塩に代えても、同じような効果はあります。
ただ、ほのかな塩気がつくので、あとで味付けがしにくいという欠点があります。
次に、「砂糖で揉む」で下処理をしたしらたきを使った料理の例を3品ご紹介します。
そうめんしらたき
調理時間:4分
使用する食材:しらたき・めんつゆ・薬味
しらたきのいちおし生食レシピです。
砂糖で揉んだしらたきをそうめんに見立てていただく超簡単なお料理ですが、本物のそうめんよりものどこしが良く、とても美味しいです。
しらたきダイエットをしている方におすすめの夏レシピです。
こんにゃく専門店「丹野こんにゃく店」の丹野益夫さんのレシピ
めかぶしらたき
「めかぶしらたき」
調理時間:4分
使用する食材:しらたき・めかぶ・しょうが・ポン酢
このお料理も、先の「しらたきそうめん」と同じく、砂糖で揉んだしらたきを使ったシンプル料理です。
めかぶのトロトロ感としらたきのツルンとした口当たりがとても良く合います。
しょうがの風味を効かせたさっぱりとした味付けです。
こんにゃく専門店「丹野こんにゃく店」の丹野益夫さんのおすすめレシピ
こんにゃくヤムウンセン
調理時間:13分
使用する食材・しらたき・エビ・ひき肉・きゅうり・にんじん等
本場タイのヤムウンセンは春雨で作りますが、このお料理は春雨の代わりにしらたきを使います。
しらたきにあらかじめ砂糖を揉み込むと、味がよく馴染んだヤムウンセンが作れます。
こんにゃく専門店「丹野こんにゃく店」の丹野益夫さんのおすすめレシピ
以上、しらたきの下処理の仕方4パターンでした。
ところで、当サイトでは、しらたきを使ったダイエット料理をたくさん紹介していますが、その中から特に人気があるレシピをまとめた「しらたきの人気レシピまとめ」も料理の参考になると思います。合わせてご覧ください。