ゴーヤの苦味取りの方法など、下処理・下ごしらえのやり方をご紹介します。
ゴーヤを料理に使う際には、ほとんどの場合、「ゴーヤを縦半分に切って、ワタをかき出し、薄切りにする」という工程までは一緒です。
ただ、その後の苦味取り(アク抜き)の工程は、作る料理によってやり方が異なります。
ゴーヤを生で食べる場合は、塩揉みするのがおすすめです。
加熱しても構わない場合は、茹でるとさらに効果的です。
それ以外にも、油で炒めたり、旨味を効かせた味付けをすることでも、苦味は大幅に和らぎます。
材料
ゴーヤ | 1本 |
下処理(共通部分)
- 両端を切る
- 縦半分に切る
- ① ゴーヤを洗い、両端の硬くて尖った部分を、包丁で少し切り落とします。
- ② 縦半分に切ります。
- わたをかき出す
- 端から切る
- ③ スプーンを使って中のワタとタネをかき出します。
ワタの部分は比較的苦味が少ないので、多少残っていても問題ありません。 - ④ ゴーヤの断面を下にして、端から切ります。
薄く切れば切るほど、苦味(アク)が取れやすくなります。
下処理(苦味取り)
ゴーヤの苦味を取る工程は、作る料理によってやり方が異なります。
生食する場合
- ⑤ ゴーヤを生のままサラダや和え物に使う場合は、塩(小さじ1/6)をまぶして10分置き、水気を絞って使うと、苦味が和らぎます。
参考レシピ:ゴーヤツナサラダ
炒め物にする場合
- ⑥ ゴーヤチャンプルーなどの炒め物を作る場合は、塩(小さじ1/6)をまぶして5〜10分置いてから、油で炒めると、苦味が和らぎます。
炒める場合は、塩をまぶしたあとに、水気を絞る必要はありません。
補足:塩もみして炒めるメリット
参考レシピ:ゴーヤチャンプルー
加熱料理全般に使う場合
- ⑦ ゴーヤの苦味をよりしっかり抑えたいのなら、下茹でしてから使います。
鍋にたっぷりの湯をわかし、塩(湯500mlにつき小さじ1/2)を加え、1分茹でて、ザルに上げて水気を切ります。
ですから、ゴーヤの栄養をしっかり摂りたい場合は、茹でるのではなく、軽く塩もみする程度にとどめておく方が良いです。
参考レシピ:ゴーヤおひたし
ゴーヤの苦味についての補足説明
続いて、ゴーヤの下処理・下ごしらえについての、より詳細な情報をお伝えします。
下処理のやり方を知りたいだけであれば、上でお伝えした情報で十分ですが、こちらを読むと、ゴーヤの苦味についてより深く理解できます。
水にさらす・熱湯をかける等の下処理について
ゴーヤを生のまま食べたいのなら、あらかじめ塩もみすると、特有の苦味が和らぎます。
塩で揉んだゴーヤは、単に水にさらしたり熱湯をかけたりものよりも、苦みを感じにくいです。
塩気が苦みを覆い隠しているためと思われます。
塩を揉んでしんなりさせた後に水にさらしたり、あるいは、熱湯を回しかけたりすることで、より苦味が和らぎます。
ただ、そこまでするのなら、いっそのこと茹でてしまった方が、苦味が抜けやすいです。
苦味取りに砂糖は使わない
ゴーヤを塩揉みして苦味を和らげる場合に、砂糖も一緒に加えたり、また、砂糖だけで揉んだりするのは、私はおすすめしません。
砂糖を使うと、複雑な味になり、ゴーヤ自体の味が損なわれやすいためです。
ゴーヤを塩もみして炒めるメリット
ゴーヤは、塩で揉んでから炒めると、ほんのりとした塩気が付くため、苦みが和らいで食べやすくなります。
また、塩でもむことで、火が入りやすくなり、油をあまり吸わなくなるというメリットもあります。
たとえば、ゴーヤのわたや種も一緒に調理する場合は、わたの部分がまるでスポンジのように油を吸ってしまいますが、あらかじめ塩もみしてから炒めると、油っぽくなるのを少し抑えることができます。
わたと種も食べるレシピ:ゴーヤとベーコン炒め
慣れると苦いと感じなくなる
ゴーヤが苦いと感じる方は、そもそもゴーヤを食べ慣れていない場合がほとんどです。
私の夫はもともとゴーヤの苦味があまり好きではありませんでしたが、食べる機会が増えることで、ゴーヤの味に抵抗がなくなったようです。
「慣れ」というのは侮れないものです。
ゴーヤが苦い理由
ゴーヤは、熟す前の「未熟果」を食べるのが一般的で、その状態のゴーヤには、強いアクが含まれています。
そして、このアクがゴーヤの苦みのもとになっています。
苦いゴーヤの見分け方
ゴーヤの苦味には個体差があり、外見からもある程度判別可能です。
写真左のゴーヤのように、表面のイボイボが小さく密になっているものは、苦味が強めです。
一方で、写真右のように、イボイボが大きいものは、やや苦味が弱めです。
苦み成分の栄養効果
ゴーヤの苦みは人によって好みが分かれるところですが、でも実は、ゴーヤの苦味には、体に良い栄養もたっぷり含まれているんです。
ゴーヤの苦味のもとになっているのは、「モモルデシン」という成分。
この成分には、次のような効能が期待できると言われています。
- 胃液の分泌を促進して食欲を増進させる。
- 肝機能を高める。
- 血糖値を抑制する。
- 疲労を回復する。
ワタやタネは苦くない
ゴーヤの苦みが強い部分は、表面の緑色の果肉部分だけです。
そのうえ、ゴーヤのワタの部分には、果肉部分の3倍ものビタミンCが含まれています。
ですから、食感がキライでなければ、ワタなども調理して食べるのがおすすめです。
たとえば、「ゴーヤとベーコン炒め」にすると、ゴーヤを丸ごと美味しくいただけます。
ゴーヤの洗い方
ゴーヤは表面がゴツゴツしていますが、意外と虫や汚れがつきにくいようで、収穫したてでも比較的きれいです。
汚れが気になる場合は、ため水に浸しながらこすり洗いするといいです。
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