伊達巻の作り方|家庭の卵焼き器で作る、基本の伊達巻

伊達巻
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家庭にある一般的な卵焼き器を使って、伊達巻らしい甘みとなめらかな食感に仕上がる、基本の伊達巻レシピです。
卵を泡立てない混ぜ方、生地をなめらかにするこし方、蒸し焼きの焼き加減と巻き方まで、失敗しにくい手順に整理しました。
冷めても食感が変わりにくく、作り置きにも向いたレシピです。
味がなじむ翌日以降が食べ頃になります。


材料

4人分:調理時間35分
4個
タラのすり身 80g
だし汁 大さじ1と1/3
砂糖 大さじ2と1/3
みりん 小さじ2
小さじ1/8
生姜(絞り汁) 小さじ1/8
サラダ油 適量

この伊達巻は、ごく一般的なサイズの卵焼き器(内径18cm×13cm)で作れます。卵焼き器のサイズを変えたい場合は、下のFAQを参考に材料の分量を変更してください。作り方はまったく同じです。

伊達巻のレシピ・作り方

巻きすを用意する

伊達巻用の巻きすを用意する
伊達巻用の巻きすを山(盛り上がっている側)を上にして広げる
  1. ① 焼き上がったらすぐ巻けるよう、巻きす(伊達巻用でも普通の巻きすでも可)をあらかじめ用意します。
    山(盛り上がっている側)を上にして、作業台の上に広げて待機させておきます。


すり身にだしを加えて練る

タラのすり身にだしを加えて練る

  1. タラのすり身(80g)は、必ず冷えた状態でボウルに入れます。
    だし汁(大さじ1と1/3)を少しずつ加え、その都度ヘラでよく練って均一にします。
    だしを一気に入れるとダマになりやすいので、少量ずつ加えてなじませてください。
タラのすり身は温まると水っぽくなり、卵と混ざりにくくなります。
冷えた状態で使うことで粘りを保ったまま練ることができ、焼いたときにしっとりした食感に仕上がります。

卵を泡立てずに混ぜる

卵をボウルで混ぜる

  1. ③ 別のボウルに卵(4個)を割り入れます。
    ボウルの底に菜箸を付け、「一の字」を描くように白身を切る意識で混ぜ、泡立てずに全体を均一にします。
伊達巻は卵を泡立てると焼き面が荒れやすくなります。
泡を立てないように混ぜることで、なめらかな焼き上がりになります。


卵液に調味料を加える

卵液に砂糖とみりんと塩と生姜の搾り汁を加える
卵液と調味料を混ぜる
  1. ④ 卵液に砂糖(大さじ2と1/3)・みりん(小さじ2)・塩(小さじ1/8)・生姜の絞り汁(小さじ1/8)を加えます。
    調味料がしっかり溶けるまで、泡立てないよう切るように混ぜます。
生姜の絞り汁は、タラの臭みを抑えて後味を整えるために加えます。
生姜の風味が前に出ないよう、ほんのり感じる量にします。

卵液とすり身を合わせる

すり身に卵液を加える
すり身と卵液を混ぜる
  1. ⑤ 卵液をすり身の入ったボウルに少しずつ加え、その都度ヘラで底から返すように混ぜてなじませます。
卵液を一度にたくさん加えると、すり身と分離しやすくなります。
少しずつ加え、泡をできるだけ作らないように混ぜることで、なめらかな生地に仕上がります。

生地をこして休ませる

伊達巻の生地をこし器に入れる
伊達巻の生地をこす
  1. ⑥ 生地を目の細かいザル(もしくは濾し器)で一度こします。
    こした生地は軽く2〜3回混ぜてなじませ、5分ほど置いて落ち着かせます。
    表面に大きな気泡があれば、スプーンで取り除きます。
生地をこすことで、すり身の粒や卵白の筋がなじみ、焼き上がりの口当たりがなめらかになります。
また、少し休ませることで生地が落ち着き、焼いたときに気泡が出にくくなります。


卵焼き器を温める

卵焼き器を温めて油を薄く塗る

  1. ⑦ 卵焼き器(内径18cm×13cm)を弱めの中火で温めます。
    温まったら、ペーパーでサラダ油(適量)を薄く塗り広げ、余分はきれいに拭き取ります。

卵焼き器のサイズを変更する場合


生地を流して蒸し焼きにする

温めた卵焼き器に伊達巻の生地を流し入れる
アルミホイルの蓋をして伊達巻の生地を弱火で蒸し焼きにする
  1. ⑧ 生地を一気に流し入れ、四隅まで均一に広げます。
    すぐに火を弱火に落とし、フタをして7〜9分ほど蒸し焼きにします。
    フタがない場合はアルミホイルでぴったり覆ってください。
途中でフタを何度も開けると温度が下がるため、なるべくそのままにして焼きます。

火通りを見極める

縁がしっかり固まり、中央が半熟の膜が張って揺れるくらいの焼き上がり

工程の焼き上がりの目安は、この写真くらいです。
縁がしっかり固まり、中央が「半熟の膜が張って揺れる」程度になったら、次の工程に進みます。



裏返して焼く

焼き上がった伊達巻の生地をフライ返しを使ってスライドさせて皿に移す
皿に移した伊達巻の生地を卵焼き器に戻す
  1. ⑨ フタを外し、フライ返しを生地の下に差し込み、底面がきれいに固まっていることを確認します。
    平らな皿にスライドさせて取り出し、皿ごと手早くひっくり返して卵焼き器に戻します。

中まで火を通す

ひっくり返した伊達巻の生地を弱火にかける
アルミホイルのフタをして伊達巻の生地を焼く
  1. ⑩ ひっくり返したらすぐに弱火でフタをし、2〜3分ほど蒸し焼きにして中まで火を通します。
    竹串を中心に刺し、さらっとした汁が出なければ焼き上がりです。
    ここで付ける焼き色は薄めで、濃く付けないようにします。

巻きすで巻く

伊達巻用の巻きすに生地をのせる
伊達巻用の巻きすで生地を巻く
  1. ⑪ 焼き上がったらすぐに巻きすの上に取り出し、焼き色の付いた面(最初に焼いた面)を内側にして縦方向(短辺側から)に巻きます。
    巻き始めは少し強めに締めて芯を作り、その後は均一な力で転がすように巻いてください。


形を固定して冷やす

巻きすの上から輪ゴムをかけて伊達巻を固定させる
冷めて形が安定した伊達巻
  1. ⑫ 巻き終わりを下にして置き、巻きすの上から輪ゴムを2〜3本かけて形を固定します。
    粗熱が取れたら、そのまま冷蔵庫でしっかり冷やします。
    冷める間に形と渦が安定します。
    食べ頃は、味がよく馴染んだ翌日以降です。

伊達巻の完成!

伊達巻

  1. ⑬ 好みの厚さに切り、器に盛り付けたら完成です。
    切る直前に包丁を水でぬらし、切るたびに刃を軽くふきながら切ると、断面がきれいに出ます。

伊達巻は一見むずかしそうに見えますが、ポイントを押さえれば家庭でも安定して作れます。
おせちにはもちろん、少し丁寧に作りたい日の一品としても使いやすい伊達巻です。

よくある質問(FAQ)

卵焼き器のサイズが違っても作れますか?

このレシピは一般的な家庭用サイズ(13cm×18cm)を基準にしていますが、卵の個数を調整すれば、他のサイズの卵焼き器でも作れます。

15cm×18cmの卵焼き器を使う場合は、卵を5個分にします。
その場合、卵の増加分(約1.25倍)に合わせて、タラのすり身やだし、砂糖、みりん、塩、生姜など他の材料もすべて同じ比率で増やしてください。

18cm×18cmの正方形の卵焼き器を使う場合は、卵6個分が目安になります。
この場合も、卵を1.5倍にした分、他の材料もすべて1.5倍にします。
卵焼き器の大きさに合った分量で作ることで、火通りや食感のバランスがよく仕上がります。

伊達巻は何日くらい日持ちしますか?保存方法も教えてください。

この伊達巻は、冷蔵保存で3〜4日ほど日持ちします。
粗熱をしっかり取ってからラップで包み、さらに保存容器に入れて冷蔵庫で保存してください。

作った翌日以降のほうが味がなじみ、しっとりした食感になります。
切るのは、食べる直前がおすすめです。

冷凍保存も可能ですが、解凍時に水分が出やすく、食感がやや変わります。
伊達巻らしいなめらかな食感を保ちたい場合は、冷蔵保存がおすすめです。

伊達巻は、はんぺんではなくタラのすり身で作る理由は何ですか?

はんぺんでも伊達巻は作れますが、仕上がりの風味や食感は、すり身を使った場合とは異なります。

はんぺんを使うと、魚の風味がやや控えめになり、食感はつるんとした印象になります。
その分、卵の風味が前に出やすく、伊達巻というより卵料理に近い仕上がりになります。

タラのすり身を使うと、魚の旨みと適度な弾力が加わり、伊達巻らしい味と食感に仕上がります。
このレシピでは、伝統的な伊達巻の風味を重視して、すり身を使用しています。
なお、タラのすり身の作り方は、リンク先で詳しく解説しています。

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