八頭の煮物のレシピをご紹介します。
八頭は里芋の一種で、親芋のまわりに複数の小芋がコブのように連なり、ひとかたまりになって生育しているのが特徴です。
縁起物の食材の一つで、お正月のおせちの煮しめなどによく使われます。
八頭は、形がゴツゴツとしていて入り組んでいる分、ごく普通の里芋とくらべると、下ごしらえに少し余分に時間がかかります。
でも、風味がしっかりとしているうえに、食感もほくほくとしているので、煮物にするととても美味しいです。
普段使いにもできるお料理なので、八頭を入手したらぜひ気軽に作ってみてください。
材料
八頭 | 正味500g |
砂糖 | 小さじ2 |
みりん | 大さじ2 |
酒 | 大さじ2 |
醤油 | 小さじ1 |
塩 | 小さじ2/3 |
だし汁 | 500ml |
塩(下処理用) | 大さじ1 |
下ごしらえ・切り方
- ① 八頭に流水を当てて、タワシでこすり洗いして泥を落とします。
- ② 水気を拭き取ります。
水気を拭き取る
水気が残っていると、芋のぬめりで手がすべって皮がむきにくいです。
ですから、布巾やキッチンペーパーなどであらかじめ水分を取り除いておきます。
- ③ 八頭のコブの間に包丁を入れ、コブごとに切り分けます。
コブごとに分ける
八頭は入り組んだ形をしているため、そのままでは皮が剥きにくく、また、同じ大きさに切り分けるのも難しいです。
ですから、まずはコブごとに切り分けます。
- ④ 皮を厚めにむきます。
- ⑤ 少し大きめに切り分けて、500g程度用意します。
見た目を良くする切り方
お正月のおせちなど、見た目をより綺麗に仕上げたい場合は、八頭を切り分けたあとに、包丁で皮をむくような感覚で、角を削って丸くするといいです。
この作業を「面取り」といいますが、面取りすると、見た目が丸くてきれいな形に揃いますし、角の尖った部分がなくなるので煮崩れしにくくなります。
ただ、八頭は、同じ芋類のじゃがいもと比べるとずっと煮崩れしにくので、普段使いならそのまま使ってOKです。
- 面取り
-
(左)面取り後
(右)面取り前
- ⑥ 八頭をボールに入れて、塩(大さじ1)と水(少々)を加え、手でよく揉んで塩を全体に馴染ませます。
- ⑦ すぐに水でゆすいで塩をきれいに洗い流し、ザルに上げます。
塩もみする理由
八頭をすこし多めの塩で揉んでから水洗いすると、あく抜きできるうえに、表面のぬめりや汚れがきれいに取れてスッキリします。
下茹ではしない
八頭の下処理はこれでおしまいです。
あとは、下茹ではせずに生のまますぐに煮始めます。
下茹でしてしまうと、せっかくの八頭の風味が薄まりますし、仕上りの色や見た目も意外と悪くなりやすいためです。
なお、このレシピは、お正月のおせちにも使えるように、八頭の白さをいかした白煮にしています。
煮方
- ⑧ 鍋の中に八頭を重ならないように詰めて、だし汁(500ml)・砂糖(小さじ2)・みりん(大さじ2)・酒(大さじ2)・醤油(小さじ1)・塩(小さじ2/3)を加えて火にかけます。
- ⑨ 沸騰したら落し蓋をして、火を弱めて20分煮ます。
落し蓋に煮汁が当たる程度の火加減で煮てください。
鍋や落し蓋について
使用する鍋は、八頭をなるべく重ならないように入れられて、なおかつ、隙間があまり空かないサイズのものがいいです。
内径20センチくらいの鍋が理想的です。
なお、落し蓋がない場合は、アルミホイルやクッキングシートなどで代用することもできます。
だし汁について
だし汁は、鰹だしか、鰹と昆布の合わせだしがよく合います。
だしを手軽に用意する方法としては「だしパック(茅の舎がおすすめ)」が一番いいですけど、鰹節から取ってももちろんOKです。
だしを取るのが面倒な場合は、水(500ml)に顆粒だしの素(小さじ1強)を溶かして使うのもアリです。
- ⑩ 20分経ったら落し蓋を取り、煮汁が残り1センチくらいになったら完成です。
煮汁がまだ多い場合は、最長10分を目安に、煮る時間を増やしてください。
煮汁を残して見た目アップ
煮汁を少し残すと、盛り付けた際に見栄えがします。
煮汁を全体に絡めてから皿に盛れるため、より美味しそうな見た目になります。
八頭は、インパクトが強めの見た目をしていますが、今回のように煮物にすると、とても美味しくいただけます。
普通の里芋との違いとしては、食感がよりホクホクとしている点と、風味がしっかりとしていて味が濃く感じられる点が挙げられます。
里芋が好きな方であれば、きっと気に入っていただけると思います。
縁起のいい食材なので、スーパーで見かけたら、ぜひお試しください。
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