里芋と鶏肉の白味噌バター煮は、白味噌のまろやかな甘みとバターのコクが重なり合う、上品で奥深い味わいの煮物レシピです。
下茹でした里芋はほくほくとやわらかく、鶏肉のうま味がじんわりとしみ込みます。
白味噌の穏やかな塩味ととろみが全体を包み、口当たりはなめらかに。
手軽に作れるのに、ひと手間かけたような深みのある上質な仕上がりになります。
材料
里芋 | 450g(約9個) |
鶏もも肉 | 350g(大1枚) |
塩 | 小さじ1/8(鶏肉下味用) |
水 | 150ml |
顆粒和風だし | 小さじ1/2 |
白味噌(西京味噌) | 大さじ3(54g) |
みりん | 大さじ1 |
バター | 15g |
青ねぎ(小口切り) | 好みで少々 |
里芋と鶏肉の煮物のレシピ・作り方
里芋の下ごしらえをする
- ① 里芋(450g:約9個)はよく洗って皮をむき、一口大(合計18個程度)に切ります。
- ② 鍋に湯(1リットル程度)を沸かし、里芋を中火で8分ほど下茹でします。
竹串がスッと刺さる一歩手前(8割火が通る程度)が目安です。
ザルに上げ、流水で軽くぬめりを落として水気を切ります。
より詳しく:里芋を下茹でする理由
鶏肉の下味をつける
- ③ 鶏もも肉(350g:大1枚)は赤身に付いた黄色っぽい脂や血の塊(臭みのもと)を取り除き、ひと口大に切ります。
塩(小さじ1/8)をまぶして、5〜10分ほど置きます。
より詳しく:脂や血の塊の取り方
鶏肉を煮てうま味を出す
- ④ 鍋(内径20cm程度推奨)に水(150ml)と顆粒和風だし(小さじ1/2)を入れて中火にかけます。
沸騰したら鶏肉を重ならないように並べ、1分ほど煮ます。
ひっくり返してさらに1分ほど煮て、表面の色が変わるまで火を通します。
中まで火が通らなくてもOKです。アクが出たら軽く取り除いてください。
里芋を加えて煮る

- ⑤ 里芋を加え、たまに混ぜながら、弱めの中火で6分ほど煮ます。
煮汁には完全に浸らない状態ですが、全体が均一に煮えるように、具材を軽くならして火を通します。
白味噌とみりんで煮詰める

- ⑥ 白味噌(大さじ3:54g)を器に取り、煮汁を少量加えて溶きのばしてから鍋に加えます。
みりん(大さじ1)も加え、弱火で10分、時々やさしく鍋底からすくうように混ぜながら煮詰めます。 - ⑦ 10分煮て、煮汁が鍋底におたま1杯分(約50〜70ml)残る程度まで水分を飛ばしたら火を止めます。
もし途中で煮汁が少なくなったら、水を少し足して10分を目安に煮てください。
焦らず、やさしく混ぜながら仕上げると、白味噌のまろやかな風味が生きます。
里芋と鶏肉の煮物の完成!

- ⑦ バター(15g)を加えて余熱で溶かし、全体をやさしく混ぜ合わせてツヤを出します。
味を見て必要なら塩(少々)で整えます。 - ⑧ 器に盛り、青ねぎ(好みで少々)を散らして完成です。
白味噌のやさしい甘みとバターのコクが里芋と鶏肉にしっとりとなじみ、ひと口ごとに深みのある旨みが広がります。
手軽に作れるのに、仕上がりは上質。
家族の夕食にも、おもてなしにもぴったりのコク深い煮物です。
よくある質問(FAQ)
作り置き・保存はできますか?冷凍は可能ですか?
冷蔵保存は、粗熱を取り清潔な保存容器に移してから、冷蔵で2〜3日が目安です。
温め直すときは鍋で弱火にかけ、焦げ付き防止に水大さじ1〜2を足してから温めると、白味噌の香りが保てます。
電子レンジの場合は、ふんわりラップをして600Wで30秒ずつ様子を見ながら温めてください。
冷凍は、里芋の食感がやや粉っぽくなりやすいため推奨しません。
どうしても冷凍する場合は、里芋と煮汁を分けて小分けにし、空気を抜いて密封します(約3週間)。
解凍は冷蔵庫でゆっくり行い、鍋で弱火加熱しながらバターを少量足すと風味が戻りやすくなります。
里芋を下茹でして使うのはなぜですか?
里芋を下茹でするのは、ぬめりを軽く取り除いて煮崩れを防ぎ、味をしみ込みやすくするためです。
下茹でしておくことで、仕上がりがすっきりと上品になり、白味噌のやさしい味わいがより引き立ちます。
鶏もも肉の「黄色っぽい脂や血の塊を取り除く」とは、どの部分を切ればいいですか?
鶏もも肉の「黄色っぽい脂や血の塊を取り除く」とは、肉の赤身部分に付いた白い脂身(ぷよぷよした部分)や、黄色がかった脂のかたまり、そして血合いのように見える赤黒い部分を、包丁の先で軽くそぎ落とすことを指します。
これらの部分は、加熱すると独特のにおいやくどさの原因になるため、下処理の段階で取り除いておくと風味がぐっと良くなります。
また、肉の端にある白い筋状の部分(スジ)も、長く残っている場合は包丁の先で軽く切れ目を入れておくと、加熱後に縮みにくくなり、やわらかく仕上がります。
この下処理をしておくと、鶏肉のうま味がすっきりと整い、白味噌や里芋のやさしい風味がより引き立ちます。
今回の料理は、素材の甘みや香りが重なって生まれる繊細な味わいが持ち味なので、ひと手間かけて下処理しておくのがおすすめです。
取り方の詳細は、冒頭の動画を参考にしてください。
白味噌はどんなものを使えばいいですか?
このレシピは、「西京味噌」などの甘口の白味噌(塩分5〜6%程度)を使うと、とても美味しく仕上がります。
西京味噌は京都の伝統的な白味噌で、やさしい甘みとまろやかで上品な味わいが特徴です。
白味噌は長く煮ると香りが飛びませんか?
白味噌は強火で加熱すると香りや甘みがすぐに飛んでしまいますが、弱火でゆっくり煮詰めれば風味は保たれます。
このレシピでは弱火で10分ほどかけて煮詰めますが、穏やかな火加減であれば香りが損なわれることはなく、むしろ味がなじんでまろやかに仕上がります。
この料理にはどのくらいの大きさの鍋が合いますか?
内径20センチほどの鍋がちょうど良いです。
このくらいの大きさだと、里芋と鶏肉が重なりすぎずに並び、煮汁が全体にほどよく行き渡るため、味が均一にしみ込みます。
大きすぎる鍋だと煮汁が浅くなりすぎ、小さすぎる鍋だと煮詰まりやすくなるため、20センチ前後が最も作りやすいサイズです。
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