梅干しの作り方。この漬け方が一番!王道レシピを解説。

投稿日:2017年6月26日 更新日:

梅干しの作り方・漬け方

レシピ動画

この作り方が一番!梅干しの漬け方

梅干しの作り方をご紹介します。

梅干しの漬け方のコツは、それなりの量の塩を使うことです。
具体的には、梅の18%の塩を使います。

梅干しを手作りする際には、十分な量の塩を加えて梅の水分をすみやかに排出させ、その水分に梅を浸して空気を遮断することが大切です。
そうすることで、カビや傷みが生じにくくなります。

また、18%くらいの塩で漬けると、梅が常温で何年でも保存できるので、賞味期限を特に気にする必要がないうえに、長い時間をかけた梅の味の変化が楽しめるという素晴らしいメリットもあります。

減塩しすぎない昔ながらの漬け方なので、初心者でも失敗しにくいですよ。

梅の量を選択

このレシピは、使用する梅の量を選べるようになっています。
分量が変わっても、作り方はまったく同じです。

材料

1kg分
1kg
塩(梅用) 180g
赤しそ 200g
塩(赤しそ用) 40g

なお、この梅干しは、最後に赤紫蘇しそを使って赤みのある色に仕上げます。
赤紫蘇を加えた方が風味良く色良く仕上がりますが、お好みで、赤紫蘇を使わずに作ることもできます。

梅干しの作り方・漬け方

梅を黄色く完熟させる
梅のヘタを竹串で取る
  1. ① 梅がまだ青い場合は、梅が重ならないように皿やザルなどの上に並べ、常温(室内の比較的涼しい場所)に1〜3日ほど置いて、黄色くなるまで追熟させます。
  2. ② 梅が黄色くなったら、傷んでいる梅を取り除き、竹串を使って梅のヘタを取り除きます。
梅のヘタは、実のくぼんだ部分の奥の方にありますが、竹串や楊枝のような尖ったものを脇に入れると、ポロッと簡単に取れます。

梅を追熟させる

梅雨の時期に出回る梅には、まだ青い梅(青梅)と黄色くなった梅の2種類がありますが、梅干しには、黄色く熟した梅を使うのが定番です。

まだ青っぽい梅がお手元にある場合は、梅が十分に黄色くなってから使った方が、柔らかくて美味しい梅干しが作れます。


梅を洗う
洗った梅の水気を拭き取る
  1. ③ 傷をつけないように優しく洗います。
  2. ④ キッチンペーパーなどで水気をしっかり拭き取ります。

梅と塩を保存容器に入れる

  1. ⑤ 梅を漬ける容器の内側に熱湯をまんべんなく回しかけ、熱湯消毒をします。
    すぐに熱湯を捨てて、自然乾燥させます。
  2. ⑥ 容器の底に塩(梅用)を少し敷き、その上に梅と塩を交互に入れ、最後に塩を少し多めにのせます。

容器を使って漬ける

保存容器は、ボールや鍋や瓶でも構いません。
ただし、塩や酸に弱い金属製のものは避け、琺瑯ほうろう・ガラス・セラミック(陶磁器)のいずれかでできたものを使ってください。

熱湯消毒で安心

保存容器は、あらかじめ熱湯消毒したものを使います。
熱湯消毒を十分に行ったうえで、梅をきれいに洗って水気をしっかりと拭き取れば、容器や梅を焼酎などでアルコール消毒する必要はありません。


梅と塩を容器に入れて重しをする

  1. ⑦ 梅の上に重し(梅の重量の2倍)をして、もしフタがあれば、その上にかぶせます。
    フタがない場合は、ほこりなどが入らないように布や紙などで覆います。
  2. ⑧ 梅の水分(梅酢)が上がり、梅が梅酢に完全に浸るまで、3〜4日ほど冷暗所に置きます。

重石について

重しは、何か重い物を入れたボールなどで代用できます。

缶詰を梅干し作りの重しにする
たとえば、ペットボトルや缶詰などを入れると、重さが分かりやすいです。
1.5リットルのペットボトルは1.5kgくらいですし、缶詰の大1缶は500gくらいです。

梅酢が上がらない場合

4日経っても梅酢が上がって来ない場合は、重しを少し増やしてみてください。

上のレシピの通り18%の塩(梅1kgに対して180g)をしていれば、水分は上がってくるはずです。
塩の量や重しの重量を少なくすると、水分は出にくくなります。


梅から出た梅酢

  1. ⑨ 梅の水分(梅酢)が上がったら、重しを少し軽くします。
    具体的には、梅のアタマが梅酢から出ないくらいの重さ(梅の重量の1/2〜同量程度)に減らします。
重しを軽くしておくことで、梅を必要以上に潰さないようにします。


漬けた梅を冷暗所に置く

  1. ⑩-a 赤シソを使わずに作る場合は、このまま3週間ほど冷暗所に置きます。3週間経って、なおかつ梅雨が明けたら、梅を干す作業に入ります。
  2. ⑩-b 赤シソを使う場合は、梅酢が上がってきたタイミングで、赤シソの準備をします。
    赤シソがまだ出回っていない場合は、赤シソが手に入るまで、梅を容器にいれたまま冷暗所に置いておきます。

赤じそ漬けの作り方

梅干しは赤シソを使わずに作ることもできますが、ひと手間かけて赤シソを加えた方が、風味良く色良く仕上がるのでおすすめです。

赤しその枝を取る
太い枝を
取り除く
洗った赤しその水気を取る
洗って
水気を取り除く
  1. ⑪ 赤シソが手に入ったら、赤シソの太い枝を取り除きます。
    きれいに洗い、水気をしっかり取ります。

水気をきれいに取り除く

時間がある場合は、赤シソをザルの上に広げて自然乾燥させてもいいですし、すぐに使いたい場合は、布巾やキッチンペーパーなどを使って水分を拭き取ってもいいです。
ここで水分をちゃんと取ると、シソのアクが抜けやすくなります。

残った赤シソの使い道:しそジュース柴漬け


赤しそを塩で揉む
塩で揉む
赤しその水気を絞る
絞る
  1. ⑫ 赤シソに塩(赤シソ用)の半量を加え、手でよく揉みます。
    赤黒い水(赤シソのアク)が出てきたら、きっちり絞って取り除きます。
    残りの塩を加え、再び手でよく揉みます。
    赤黒い水が出てきたら、もう一度しっかりと絞ります。

梅干し用の赤シソに梅酢をかける
梅酢をかける
梅酢が鮮やかな赤に変わったところ
よく混ぜる
  1. ⑬ 梅から出た梅酢(赤シソ全体に回るくらいの量)を赤シソに回しかけ、よく混ぜます。
塩で揉んだ赤シソに梅酢をかけると、梅酢が鮮やかな赤色になります。


赤シソを梅干し用の梅にかぶせる
梅としそに軽い重しをする
  1. ⑭ 梅酢をかけた赤シソを、梅酢と一緒に梅の上に広げます。
    容器ごと軽くゆすり、赤シソのエキスを全体に軽く馴染ませます。
  2. ⑮ 少し軽めの重し(梅の重量の1/2程度)をして、全体が梅酢に浸るようにしたうえで、ほこりなどが入らないように布や新聞紙などを上からかぶせます。
  3. ⑯ 梅が入った容器を冷暗所に3週間ほど置きます。
    3週間経って、なおかつ梅雨が明けたら、梅を干す作業に入ります。

梅干しの干し方

梅雨が明けたら、梅と赤シソをザルに広げ、晴天が続く日をねらって天日干し(土用干し)します。

梅干しは天日干ししなくても食べられますが、太陽光に晒すひと手間をかけると、殺菌されるので保存性が増すうえに、味に深みが出て色が良くなります。


梅干しと赤シソを容器から取り出す
盆ザルの上梅干しを広げるに
  1. ⑰ 梅干しと赤シソを容器から取り出し、ボールの上のザルにのせ、軽く水気を切ります。
  2. ⑱ 盆ザルの上に、少しずつ間隔を空けながら梅干しを一粒ずつ広げます。
    梅干しは、重しで少し平たくなっているので、形を丸く整えながら並べると良いです。

ザルにのせて風通しを良くする

梅干しは、ザルなどの通気性の良いものの上にのせたうえで、ザルの下にものを置いて底を少し浮かせて風通しを良くすると、全体を均一に干すことができます。


赤シソの水気を絞る
梅干しと赤シソを干す
  1. ⑲ 赤シソをザルの上にのせたまま、網杓子(もしくはおたま)などで上からぎゅっと押さえて水気を絞り、なるべく重ならないように盆ザルの上に広げます。
  2. ⑳ 盆ザルを日向に置き、梅干しと赤シソを3日ほど干します。
    干している間は、1日に1回くらい、梅干しと赤シソの上下を返します。

ムリのない範囲で干す

昔ながらの梅干しは、3日3晩干して、あえて夜露に当てて作ります。
ご興味のある方は、試してみると面白いです。

ただ、私が試したところでは、日中だけ干した場合とくらべても、味や色の差はあまり分かりませんでした。
ですから、基本的には、日中のみ3日くらいを目安にして、できる範囲で干すのがおすすめです。

干すのに適した場所が屋外にない場合は、陽の当たる窓際でもOK。
逆に、陽の光が当たる場所が屋外しかなく、干す時間が3日も取れないという場合は、屋外で数時間程度干すのもアリです。

なお、風が強い場合は、ほこりが付かないようにいったん室内に取りこんで、風がおさまった時をねらって干すといいです。

梅酢の干し方

梅干しを干す際には、お好みで、容器に残った赤梅酢も一緒に干すと、殺菌効果が加わって保存性がアップします。

その際には、容器に入ったままの状態で太陽に当てます。
屋外で干す場合は、ほこりが入らないように、容器の口をラップなどで覆うと安心です。


干した梅干しを保存容器に入れる

  1. ㉑ 天日干しした後は、梅干しも赤シソも、ビンなどの保存容器に入れて、フタをして冷暗所で常温保存します。
    その際には、干したものをそのまま保存しても良いですし、梅酢に軽くくぐらせてから保存したり、漬けた容器に戻して梅酢に浸した状態で保存しても良いです。

梅干しを梅酢に浸すかどうかで、塩気や食感が少し変わります。
梅酢に浸すと、塩気が濃くなり食感はやや柔らかくなりますので、お好みで試してみてください。

なお、残った梅酢も、ビンなどの密閉容器に入れれば冷暗所で常温保存できますので、調味料として、和え物やサラダなどの風味付けにじゃんじゃん使ってください。

赤しそでゆかりが作れる

赤シソに関しては、風味と色がすでに梅に移っているので、必ずしも梅と一緒に保存する必要はありません。

もちろん梅干しと一緒に食べることもできますが、カラカラに乾燥させた赤シソを砕いて「ゆかり」にするのもおすすめです。


梅干し

こちらが完成した梅干しです。
しっかりとした酸味とほどよい塩気があり、ご飯ととても良く合います。


3年漬けの梅干しを土用干しする
3年漬けの梅干しを天日干しする

上の写真は、2010年に撮影したもので、3年ものの梅干しを干しているところです。
長期保存した梅干しも、私は梅雨明けにたまに干しています。
1年後や2年後に干すことで、味により深みが出ます。

レシピ通りの塩の量で漬けると、梅干しは何年でももちます。


5年ものの梅干し

これは5年物の梅干しです。
数年置くと、梅と塩がさらに調和してまろやかなります。

塩分18%の梅干しの魅力

ところで、昔ながらの梅干しは、数百年経っても腐りません。
下の写真は、奈良県の中家住宅に現存する世界最古の梅干しです。

世界一古い梅干し(天正の梅干し)
漬けられたのは天正4年(1576年)。
447年ものの梅干しということになりますが、今でも原型をとどめています。

この梅干しを管理されている方のお話によると、カビなどは生えておらず、果肉はごく薄くて硬くなっているものの、おそらくまだ食べられるだろうとのことです。
漬けた際の塩分量は詳しく分かっていないそうですが、江戸時代には塩分30%の梅干しが食べられていたという話もありますから、この梅干しも、もしかしたらそれと同程度かそれ以上の塩分量なのかもしれません。

私は、この記事で、塩分18%の梅干し作りをおすすめしています。
18%という塩気は、市販の冷蔵品の梅干しとくらべるとやや多めになりますが、梅干しの魅力をいかすのに最低限必要な塩の量だと思っています。
この塩分量であれば、梅干しの卓越した保存性をぎりぎり残せるうえに、塩分控えめに慣れた現代人でもわりと食べやすく仕上がるからです。

梅干しは先人の知恵が詰まった貴重な保存食です。
そうした面にも思いを馳せながら、ぜひ、梅干し作りを楽しんでみてください。

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