王道が旨い!梅シロップと梅ジュースのレシピ。青梅を使った人気の作り方

投稿日:2022年3月31日 更新日:

梅シロップ(梅ジュース)

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風味抜群!梅シロップと梅ジュース

梅シロップ(梅ジュース)の美味しい作り方を解説します。
青梅を使った梅シロップと、それをベースにした梅ジュースのレシピについてです。

梅シロップを作るのなら、シンプルに梅と砂糖だけで作るのが一番です。
りんご酢を加えて酸味を補うレシピなどもありますが、余計な味を足さない方が、梅自体の風味を最大限堪能することができます。

時間をかけて梅エキスを引き出す

梅シロップを美味しく作るコツは、砂糖は氷砂糖を使ったうえで、梅を数ヶ月漬けたままにして、ゆっくりと時間をかけて梅からエキスを引き出すことです。
梅特有の、奥行きのあるほんのりとした酸味が加わって、深みのある味に仕上がります。

梅の酸味のもとになっているのはクエン酸には、エネルギー代謝を高める働きがあり、疲労回復や食欲増進などに効果・効能があると言われています。
疲れを感じた時の栄養補給に、ぜひ役立ててください。

材料

調理時間10分/漬ける時間除く
青梅 500g
氷砂糖 500g

作り方

青梅のヘタを取り除く

まず、青梅(500g)のヘタを、竹串やつまようじなどで取り除きます。

使用する梅について

使用する梅は、完熟した黄梅よりも、青梅を使うのがダンゼンおすすめです。
青梅を使う方が、風味(特に香り)が良くなります。

また、冷凍梅ではなく、生梅を使う方が美味しく仕上がります。
冷凍梅を使うと、梅のエグミや苦味が出やすくなってしまいます。


青梅を優しく洗う
青梅の水気を拭き取る

ヘタを取ったら、優しく水洗いして、キッチンペーパーや布巾などで水気をしっかり拭き取ります。

水気をしっかり拭き取る

水気が付着したまま漬けるとカビが生えやすくなるので、失敗しないためにも、水分をきっちり取ってください。


保存ビンに梅と氷砂糖を詰める

次に、熱湯消毒した保存容器に、梅と氷砂糖(500g)を交互に詰めていきます。

保存容器について

保存瓶は、あらかじめ内部に熱湯をまわしかけるか、鍋で煮沸消毒したうえで、しっかり乾燥させておいてください。
梅シロップは長期保存が可能なので、清潔にしておくことが大切です。

ちなみに、瓶ではなくジップロックなどの保存袋で漬けるのもアリです。
ただしその場合は、梅が袋の中に密閉された状態になるので、常温保存すると、梅の水分が上がってくる2〜3日の間に傷みやすくなります。
ですから、ジップロックなどで漬ける際には、袋の中の空気をしっかり抜いて密閉したうえで、冷蔵庫に入れてください。


青梅と氷砂糖を入れた瓶を冷暗所に置く

そして、最後に、少し多めの氷砂糖をかぶせて、フタをして冷暗所に置きます。

少し多めの氷砂糖をかぶせる

このあと、ビンに入れた梅は、砂糖が溶けはじめて梅のエキスが上がってくるまで、3〜4日ほど空気にさらされた状態になります。

溶けた砂糖は、下に向かって落ちていくので、梅全体がなるべく氷砂糖に触れている状態にするとともに、梅の上部には少し多めの氷砂糖をのせてください。
そうすると、梅のエキスが効率よく溶けるので、梅が傷んで失敗することがなくなります。

砂糖の種類について

梅シロップを作る砂糖は、氷砂糖にするのがおすすめです。
氷砂糖を使うと、じわじわと時間をかけて砂糖が溶けるので、梅のエキスを抽出しやすくなります。

パウダー状の砂糖を使った梅シロップ
実際、パウダー状の砂糖(白砂糖・きび砂糖・黒糖など)を使ったものと飲み比べてみると、氷砂糖を使った方が、味に深みがありますし、香りもいいです。

そのうえ、氷砂糖はすっきりとした甘さなので、梅の風味が引き立ちます。

梅シロップの保存場所

梅シロップを漬けたら、直射日光の当たらないところで、なおかつ、なるべく涼しい場所(冷暗所)に置いてください。
たとえば、シンクの下とか食品を収納している戸棚などです。

もしも、冷蔵庫のスペースが空いているのなら、野菜室あたりに入れておくと、気温が上がっても安心です。


漬けてから4日経った梅シロップ(梅ジュース)

冷暗所に2日くらい置いておくと、氷砂糖が溶けて梅のエキスが出てきます。
そうしたら、1日おきくらいに保存ビンを軽くゆすって、なるべく梅全体にエキスをかけて馴染ませてください。

ちなみに、上の写真は、漬けてから4日経った様子です。

失敗しないコツは経過をまめに見る

梅シロップを失敗せずに作るコツは、梅を漬けたあとに経過をまめにチェックしておくことです。

青梅が空気にさらされている状態が長く続くと、カビが生えたりして失敗しやすくなります。
ですから、ビンを軽くゆすって梅から出てきたエキスをまめに梅に馴染ませるとともに、溶け残っている氷砂糖が梅の上にあることを確認してください。

経過観察は梅がエキスに浸るまででOK

1〜2週間経って、梅が頭まで完全にエキスに浸かった状態になれば、もうビンをゆすらなくてもいいです。
エキスにどっぷり浸ってしまえば、空気が完全に遮断できるので、梅が傷んで失敗することはなくなります。


1ヶ月経った砂糖が溶け残っている梅シロップ

こちらは、漬けてから1ヶ月後の様子です。
砂糖が底の方にまだ溶け残っている状態です。

砂糖が溶けたら飲み頃

1ヶ月半〜2ヶ月すると、氷砂糖が自然にすべて溶けて消えますので、そうしたら、飲み頃です。

発酵してきたら冷蔵庫へ

梅シロップ(梅ジュース)は、気温が高いところに置いておくと、ぶくぶくと泡が出てきて発酵しはじめることがあります。
慣れないと驚くかもしれませんが、発酵しはじめても、飲めなくなるわけではありません。

出てきた泡の正体は、酵母が排出した炭酸ガス。
適度な温度になって酵母の働きが活発になると、酵母は、糖からアルコール(香り成分)と炭酸ガスを生成します。
アルコール発酵することで、風味が増して、むしろ美味しいと感じる方も多いと思います。

発酵して泡が出てきたら、冷蔵庫に入れて冷やすとおさまります。
もし、発酵するのを避けたいのなら、漬けた時点から冷蔵庫に入れてももちろん構いません。

発酵した梅シロップでパンを作る

なお、発酵した梅シロップは、パン作りに活用することもできます。
発酵させた梅シロップには酵母菌が含まれているので、市販のイーストなしでも、パンがふっくら膨らみます。

ただし、梅シロップの中の野生酵母を起こす作業は、慣れないと少し難しいと思います。
野生酵母を使ってパンを作りたい場合は、下のページをご覧ください。
リンク先では、レーズン酵母を使ったやり方を紹介しています。

野生酵母を使ったパンの作り方


漬けてから4ヶ月経った梅シロップ(梅ジュース)
4ヶ月後
漬けてから半年経った梅シロップ(梅ジュース)
半年後

こちらは、漬けてから「4ヶ月経った梅シロップ」と「半年経った梅シロップ」です。

時間の経過とともに、シロップの琥珀色が濃くなり、味もしっかり濃くなっていきます。

梅シロップの梅を引き上げる時期

シロップの中の梅は、1年ほどそのまま漬けっぱなしにしておくのがおすすめです。
時間の経過とともに、梅の風味がだんだん濃くなって美味しくなるからです。

梅シロップの賞味期限

この梅シロップは、最低でも常温で1年は日持ちしますので、それまで梅を入れたままにしておくのがおすすめです。
保存方法については、日光が当たらない冷暗所に置くのが基本で、気温が高い季節には冷蔵庫に入れておくと安心です。

梅シロップから取り出した梅
なお、残った梅は、そのまま美味しく食べることもできますし、刻んで煮て梅ジャムに加工することもできます。

梅シロップの使い方

梅シロップで作った梅ジュース

梅シロップの使い方といえば、やはり梅ジュースにするのが人気です。

割り方や飲み方は自由ですけど、梅シロップと水(もしくは炭酸水など)を2:3くらいの割合で混ぜ合わせると、ちょうど良い濃さに仕上がります。
さっぱりとした爽やかな味で、ごくごくと美味しく飲め干せます。

また、ジュース以外にも幅広い用途で使えます。
たとえば、ヨーグルトにかけたり、ゼリーやケーキなどのお菓子作りに活用してもいいですし、煮込み料理の風味付けや肉料理のソースとしても便利です。

長く日持ちするので、まとめて作ってストックしておくと重宝しますよ。


ところで、当サイトでは、梅を使ったレシピを他にもご紹介しています。
下のリンク先もぜひご覧ください。

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