ゆかりの作り方を解説します。
赤しその風味をいかした、ご飯によく合うふりかけのレシピです。
使う赤しそは、「生の赤しそ」でもいいですし、「梅干しのしそ」や「しそジュースの絞りかす」でもOKです。
生の赤しそで作る場合は、赤しそのほかに、塩と梅酢(もしくは酢)を使います。
とても素直な味に仕上がり、風味も塩気も、市販品に一番近い感じになります。
梅干しのしそを使う場合は、梅干しを作るついでに作れます。
梅の酸味と塩気がしっかりめに加わるのが特徴で、深みのある味を楽しめます。
なお、手作りする以外にも、市販の梅干しに付いているしそでも作れます。
しそジュースの絞りかすを使った場合は、風味はやや弱くなります。
でも、ご飯にたっぷりとかけて食べれば十分美味しいですし、そのうえ、捨てるはずだった食材をムダなく活用できる点も嬉しいところです。
ちなみに、ゆかりは、レンジなどで作るレシピもありますが、失敗せずに美味しく作れるのは、やはり天日干しです。
陽の当たる窓際でも干せるので、ぜひ、試してみてください。
材料
赤しそ生葉 | 100g |
塩 | 15g(しその15%) |
梅酢か酢 | 50ml |
梅干しの赤しそ | 好みの量 |
赤しそジュースの絞りかす | 100g |
塩 | 15g(しその15%) |
梅酢か酢 | 50ml |
使用するしその量は、自由に変更することができます。
「生の赤しそ」や「しそジュースの絞りかす」で作る場合は、しその量に応じて、塩と梅酢の分量を次のように変えてください。
梅酢: しそ100gにつき50ml
なお、梅酢の代わりに酢を使っても問題なく作れますが、梅酢を使う方が、風味が良くて色も鮮やかに仕上がるのでおすすめです。
生の赤しそで作る方法
それでは、まず最初に、生の赤しそを使ってゆかりを作る方法を解説します。
赤しその太い茎を取り除き、生葉を100gほど用意します。
そして、赤しその生葉をボールに入れ、水を注ぎ、何回か水を替えながらきれいに洗います。
そして、ザルに上げて水気を切り、ザルの上に広げてそのまま乾燥させるか、布巾やキッチンペーパーで水気を拭き取ります。

次に、赤しそをボールに入れ、塩(15g)の半量程度を加え、手で赤しそを優しく揉んで、塩を全体に馴染ませます。
- 半量の塩で揉む
- 絞る
赤しそがひとつかみで握れるくらいに小さくなったら、力を入れてしっかりと揉みます。
そして、赤黒い水が出たら、水気を十分に絞り、赤黒い水を捨てます。
- 残りの半量の塩で揉む
- 絞る
続いて、塩(15g)の残りの半量を赤しそに加え、塩のザラザラ感がなくなって、再び赤黒い水が出るまでしっかりと揉みます。
そして、再度水気をきっちりと絞り、赤黒い水を捨てます。

赤しそに梅酢もしくは酢(50ml)を加え、よく混ぜて馴染ませます。
そうすると、梅酢が鮮やかな赤色に発色して、しそが、ゆかりらしい赤い色にほんのりと染まります。
酢よりも梅酢がおすすめ
このゆかりのレシピは、梅酢を酢で代用できるようになっていますが、梅酢を使う方がピンク色が鮮やかになりますし、風味もいいです。
梅酢には、白梅酢と赤梅酢の2種類があります。
2つの違いは、赤しそのエキスが入っているかどうか。
このレシピでは赤しそを別途加えるので、赤しそが入っていない白梅酢を使うのが基本ですが、赤梅酢でも問題なく作れます。

このまま冷蔵保存すると、半年は余裕で日持ちします。
しそはこのあとに干しますが、天気の良い日がなかなか来ない場合は、冷蔵庫に入れたまま保存しておくといいです。

次に、赤しそを盆ザルの上にのせ、葉を広げて重ならないように並べて、日光の当たる窓際に1〜2日置いて乾燥させます。
屋外で天日干ししてもいいです。
このとき、しその葉は、くしゃっとしたまま干してもいいですけど、ひと手間かけて葉を広げて干すと、半日〜1日くらいでカラカラに乾きます。
ピカピカに晴れたら干す
曇った日に干すと、カラカラになるまでに時間がかかりますし、時間の経過とともに風味が失われやすくなり、また、赤色があせていきます。
ですから、天気が最高に良い日をねらって干すのがおすすめです。

カラカラに乾燥すると、こんな感じになります。

ミルミキサーやフードプロセッサー、もしくはすり鉢とすりこぎを使って、干した赤しそを、ふりかけ状になるまで少し粗めに粉砕したら完成です。
砕きすぎない
ミルミキサーやフードプロセッサーを使う場合は、あまり長時間まわすと、完全な粉状になってしまいます。


こちらが、完成したゆかりです。
風味と塩気が市販のゆかりに近く、とても食べやすいのが特徴です。
また、旨み成分を加えていない分、市販のゆかりよりも味が素直なため、赤しその風味をしっかりと堪能できます。
ちなみに、写真左が梅酢を使って作ったゆかりで、右が、梅酢の代わりに酢を使って作ったゆかりです。
酢を使うと、乾燥の段階で赤い色が失われるため、見た目の鮮やかさに関しては少し劣ります。
また、風味に関しても、梅酢で作ったゆかりには、やはり敵いません。
とは言え、少し多めにご飯に乗せれば十分美味しくいただけるので、梅酢が手元にない場合は、酢を使って作るのもいいですよ。
梅干しのしそで作る方法
次にご紹介するのは、梅干しのしそを使うレシピです。
- 梅干し
- 梅と漬けた赤しそ
用意するしそは、手作り梅干しのしそでもいいですし、市販の梅干しに付いているしそでもいいです。
梅干しの作り方は、リンク先を参考にしてください。
手作り梅干しのしそを使う場合は、まず、漬け終えたしそを容器から取り出します。
そして、手作り梅干しのしそを使う場合も、市販の梅干しに付いているしそを使う場合も、汁気を絞ります。
このとき、しそをザルにのせて、網杓子やおたまなどを上からギュッと押し付けて絞ってもいいですし、あるいは、手でしっかり絞ってもいいです。
しその水気は、絞れば絞るほど早く乾きます。
そして、赤しそを盆ザルの上にのせ、葉が重ならないように並べて、日光の当たる窓際に1〜2日置いて乾燥させます。
屋外で天日干ししてもよく、葉を広げて干すと早く乾きます。
葉を広げて干した場合は、半日〜1日でカラカラに乾きます。
なお、しそを乾燥させる日は、とにかくピカピカの天気が良い日をねらってください。
ミルミキサーやフードプロセッサー、もしくはすり鉢とすりこぎを使って、干した赤しそをふりかけ状になるまで少し粗めに粉砕したら完成です。

梅干しと一緒に漬けたしそを使うと、梅の風味と酸味がしっかり加わります。
また、ごく一般的な手作り梅干しの塩分が18%前後なので、冒頭でお伝えした「生の赤しそで作る方法」とくらべると、塩気もややしっかりめに仕上がります。
存在感のある味なので、少量をご飯にかけるだけで美味しくいただけますよ。
しそジュースの絞りかすで作る方法
- しそジュース
- 赤しその絞りかす
最後にご紹介するのは、しそジュースを作った際に残った「赤しその絞りかす」でゆかりを作る方法です。
「しそジュースの作り方」は、リンク先をご覧ください。
赤しその絞りかす(出がらし)は、写真のように赤い色がすっかり抜けて緑色になっていますが、しその風味はまだ残っていますので、捨てずに活用することができます。
赤しその絞りかすは、水気をしっかり絞ったものを100g用意します。
まず、ボールに入れて塩(15g:しその15%)を加え、手で力を入れてしっかり揉みます。
赤黒い水が出たら、水気をきっちりと絞り、赤黒い水を捨てます。

そして、赤しそに梅酢もしくは酢(50ml)を加え、よく混ぜて馴染ませます。
しばらく置くと色も風味もアップ
赤紫蘇のエキスが既にかなり出切っているので、ゆかりの仕上がりは、色がややあせていて、風味も弱めです。

なお、このレシピの場合も、酢よりも梅酢を使うのがおすすめです。
梅酢を使った方が色がずっときれいですし、風味も良く仕上がります。
赤しそが入っていない白梅酢を使うのが基本ですが、赤梅酢でも問題なく作れます。
続いて、赤しそを盆ザルの上にのせて、葉が重ならないように並べ、日光の当たる窓際に1〜2日置いて乾燥させます。
屋外で天日干ししてもいいです。
干す前に葉を広げておくと、早く乾きます。
ミルミキサーやフードプロセッサー、もしくはすり鉢とすりこぎを使って、干した赤しそをふりかけ状になるまで少し粗めに粉砕したら完成です。

こちらが、完成したゆかりです。
写真右は、梅酢を使って作ったゆかり。
写真左は、梅酢の代わりに酢を使って作ったゆかりです。
梅酢の代わりに酢を使うと、赤紫蘇が乾燥しにくくなるうえに、色もゆかりらしい赤い色が出ず、風味もやや劣ります。
ですが、酢で作ったゆかりも、素朴な魅力があり、ご飯のお供としてよく合います。
ジュースを絞った残りの赤紫蘇を使うので、ごく一般的なゆかりとくらべると、色が少しあせていて風味も弱くなりますが、ご飯にたっぷりふりかけると美味しくいただけます。
以上、ゆかりの作り方を3パターンご紹介しました。
「生の赤しそ」で作ると、市販品に一番近い仕上がりに。
「梅干しのしそ」で作ると、梅の酸味と塩気が加わって、存在感が強めの仕上がりに。
「しそジュースの絞りかす」で作ると、風味は弱くなるものの、食材をムダなく使えます。
それぞれに異なる個性があるので、色々と作ってみると面白いですよ。
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